全国から5・19広島へ 戦争会議=G7サミット粉砕を 革共同広島県委員会
全国から5・19広島へ
戦争会議=G7サミット粉砕を
革共同広島県委員会
8・6ヒロシマ大行動実行委員会は4月27日、広島市内で記者会見を開き、日帝権力による集会・デモ禁圧のサミット厳戒体制を弾劾する声明を発表し、「不当な規制に屈せず断固闘う」と宣言した)
5月19〜21日、広島で開催される主要7カ国首脳会議(G7サミット)を、反戦反核の大デモで包囲しよう! 4月のG7外相会合では、ロシア・中国を一方的に非難してG7の核戦力を正当化する共同声明が採択され、米韓首脳会談では1980年代以来となる朝鮮半島への米軍戦略原子力潜水艦の派遣が打ち出された。ウクライナではイギリスの供与した劣化ウラン弾の実戦使用が始まろうとしている。核戦争を推進しているのはG7だ! 「サミット粉砕5・19広島行動」に全国から総結集し、怒りの実力闘争をたたきつけよう!
「厳戒警備」をうち破ろう
8・6ヒロシマ大行動実行委員会のデモ申請に対し、広島県警は、平和公園を挟む東西1~1・5㌔の帯状のエリアを規制区域として蛇腹ゲートなどを設置し、人も車両も立ち入り制限すること、規制区域内のデモの出発・解散を「認めない可能性がある」と表明した。また、広島市は5月18~21日の平和公園の立ち入りを禁止すること、平和公園周辺の集会施設を休館として会場の貸し出しをしないことを発表した。8・6実行委は直ちに広島県警に抗議し「自主規制」を拒否してデモ申請を行うとともに、広島市に対しても抗議の申し入れを行った。連日のように街頭でこの弾圧を暴露して闘っている。
平和公園から6㌔以上南に離れた元宇品のグランドプリンスホテルでG7サミットをやっている最中でさえ、平和公園とその周辺の立ち入りを禁止する目的は何か。これは世界中の注目が集まるサミット期間中に、平和公園とその周辺で反戦反核の政治的アピールをさせないための政治的弾圧に他ならない。
ここに示されていることは、今回のG7広島サミットが、「平和」や「核廃絶」の虚飾でごまかすことさえできない、あらゆる意味で帝国主義の強盗的意図に満ち満ちた核戦争のための会議であるということだ。人民の怒りが爆発し、G7首脳に向けられること、広島から「世界戦争を阻止するために帝国主義を打倒しよう!」のアピールが発せられることを心底から恐怖しているのである。
広島では過去2度にわたって、反戦集会・デモが禁圧されたことがある。1度目は1950年の8月6日。米軍支配下で朝鮮戦争反対の集会・デモが禁圧されたが、被爆者を先頭に市内2カ所で実力集会が開催された。2度目はベトナム戦争の最中、71年4月の天皇ヒロヒトの訪問に対する「戦犯天皇弾劾」の集会と同年8月6日の佐藤栄作首相弾劾のデモが不許可となったが、これに対しても怒りの実力デモがたたきつけられた。50年と71年のいずれも核兵器使用が検討された瞬間に、支配階級はヒロシマの闘いを恐れ弾圧を加えてきた。今回の弾圧はこの時以来である。
いま広島には警視庁など全国の警察が結集し、市内至るところに機動隊バスが置かれ、抜き身の警棒を握った警官が街を徘徊(はいかい)している。帝国主義と対峙し、反戦反核闘争を闘い抜いてきた歴史と運動を暴力的にたたきつぶすために「史上類例のない」厳戒体制を敷いているのだ。怒りの実力デモでこれを打ち破らなければならない。
G7こそ核戦争の推進者
「エマニュエル駐日米大使は4月10日、東京都内で開かれた内外情勢調査会で講演した。『核なき世界』の理念と『核の傘』を柱とする拡大抑止は『矛盾しない』と強調。5月に広島市で開かれるG7サミットについて、核兵器は使用されてはならないという立場と、核戦争阻止に向けた抑止力の重要性の双方を再確認する場になるとの見通しを示した」(時事通信)
あらゆる帝国主義の戦争にはその戦争を正当化する「論理」がある。かつて日本帝国主義は、「アジアを欧米列強から解放し大東亜共栄圏を建設する」という「論理」でアジア侵略戦争・太平洋戦争を行った。いまアメリカ帝国主義をはじめとするG7は、「ロシアの侵略からウクライナを解放する」「ロシアの核の威嚇を許さない」「力による一方的な国際秩序の変更を許さない」という「論理」で対ロシアの戦争を継続し、中国侵略戦争を発動しようとしている。これが現に行われている「ウクライナ戦争をその一部とする中国侵略戦争―世界戦争」の帝国主義の側の「論理」だ。岸田らの言う「平和」「核なき世界」なる言葉が、戦争を実際に発動し遂行する論理になっていることに注目しなければならない。広島を徹底的に利用して世界戦争に突っ込んでいこうとしているのだ。
こうした中、いま広島では、これまで反戦反核を掲げてきたあらゆる勢力がサミットに対して「注文」や「要請」はしても「反対」ということだけは言わないという状況が生まれている。だが「G7サミット反対」を言わないで「被爆者の声を届ける」とか「広島の声を世界に」などと言っても、それは全てG7の戦争推進の「論理」に吸収され、戦争翼賛のサミット応援団にされてしまう。
最も悪質な役割を果たしているのが日本共産党だ。共産党の広島市長選候補者は「G7広島サミットをヒロシマの声・実相を届ける最高の機会にします」と公約に掲げた。また原水爆禁止日本協議会(原水協)などが呼びかける「5・20G7サミット・ヒロシマ市民行進」のビラは「長期化するロシアのウクライナ侵略が各国の外交・安全保障に深刻な影響をもたらしている中、岸田政権にとって最重要の外交課題は、米国など『同盟国』との連携強化です」と、岸田と全く同じ立場の主張をしている。
いま起きている戦争の本質は、基本矛盾を爆発させる帝国主義とりわけ米帝が、その延命をかけて「ロシアを抑え、中国を打ち負かす」(米国家安全保障戦略)という世界戦略のもとで進めているものだ。G7サミットはロシア・中国の核や「現状変更」に対抗するという形で帝国主義の側から対ロシア・対中国の世界戦争・核戦争に突き進む会議なのだ。
全世界にとどろく闘いを
世界戦争の危機に対するわれわれ労働者階級の回答は、1912年のバーゼル宣言で示された立場、すなわち「戦争のすみやかな終結のために手を尽くし、戦争のもたらした経済上ならびに政治上の危機を、国民をゆりおこすために利用し、それによって資本主義的階級支配の排除を促進するよう極力つとめる」ように闘うことだ。
自民党と一体化し、戦争推進の先頭に立つ連合本部を打倒する労働者の反乱は始まっている。連合派は自治労広島市労働組合の定期大会で「反核・脱原発」と「非正規労働者の組織化・待遇改善」のスローガンを下ろし、これに反対する執行委員を役員から排除するという暴挙に出た。「反戦闘争を闘う労働組合」を内側から圧殺する攻撃だ。しかしこれに対し、非正規労働者を先頭に現場から反対の署名がたたきつけられ、4・30全国自治体労働者集会は大成功した。
ヒロシマを踏みにじり対ロシア、対中国の核戦争を推進するサミットを絶対に許すな! 5月19日午前10時、厳戒体制を打ち破って全国から広島に大結集し、G7サミット粉砕の大デモをたたきつけよう! 全世界にとどろく実力デモで、帝国主義の世界戦争を世界的な内乱に転化しよう!
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核戦争のための帝国主義会議
G7サミット粉砕5・19広島行動
5月19日(金) 袋町公園(広島市中区袋町9―9)
午前10時 G7首脳の平和公園訪問弾劾デモ
午後1時 サミット粉砕!全国総決起集会→集会後デモ共催 改憲・戦争阻止!大行進実行委員会/8・6ヒロシマ大行動実行委員会
前々夜・前夜闘争
17日(水)、18日(木)午後6時30分
原爆ドーム前集合→午後7時 デモ出発
国際反戦集会・デモ
20日(土)午前10時 南区民文化センター→集会後デモ
G7宣言弾劾闘争
21日(日)午前11時 袋町公園→正午デモ