団結ひろば 投稿コーナー

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週刊『前進』04頁(3296号04面04)(2023/05/29)


団結ひろば 投稿コーナー

サミット粉砕闘争を闘って

G7の思惑を完全粉砕した
 広島大学 半田拓海

 デモ参加者に馬乗りになり無理やり押さえつける。記者のカメラをはね飛ばす。店の商品を崩す。2度にわたる機動隊の蛮行が行われたどちらの時も、私は不当逮捕された学生の少し後ろを歩いており、事の次第をある程度見ました。21日は私自身も機動隊にぶつかられて転倒しかけました。
 それまで、権力による弾圧の話は何度か聞き、映像を見たこともありましたが、どこか自分とは離れた話のように感じていました。しかし今回、自ら目撃して、改めて警察権力の横暴さ、そしてそのようなものを使ってしか開催できないG7サミットに対して強い怒りが湧きました。
 G7サミット前の反対行動の段階から「弾圧を行わなければG7サミットは開催できない」ということが言われていましたが、実際に行われた弾圧、そしてサミットで発表された各種の宣言等を見れば、完全に正しかったことが明らかになったと思います。
 弾圧は強力に行われましたが、その上で一切黙らずにG7サミット粉砕行動をやりきったからこそ、市民からもG7反対の声が上がり、マスメディアからすらも疑問を呈する論調が出て、広島のお墨付きの下に核戦争準備を進めるG7の思惑は完全に粉砕されたということだと思います。
 次はこのG7サミット粉砕行動中に不当逮捕された2人の学生を取り戻す行動です。広島が中心となって奪還まで不屈にやり抜きますので、全国からも協力、支援をお願いします。共に闘いましょう。

仲間を取り戻すために闘う
 広島大学 清澄 陸

 私たちは今回のG7サミット開催に対し、初日から抗議デモを行った。その中で感じたのは、デモに対する過剰と言える程の警備だ。機動隊はデモ隊を二重三重に取り囲んだ。また、18日と21日のデモでは仲間が逮捕されるという事件が起きた。その中で、とりわけ私の中で衝撃だったことがある。21日に機動隊ともみ合いが起こり、数人の仲間が機動隊に押さえつけられた。その時、機動隊は仲間の顔を確認して、「こいつは連れて行かなくていい、こいつは連行しろ」といった趣旨の発言をしたらしい。こんな状態で法の支配によって秩序が守られていると言えるのだろうか? 私は疑問に思えてならない。逮捕されてしまった仲間を取り戻すために直ちに行動していくつもりだ。
 さて、そういった中で行われたG7サミットはどうだったのか。G7首脳は平和記念資料館を訪れ、原爆慰霊碑に献花を行った。彼らはそれで核廃絶へ前向きに取り組むようになったのだろうか? 19日に発表された「広島ビジョン」でその答えが明らかとなった。その中身は核抑止の必要性が明記され、核廃絶とはかけ離れたものだった。そして、ロシアや北朝鮮などの核兵器ばかりを非難し、自分たちの核兵器の透明性ばかりを強調した。G7は核廃絶をする気など全くないのだ。
 私はこれから逮捕された仲間の奪還闘争はもちろん、今回のG7サミットの中身について多くの人と共有したい。その中で、自分たちが声を上げないと何もかも勝手に決まり、いずれ戦争に巻き込まれ得ることを伝え、声を上げることの重要性を説いていきたい。

弾圧を無力化した実力闘争
 京都大学 作部羊平

 G7サミットに向けた予防弾圧の一環で4月27日に「電子計算機使用詐欺」でっち上げで逮捕されましたが、皆さんの強力な奪還闘争のおかげで釈放され、5月17日の広島大集会から始まるG7サミット粉砕闘争の全日程を闘い抜くことができました。ご支援本当にありがとうございました!
 戒厳体制下の広島市は、まさに「戦時下」そのものでした。あらゆる場所に監視の警官が配置され、パトカーや機動隊車両が行き交い、平和記念公園は三里塚強制執行でも使われた蛇腹型のバリケードで全面封鎖。被爆地ヒロシマの怒りを押さえ込み、世界戦争・核戦争への道筋をつけようとしたわけです。
 しかし私たちのサミット粉砕の実力決起によって、日帝・岸田のもくろみは完全に破産しました。戒厳体制を打ち破る実力デモを何度も打ち抜く中で沿道の反応はどんどん良くなり、機動隊の壁をかいくぐってどんどん広島市民がデモに合流してきました。だからこそ国家権力は学友2人を逮捕する弾圧を加えたわけですが、そのあまりにも理不尽なやり口が人民の怒りをかき立てています。私たちが弾圧覚悟で実力闘争を構えた瞬間に、敵の弾圧は無力化していたのです。
 サミット過程ではじめに行われたのが日米首脳会談でした。日米同盟による中国侵略戦争の世界戦略に、G7や各国の賛同を取り付けた形です。日帝・岸田政権こそが最悪の戦争推進者です。三里塚戦士6人・サミット戦士2人の即時奪還を勝ち取り、岸田政権打倒に攻め上りましょう。

市民がデモ隊に熱いエール
 東海 坂本晴幸

 5月19日のG7開会日闘争に、末席ながら、朝から結集して闘い抜きました。
 朝のデモでは、スクラム隊の中に入りましたが、左右から機動隊が私たちを押しつぶしにかかり、何度も意識が遠のく瞬間がありましたが、スクラムデモを貫徹しました。
 午後の集会では、「階級的労働運動の復権と国際連帯が戦争を止める道」という基調、森川文人弁護士の発言、日教組奈良市による日本会議の暗躍についての弾劾など、東海に持ち帰って街宣をやりたくなる発言が盛りだくさんでした。
 午後の第2弾デモでは、私は本通りの労働者市民や商店の人たちとの交歓を行いながら行進しましたが、そこにも機動隊が不当介入し、朝デモ同様、暴力装置としての警察権力の姿がありました。しかし労働者市民たちが、私たちのデモ行進に手を振ったり「頑張れ!」とエールを送ったりと、G7サミットへの怒りを高らかに表明していました。その後の広島中央署包囲行動にも参加し、戦争と改憲を許さず闘う学生に対する弾圧への怒りをこめて「不当逮捕弾劾! 即時釈放!」と声を上げました。
 三里塚強制執行やこの間の弾圧などを鑑みるに、岸田政権はG7を前に反戦運動を潰し、挙国一致体制=きれいなお座敷でのG7開催を勝利ラインとしていたと思いますが、しかし、5・19闘争をきっかけに、むしろ全国の反戦運動が拡大していく展望が切り開かれました。大勝利☆
 G7闘争勝利の地平を持ち帰り、東海の闘いを勝利的に前進させていく決意です。

革命たぐり寄せる強い団結
 東京・青年 藤林達也

 私は広島で3日間、5回のデモに参加しました。
 19日のデモでは、驚くべき光景を目の当たりにしました。整然と行進するデモ隊に対して、機動隊が体当たりをしてきたのです。機動隊の統括者が隊員の背中を押して合図したり、曲がり角のデモ隊列が乱れやすいところを狙って体をぶつけてくるのです。逆の立場だったらすぐに逮捕されることを、権力は平気でやってくるのです。
 その後も「前に進んでください」と言って背中を執拗(しつよう)に押してきたり、「○時×分、公務執行妨害により機動隊がデモ隊列の中を手入れします」などと威嚇したりしてきました。執拗に挑発をくり返す機動隊に私は我慢の限界に達していました。その時、前にいた仲間が「ふざけるな!」と一喝し、機動隊は攻撃の手を緩めました。気持ちがスーッとしました。どんなに弾圧されても声をあげることが大切なんだとあらためて知りました。いずれのデモも最後はみんなの高揚感で圧倒しました。
 18日夜のデモに参加した仲間は「連れて行かれそうになる学生を取り戻そうと、何も持たない生身の学生が体をぶつけて機動隊を蹴散らしていた」と話していました。強固な意志は力となって岩をも砕くのです。革命をたぐり寄せるのは私たちの実力行動です。G7「軍事同盟国」会議に対して自国政府打倒と国際連帯を示す歴史に残る闘争になりました。広島をはじめ中四国ほか5日間の闘争に全力で取り組んだ仲間に心から敬意を表します。

異常な弾圧に驚き怒り強め
 東京・学生 榊

 私は5月18日から21日まで現地闘争に参加した。元々は「何だか極端なことを言っているな」と冷笑的な目で見ていた。立場としては「気に食わない」。強めに言っても「反対」程度だった。旧東側諸国やグローバル・サウスを差し置いて旧西側・先進7カ国だけで世界の代表面をしているからだ。
 しかし、米帝バイデン大統領は核のボタンを持ってくるというのだ。広島に。それを他国はもちろん知っているだろうに、口をはさまない。要は、核を容認しているのだ。
 現地の人でなくとも、広島・長崎への原爆投下、福島での原発事故によって原子力の恐ろしさは痛感しているはずだ。移民に寛容なドイツは、世界市民的な博愛精神を持っていると思っていたので、はっきり言って失望した。これは、「粉砕」するしかない。
 いざデモに参加してみると機動隊の多さにあぜんとした。私はこれまで左派が主催するデモに参加してきたが、それらと全く比にならない警察の多さだった。
 そして18日夜、突如として前方でもみ合いが起こった。広島大学の太田蒼真さんが逮捕されたのだ。罪状はでっち上げだろうが、それを取り締まる体だとしても異常だ。ほとんど警官が警官に折り重なっているような状況だった。
 以前から反法、反権力意識は相当あるつもりでいたが、今思えばちょっと恥ずかしいくらいだ。そんな体制への怒りも相まって、その後はさらに思いを強く臨んだ。サミットは閉幕したが、今後は会議の形にだまされず内実を見抜けるよう精進する。そして反対行動に団結!

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