JP労組全国大会(沖縄)に際し訴える 戦争協力推進の本部倒し反戦闘う労組の大隊列を
週刊『前進』04頁(3298号02面04)(2023/06/12)
JP労組全国大会(沖縄)に際し訴える
戦争協力推進の本部倒し反戦闘う労組の大隊列を
6月14~15日、沖縄県宜野湾市コンベンションセンターでJP労組第16回定期全国大会が開催される。第2次大戦末期に地獄のような地上戦を強いられ、今また日米による中国侵略戦争の最前線にされようとしている沖縄で、JP労組はこの戦争に反対しようとしないばかりか、自国政府の侵略戦争を支える産業報国会への道に踏み出そうとしている。絶対に許せない。全国の郵政労働者は今こそ戦争絶対反対の闘いに立ち上がろう。職場から闘う労働組合をよみがえらせよう!
「戦争前夜」の沖縄で戦争絶対反対を
JP労組は昨年6月の定期大会では「ロシアによるウクライナ軍事侵攻に抗議する特別決議」なるものを採択し、「(ウクライナの郵便労働者が)命の危険と隣り合わせの中で郵便や年金を届け……ユニバーサルサービスを守っていることに敬意を表す」と労働組合の戦争協力を称賛した。そして今年の大会は、「戦争前夜」というべき状況にある沖縄で、この戦争に率先協力する道をさらに推し進めることを決定しようとしている。労働者を戦争に動員する最悪の先兵の役割を担おうとしているのだ。いまウクライナに対してアメリカを先頭に北大西洋条約機構(NATO)諸国が戦車や戦闘機をはじめとする大量の武器を送り、劣化ウラン弾の供与まで開始している。日本の岸田政権も、G7広島サミットを機に本格参戦へと踏み出し、自衛隊車両100両をウクライナ軍に提供した。G7広島サミットが「戦争会議」だったことは明白だ。
労働組合が訴えるべきは「帝国主義の世界戦争・核戦争阻止! NATOとロシアはウクライナから手を引け!」だ。5日間にわたるサミット粉砕闘争は、全学連と青年労働者を先頭に機動隊の暴力をはねのけて力強く反戦デモをうち抜き、世界に発信された。この闘いに続き、全国の労働者・労働組合は戦争絶対反対、戦争協力拒否の闘いに今こそ立ち上がろう。被爆地・広島を踏みにじって帝国主義の核保有・核戦略を正当化した「G7広島ビジョン」を徹底弾劾し、今夏8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争に闘う労働組合の隊列を登場させよう!
夏期・冬期休暇の削減決定を許すな
JP労組本部の戦争協力推進の動きと一体で、今大会で極めて重大なことは、正規労働者の夏期・冬期休暇を削減する日本郵政の提案を受け入れる方針を決定しようとしていることだ。2020年10月の最高裁判決で「正社員と非正規社員の待遇に不合理な格差がある」と認定されたことを受け、日本郵政は、これまで夏期・冬期休暇が0日の期間雇用社員に1日ずつ与える一方、正社員は3日ずつから1日ずつに減らすことを提案。非正規職労働者の処遇を正規職労働者並みに引き上げるのではなく、あろうことか最高裁判決を逆手にとって正規の処遇を大幅に引き下げる攻撃に出た。そしてJP労組本部は今大会でこれを受け入れようとしているのだ。
大会議案では、「非正規雇用の拡大と格差は行き過ぎた新自由主義の結果」などと書いているが、郵政民営化に際して「よりよい民営化」を掲げて一切の闘いを放棄し、郵政資本と一体となって「職場の6割が非正規」という現実をつくり出してきた張本人であるJP労組が、今度は「正規と非正規の待遇均等化」と称して労働者の権利をはく奪する先兵になろうとしているのだ。こうした郵政資本の攻撃とJP労組の屈服・転向は、もはや郵政労働者だけの問題ではない。岸田政権と一体化する芳野友子会長ら連合本部の戦争協力・新自由主義推進の路線を、JP労組が最先頭で担うということであり、全労働者に対する攻撃だ。
さらに日本郵政・増田寛也社長は5月12日付日本経済新聞のインタビューで、2040年ごろをめどに全国2万4000カ所の郵便局を「整理する」考えを初めて表明し、日本郵便の業績低迷を理由に挙げて「抜本的な統廃合を検討する」と述べた。それは民営化の破綻そのものであり、JRのローカル線廃止攻撃と同様、住民の生活基盤を破壊するものだ。加えて、すでに過酷な労働強化にさらされている郵便職場は、郵便局の統廃合で配達エリアが拡大すればさらに極限状態となる。職場の崩壊と労働者の怒りの爆発は不可避だ。
破綻した民営化を推進し「企業防衛」に走るJP労組本部を打倒し、破綻した資本主義を早く終わらせるために行動する時が来た。戦争をしないと成り立たない資本主義を倒す革命が必要だ。社会を変革する力は労働者であり労働組合の闘う団結の中にある。職場を回しているのは労働者だ。労働者が主人公の社会の建設へ、団結して戦争絶対反対で闘おう。6・18集会に全国から結集しよう。
〔革共同郵政労働者委員会〕