5・20 全世界にサミット反対宣言 被爆者先頭に国際反戦集会
5・20
全世界にサミット反対宣言
被爆者先頭に国際反戦集会
5月20日、「G7広島サミット反対 国際反戦集会」が広島市南区民文化センターで行われ、全国から300人が結集した。
安芸太田町議会議員の大江厚子さんが開会あいさつを行った。集会冒頭には、長崎の被爆者・城臺美彌子(じょうだいみやこ)さんのメッセージが紹介された。「第3次世界大戦に突入し......核兵器が使われると、ヒロシマ・ナガサキでは終わらないことは明らかである」「人間が人間らしく生きることも死ぬことも許されなかったあの惨劇を繰り返すのか」
主催者として提起を行った8・6ヒロシマ大行動実行委員会の宮原亮事務局長は、18、19日の闘いで①G7サミットの戦争会議としての犯罪性、②沿道の人々の怒りとデモへの共感が明らかになったと確認し、「全国・全世界にサミット反対を宣言し、ともに闘うことを呼びかける集会としよう」と訴えた。
「日本で核爆弾によって何十万人もの人々を殺した人々が、この虐殺が起こった広島で戦争サミットを開催しているという事実は、日本だけでなく世界のすべての労働者に牙をむく攻撃です」(トルコ・UID―DER=国際労働者連帯協会)など、全世界からのメッセージも紹介された。
南西諸島の軍事要塞化と闘う沖縄の仲間、放射能汚染水の海洋放出阻止へ闘う福島の仲間、改憲・戦争阻止!大行進呼びかけ人の洞口朋子杉並区議の発言に続き、広島連帯ユニオンと自治労広島市労働組合の仲間が、戦争絶対反対で闘う労働運動の復権とサミット粉砕へ熱烈なアピールを行った。広島大生は、18日のデモで不当逮捕された太田さんをはじめサミット弾圧で逮捕された仲間全員を闘いの爆発で必ず奪還すると述べた。
最後に被爆2世の壹貫田康博さんが「ヒロシマ・ナガサキの被爆者、被爆2世、3世による共同アピール」(4面に要旨)を読み上げ、参加者の拍手で採択。サミット会場の宇品方面に向けデモに出発した。
集会での発言から
戦争会議粉砕を訴え闘った1年
8・6ヒロシマ大行動実行委員会共同代表/安芸太田町議 大江厚子さん
昨年5月に岸田がG7サミットを広島で開催すると宣言してから1年、私たちは「G7広島サミットは戦争会議だ、粉砕のみだ」と訴えてきました。戦争絶対反対以外はすべて体制側に組みこまれていく。私たちのみが、この体制を突き破ることができます。20年前、アメリカや「有志連合」の為政者はイラクに武力侵攻し、数十万人の人々を殺し、街を荒廃させ、劣化ウラン弾の微粒子をまき散らしました。ウクライナ戦争でも「独裁主義・権威主義と民主主義との戦い」という大義のもとウクライナ軍に武器を供与し、戦争を続けさせています。
ゼレンスキーがきょう日本に来ます。「侵略者から国を守る英雄がやってくる」という舞台を岸田がつくりました。核戦争の応酬を絶対に許してはなりません。サミット後半の闘いを、おかしいと感じ始めている多くの人々とともに、ウクライナ即時停戦・中国侵略戦争絶対阻止、さらに社会を根本から変革していく行動につなげましょう。
広島と沖縄から見える国の行方
沖縄・宮古島 清水早子さん
G7サミットに反対するために参加しました。全国から2万4千人の警察官が動員されている広島のこの状況と宮古島の軍拡の様子から、この国の行方が本当によく見えます。
4月6日、宮古島と伊良部島の間の海に、陸上自衛隊第8師団第8飛行隊、熊本県高遊原分屯地所属のヘリが師団長ら幹部を含む10名を乗せ墜落しました。「捜索応援」を理由に島中を軍用車両が連なって走り回る光景は軍事訓練そのものです。新たな戦争で、私たち離島の住民12万人が犠牲になるというシナリオがあるのだろうかと考えざるを得ません。私たちは南の島から、戦場にさせないという運動を続けています。
明日帰りましたら、沖縄で3千人を目標とする大集会を予定しています。そこで、私が広島で見たことをみなさんに伝えたいと思っています。戦争を止める闘い、民衆の沈黙を打ち破る明かりを掲げる行動を、ともに行っていきましょう。
戦争翼賛許さず労組再建へ闘う
自治労広島市労働組合 住廣美智子さん
自治労広島市労働組合は2月の定期大会で、まともな議論もせず「反核」と「非正規職の組織化」のスローガンを下ろしました。副執行委員長・非正規職の当該として反対しました。
すると書記局は私が自ら副執行委員長を辞任したことにし、執行部から外す攻撃を行ってきました。自らの職場を中心に、非組合員の労働者に対しても辞任強要反対のビラ配布と賛同署名集めを始めました。署名は約50筆集まり、「組合は核兵器に反対する組織だと思っていたのに」「書記局の越権だ」などの声が寄せられました。署名してくれた仲間とともに組合を再建する決意を固めています。
同時に、今回の組合の動きはG7サミット攻撃と一体です。G7開催は戦争総翼賛化につながっています。権力と奴隷頭の連合、それにくみする自治労の一部幹部に、額に汗する労働者がどんな力をもつかを思い知らせましょう。