G7「核戦争サミット」粉砕を 労働者の力で戦争とめよう 4・30自治体労働者集会へ
G7「核戦争サミット」粉砕を
労働者の力で戦争とめよう
4・30自治体労働者集会へ
5月19日から広島で開催される帝国主義主要7カ国首脳会議(G7サミット)は、反戦反核闘争の解体・一掃か飛躍かをかけた歴史的決戦となった。労働組合の闘いが焦点だ。自治体労働者は戦争協力を拒否し先頭で闘おう。杉並選挙決戦の勝利を勝ち取り、全国から4・30広島現地集会&デモに大結集しよう。
「軍都広島」の再来許すな
G7広島サミットは、日帝・岸田があえて広島の地で、世界戦争・核戦争に至るウクライナ戦争・中国侵略戦争遂行を宣言しようとする暴挙である。国家暴力によるデモ禁圧下でこれを許したら、ヒロシマに代表される戦後の反戦反核闘争は限りなく踏みにじられることになる。
3月21日、岸田はウクライナで大統領ゼレンスキーと会談。オンラインでの広島サミットへの参加招請を行い、日露戦争に由来する広島の「必勝しゃもじ」を贈ったことは極めて意図的で象徴的な行為だ。
産経新聞系列の夕刊フジは3月5日、「サミットはなぜ広島開催なのか」と設問し、広島は被爆地のイメージが強いが日本有数の軍事拠点であったと強調。会議場のグランドプリンスホテル広島から見渡せる宇品港は朝鮮半島や中国大陸への兵士・物資輸送の最前線拠点であり、ロシアや中国に「G7の意思を示すうえで広島ほどふさわしい場所はない」と論じていた。
1894年、日清戦争中に大本営は広島に移され、西日本最大の軍事都市として整備されてきた。宇品に陸軍船舶司令部が置かれ、全国30万人を超える人員を指揮した。広島は1945年8月の敗戦まで、日帝の侵略戦争・帝国主義戦争遂行の「軍都」であった。
まさにこれを理由に広島は米軍による人類史上初の都市に対する核攻撃の対象とされた。広島市の人口は約35万人、その頭上で爆発した原爆で年末までに14万人以上の命が奪われ、原爆投下後の入市被爆者も含め56万人が被爆したとされる。これが歴史の真実だ。
この広島の地で新たに世界戦争・核戦争推進の宣言を発することは、「軍都広島」の再来であり、歴史の冒瀆(ぼうとく)以外の何ものでもない。「二度と原爆許すまじ」の誓いは、帝国主義戦争の歴史と不可分の絶対的教訓であり、今を生きる労働者人民が貫き通すべき責務である。G7サミットによるヒロシマ闘争の圧殺と「軍都広島」の復活を許してはならない。
ロシア・中国への宣戦布告
岸田は「サミットを広島でやることは、被爆の実相を世界に発信できる絶好の機会」だと発言してきた。しかし、厳戒警備下の広島サミットがロシア・中国に事実上の「敵国宣言」「宣戦布告」を発し、核戦争にゴーサインを出す恐るべき「核戦争」サミットとなることは明らかだ。
米帝は「ロシアによる核の脅威」を非難するが、北大西洋条約機構(NATO)諸国のドイツ、イタリア、ベルギー、オランダ、トルコに核兵器を配備しているのは米帝だ。2019年8月、米・ロの中距離核戦力(INF)全廃条約は米帝の一方的破棄によって失効した。NATOこそ核軍事同盟であり、核をロシアののど元のウクライナに拡大しようとしたことが戦争の最大要因だった。英帝はウクライナに供与する戦車「チャレンジャー2」に湾岸戦争やイラク戦争で多大な核被害をもたらした劣化ウラン弾を搭載すると表明。劣化ウラン弾を保有する日帝・自衛隊はその無害性を主張し、朝日新聞などマスコミを使った許しがたい宣伝を続けている。岸田は「核共有」まで言い出している。
「平和のためのサミット」どころではない。世界戦争・核戦争の留め金を外そうとする広島サミットの実力粉砕へ、人類の未来をかけて立ち上がる時だ。
戦争翼賛化との大激突に
帝国主義の破滅的危機と世界戦争・核戦争への突進はいよいよ加速し、「戦争か革命か」が歴史選択の最大のテーマとなった。この重大事に、日本共産党をはじめあらゆる既成政党、連合などの体制内労組幹部は雪崩を打って「自衛のための戦争」「平和のための戦争」を呼号し、戦争翼賛勢力と化した。
帝国主義を打ち倒すプロレタリア世界革命だけが戦争を止められる! 戦争に絶対反対し戦争翼賛化と真っ向から対決することが、反戦運動・労働運動に厳しく問われる時代に入った。
ヒロシマ・ナガサキの闘いは、沖縄闘争と共に反戦闘争の中心にあり続けてきた。自治労、日教組など多くの労働組合が青年部を先頭に現地行動を組んできた。多くの青年労働者が戦後の反戦運動・労働運動の原点をわがものとし、組合運動の中軸を担う活動家になっていった。このヒロシマの闘いそのものを解体・一掃しようとする攻撃が一気に激化している。
絶対反対で闘う労働組合再生へ
広島市教育委員会は4月、漫画『はだしのゲン』や「第五福竜丸」についての記述を平和教材から削除した。市当局自身が率先してヒロシマの記憶と誓いを葬り去ろうとすることへの激しい怒りと危機感が巻き起こっている。
さらに重大なのは労働組合をめぐる攻防だ。なんと自治労広島市労組の一部幹部は2月、「反核・脱原発の実現に向けて全力をつくそう」「非正規労働者の組織化を強く進め、不当な格差の是正を実現しよう」という2本の大会スローガンの削除を、大衆的議論を抹殺し反対の声がある中で強行した。21年6月、「(平和記念式典を)厳粛の中で行う」として8・6デモを禁圧する「広島市平和推進基本条例」制定を主導したのも自治労広島県本部出身の市議会議員だ。自治労本部は昨年10月、全国自治研集会(静岡)でこの議員に「ヒロシマの心を世界に」と題する報告までさせた。
体制内労組幹部の変質と戦争翼賛化は極まった。腐った執行部を倒し絶対反対で闘う労働組合の再生を求める闘いが進んでいる。全国の保育・現業、保健所や福祉職場を先頭に、民営化・非正規職化に屈し「労使協調」に走る労組幹部の制動を突き破る正規職・非正規職の団結した闘いが火を噴いている。奈良市従労組をはじめ自治労・自治労連の労組幹部による団結破壊との激突である。団結署名が威力を発揮している。
自治体労働者は戦争協力を拒否し「二度と赤紙(召集令状)を配らない」誓いを実行する時だ。労働者・労働組合の総意として「広島サミット反対」を決議しよう。広島現地でサミット反対デモが多くの共感を集めて闘われている。ストライキで闘う世界の労働者と連帯し、サミット粉砕・岸田打倒へ階級的労働運動の飛躍をかけ実力で闘おう。
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G7広島サミット反対!
自治体労働者は戦争協力を拒否しよう!
4・30自治体労働者総決起集会&デモ
4月30日(日)午後2時開会
ひと・まちプラザ北棟5階研修室A・B(広島市中区袋町6―36)
集会後、デモ
共催 全国労組交流センター自治体部会、8・6ヒロシマ大行動実行委員会