世界戦争とめる反戦闘争を 杉並選挙勝利1ヵ月決戦へ 動労千葉スト決起に続こう

週刊『前進』04頁(3286号01面01)(2023/03/20)


世界戦争とめる反戦闘争を
 杉並選挙勝利1ヵ月決戦へ
 動労千葉スト決起に続こう


 福島第一原発事故から12年目の3・11反原発福島行動23は、全国から550人が結集して大成功した。世界戦争・核戦争情勢に真っ向から立ち向かい、福島圧殺攻撃を打ち破って、戦時下の原発政策の大転換・放射能汚染水海洋放出を絶対に阻止する新たな闘いが始まった。世界戦争への突入が実際に始まる中で、3・18動労千葉ストライキや関西生コン弾圧の和歌山広域協組事件の逆転無罪判決など、反戦闘争を軸とした階級的労働運動の新たな高揚が開始されている。すべての闘いを「帝国主義戦争の内乱への転化」に向かって組織しよう。その最大の闘いが杉並区議選だ。残り1カ月の決戦に党と階級の総力を挙げて取り組もう!

ウクライナ巡り米中激突

 ウクライナ東部要衝バフムトの戦闘は、ウクライナ軍、ロシア軍双方に1日数百人の死者を出しながら激化している。帝国主義による戦争拡大の「時間稼ぎ」のために多数の兵士、労働者人民の命が奪われているのだ。アメリカ帝国主義・北大西洋条約機構(NATO)とウクライナ軍は、4月前後にも「レオパルト2」などの主力戦車を投入し、南部・クリミアでの大攻勢に打って出ようとしている。そのためにバフムトでロシア軍をできる限り消耗させようというのだ。ロシアも、兵士の大量投入や極超音速ミサイルによる大規模攻撃など存亡をかけた総力戦に突入している。
 こうした中で、米軍は14日、黒海上空で米軍の無人偵察機「MQ9」がロシア軍の戦闘機「スホイ27」と衝突し、墜落したと発表した。米ロの軍事衝突へと発展しかねない一触即発の事態となった。米帝もロシアもウクライナをどこまでも地獄の戦場にしながら、世界戦争・核戦争の危機を一層強めている。「ウクライナをこれ以上戦場にするな! 米帝・NATOとプーチン・ロシアはウクライナからただちに手を引け!」の闘いを大きくとどろかせなければならない。
 また、「中国のロシアへの武器供与」を焦点に、米中対立も決定的段階に入った。3月8日、米情報機関を統括する国家情報長官室は、中国が台湾有事の際にアメリカの介入を阻止できる戦力を2027年までに整備する目標を掲げていると分析し、「専制主義の台頭を阻止できるかは今後数年間が極めて重要」だと位置づけた。また、米下院の中国特別委員会で、共和党のマイク・ギャラガー委員長は、対中政策を「21世紀を生き残る存亡をかけた戦い」だと述べ、挙国一致で立ち向かう必要性を強調した。米帝は「米主導の国際秩序」に「挑戦」する中国スターリン主義を打倒する侵略戦争へ突進している。
 一方、中国スターリン主義も、米帝のウクライナ戦争のエスカレーションと対中軍事圧力の画然たる強化、半導体規制などの事実上の経済制裁発動に完全に身構えている。3期目の国家主席に就任した習近平は全国人民代表大会で「外部勢力の干渉と『台湾独立』分裂活動に断固反対する」と強調し、中国共産党と軍の要職を側近で固め、戦時体制の構築に踏み込んだ。また外交政策でも、米帝の中東支配の後退をついて、イランとサウジアラビアの「外交正常化」を仲介し、15~19日には、中国、ロシア、イランの海上合同軍事演習を行った。
 ウクライナ戦争は米中対立をさらに非和解化させ、米帝・全帝国主義対中ロ、さらに北朝鮮やイランなどをも巻き込んだ第3次世界大戦の構図を急速に生み出しているのだ。

大恐慌の再爆発は不可避

 3月10日、米シリコンバレーバンクが経営破綻した。米銀過去2番目の規模、08年リーマン・ショック以後最大の破綻だ。12日にはニューヨークを拠点とするシグネチャーバンクが過去3番目の規模の破綻に陥った。戦時下の歴史的インフレを抑え込もうとする急激な金利引き上げが、コロナ下の金融緩和や「特需」で投資を拡大してきたIT・テック企業及びこれを支えてきた銀行を直撃している。過剰資本を抱えたテック企業の大リストラと金利上昇=債券バブル崩壊による米銀の巨額損失とが、米経済を揺るがしているのだ。米財務省、連邦準備制度理事会(FRB)は異例の預金全額保護を表明し、バイデン自身が「米銀行システムは安全」と緊急演説を行った。しかしクレディ・スイスの経営不安など危機は世界に拡大している。世界戦争の開始と米中対立の激化、08年以来の恐慌対策の総破産の下で、大恐慌の再爆発は不可避だ。
 ウクライナ戦争―中国侵略戦争は、没落し危機に立つ帝国主義の延命のための戦争であり、破滅的な世界戦争・核戦争に突き進んでいく以外にない。また、世界革命を放棄したスターリン主義も、体制の延命のために対抗的に積極的な軍事・外交政策で帝国主義との「対決」を続けざるを得ない。戦争でしか延命できない帝国主義もスターリン主義も、戦争を終わらせることはできない。この戦争を終わらせられるのは、全世界の労働者階級人民の反戦闘争、革命的行動のみであり、帝国主義とスターリン主義を打倒するプロレタリア世界革命のみである。

戦争国会粉砕!岸田倒せ

 こうした革命的情勢が急接近する中で、革共同は第30回全国委員会総会を開催し、実際に始まり激しく進行する世界戦争・核戦争の過程を内乱・革命に転化する闘いに、あらゆる戦線で〈具体的に〉着手することが、革命的共産主義者の党の義務、任務であることをあいまいさなく確認した。
 何より、日帝・岸田政権の世界戦争への絶望的突進に対し、巨大な反戦闘争を内乱に向かって意識的につくり出していくことだ。杉並区議選はその最先端の闘いである。洞口朋子区議を先頭とした「杉並から戦争をとめよう」の闘いは、右翼・国家権力の暴力的敵対をはねのけ、排外主義と祖国防衛主義の立場で中国侵略戦争を推進する日本共産党ら野党の総屈服を乗り越え、巨大な反戦闘争のうねりへと転化し始めている。3・21区議選決起集会の大成功をかちとり、1カ月間の総力戦に決起しよう。
 北朝鮮への全面侵略を想定した5年ぶりの米韓合同軍事演習「フリーダム・シールド」の最中に、岸田は訪日したユンソンニョル韓国大統領と会談した。徴用工問題「解決策」は、日帝の戦争責任を免罪し、中国侵略戦争に向けた米日韓軍事同盟形成のための新たな戦争攻撃だ。16日には、沖縄県石垣島に長距離ミサイル基地が開設された。戦争国会粉砕!岸田打倒の闘いを大きくつくり出そう。
 動労千葉の「3月ダイ改阻止! 23春闘勝利!」を掲げた3月18~19日の24時間ストライキは、第一の課題として「戦時下において労働運動全体が崩れ落ち、労働者の生活が破壊されていることに対して、今こそ闘う労働運動を再生させること」を訴えている。労組解体攻撃を許さず、動労千葉ストに続き23春闘で大幅賃上げをかちとろう。春闘解体の政労使会議で岸田政権、経団連と一体化する連合を打倒しよう。
 6日には関西生コン弾圧の一つである和歌山広域協組の控訴審判決で、関西地区生コン支部の武谷新吾書記次長ら3被告全員の逆転無罪をかちとった。この勝利に続き湯川裕司委員長の控訴審無罪をかちとろう。
 三里塚闘争は3学生の奪還をもって反転攻勢の闘いに入った。3・26芝山現地闘争に結集しよう。すべての闘いを杉並に集中させ、洞口区議の再選勝利を絶対にかちとろう。

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