『はだしのゲン』削除に抗議 撤回求め広島市教委を追及

週刊『前進』04頁(3286号03面03)(2023/03/20)


『はだしのゲン』削除に抗議
 撤回求め広島市教委を追及


 広島市教育委員会が平和教材「ひろしま平和ノート」から、原爆学習の原点とも言うべき漫画『はだしのゲン』と、1954年にアメリカが太平洋のビキニ環礁で行った水爆実験によって被バクした漁船「第五福竜丸」の記述を削除するということが判明し、被爆者団体や市民から抗議の声が噴出。3月2日、8・6ヒロシマ大行動実行委は、3・8国際婦人デー記念広島行動23と共に、市教委に対して「削除撤回」を求めて申し入れを行いました。
 『はだしのゲン』に描かれているのは、核兵器の恐ろしさだけではありません。戦争や支配階級への民衆の怒り、翼賛体制に従わない者への激しい弾圧と差別の実態、戦争の真実が、時代を超えて読者の「戦争はいけない!」という思いをゆり起こす、そういう作品です。
 ビキニ水爆実験は、戦後の核兵器開発競争と被バクの非道を示すものです。また、これを契機に始まった杉並の母親たちの署名運動は、現在の原水禁運動につながるものです。
 だからこそ、中国への侵略戦争準備に突き進む岸田政権にとって、いま最も子どもたちに知らせたくない作品・事件なのです。G7広島サミットと一体の新たな戦争攻撃に屈服する広島市教委を決して許しません。
(8・6ヒロシマ大行動実行委員会 伊豆ハルミ)
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