逆転無罪から反転攻勢へ 関生支援東京の会が総会
週刊『前進』04頁(3298号02面03)(2023/06/12)
逆転無罪から反転攻勢へ
関生支援東京の会が総会
(写真 関生支部の赤川純執行委員【右】と武谷新吾書記次長【左】が登壇し、逆転無罪判決の勝利を報告。参加者は関生支部と連帯し、階級的労働運動復権への決意を新たにした【6月4日 東京都江戸川区】)
関生支援東京の会は6月4日、東京都内で第4回総会を開いた。
開会あいさつで東京の会の山口弘宣代表は、連合の崩壊下、関生支援の闘いは労働者が階級的観点を取り戻し、自分の職場で労組を強化する力になると力説した。そして、G7広島サミット粉砕決戦の上に、労組弾圧粉砕と戦争絶対反対を一体で闘い、11・19労働者集会に向かおうと訴えた。
動労千葉の関道利委員長と「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さない東海の会」の柿山朗事務局長が連帯あいさつに立った。関さんは11・19労働者集会へのこれまで以上の組織化を訴え、名古屋から駆け付けた柿山さんは「労組は職場で実力行使し社会を変える存在。関生支援は、私たちが職場でどう闘うかが問われる運動だ」と強調した。
元千葉商科大学教授の金元重さんが、韓国民主労総傘下の建設労組の闘いについて講演した。大半が有期雇用労働者の建設業界で、雇用の仲介にも携わってきた同労組の活動を、ユンソンニョル政権は違法と決めつけて弾圧してきた。5月1日、同労組役員のヤンフェドンさんがこれに焼身抗議し、翌日死亡する事件が起きた。民主労総はユン政権の労組つぶしと対決し、7月ゼネストを構えている。この講演で、関生弾圧との闘いの国際的・普遍的な意味が明らかになった。
東京の会の吉本伸幸事務局長が総会提起を行い、「和歌山広域生コン協組事件の逆転無罪判決を引き出したのは、逮捕や解雇に屈せず団結を守った現場組合員の力だ」と述べ、「湯川裕司委員長への実刑判決などあらゆる有罪判決を打ち砕こう」と訴えた。東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の分会長でもある吉本さんは、「どんなに困難でも職場の仲間を労組に組織することをあきらめない」と表明し、8・6広島―8・9長崎から11月に至る闘いを呼びかけた。
全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の赤川純執行委員と武谷新吾書記次長が登壇した。赤川さんは和歌山事件で逆転無罪判決を勝ち取った喜びを満身で表した。また、この勝利を武器に反転攻勢に立つ関生支部を恐れて、大阪広域生コン協組が新たな攻撃をかけてきたと報告した。赤川さんの職場でも、協組に指示された経営者が分会員に組合脱退を迫り、それを拒否すると自宅待機を命じてきたという。赤川さんは「私たちは屈しない。組合を信頼しているから安心して闘える」と言い切った。
武谷さんは「労組の闘いが経営者に威力となるのは当然だ。労働組合の行動だからそれは違法ではないというのが和歌山事件の高裁判決」と述べ、「労働運動の現場でこの判決を活用してほしい」と訴えた。また、11月労働者集会への従来を上回る結集を実現するために「オルグのプランをしっかり立てるとともに、職場で自分が闘う姿を示すことが重要だ」と、皆の奮起を促した。
コンビニ関連ユニオンの河野正史委員長がセブン資本との闘いについて報告した。藤田正人弁護士が和歌山事件の高裁判決について解説し、「労働関係上の当事者に当たる使用者団体への関生支部の抗議は、団結権を守るための正当な労働組合活動」と認定したこの判決の法理が、関生弾圧に関係する全事件に適用されれば、全員が無罪になるはずだと指摘した。
関生支部と連帯し戦争絶対反対を貫く階級的労働運動の復権へ、11月に向けた闘いが今総会で加速した。