世界戦争阻止する反戦闘争を
世界戦争阻止する反戦闘争を
ウクライナ戦争開戦から1年。この戦争が、アメリカ帝国主義と北大西洋条約機構(NATO)による対ロシア戦争であり、米欧日帝国主義の中国侵略戦争―世界戦争の一環としてあることは、日に日に明らかになっている。2・23闘争は「ウクライナをこれ以上戦場にするな! NATOもロシアもウクライナから手を引け!」と掲げ、労働者階級の打倒すべき相手は自国政府=帝国主義であることを鮮明にさせてかちとられた。ウクライナ反戦闘争を大爆発させ、「戦争を内乱へ」の闘いをさらに全面的に発展させよう。
戦時下の三里塚実力闘争
日本帝国主義・国家権力と成田空港会社(NAA)は2月15日、三里塚芝山連合空港反対同盟の市東孝雄さんの天神峰農地を強奪する強制執行を強行した。革共同は、この暴挙を絶対に許さず、反対同盟の緊急声明(3面に全文掲載)に応え空港廃港まで共に闘い抜くことを宣言する。
この強制執行の暴挙に対して、反対同盟と全学連を先頭とする支援約100人が実に12時間以上にわたる徹夜の実力阻止闘争を闘い抜き、国家暴力による農地強奪の不正義性は満天下に暴き出された。同時にこの闘いは、ウクライナ戦争・中国侵略戦争への参戦を決断し、安保3文書に基づき成田空港の軍事利用に踏み出す岸田政権に対して、これと真っ向から対決する不屈の反戦闘争----戦争を内乱へ転化する実力闘争が日本階級闘争のど真ん中に存在することを突きつけた。
実際、通常は早朝6時台から始まるB滑走路を使った旅客機の離着陸が、この日はできなかった。戦争を実際に阻止する力は、大衆的実力闘争の爆発の中にこそあることを示したのだ。
市東さんの不動の決意と、これに応えて国家権力への怒りを爆発させた全学連を先頭とする実力闘争は、戦時下に突入する日本階級闘争の新段階を切り開いた。昨年10月以来の強制執行攻撃との闘いは、2・15~16実力闘争の爆発をもって勝利した。不当逮捕された3学生の即時奪還をかちとろう。市東さんの南台農地の第2次強制執行阻止、大軍拡・戦争国会粉砕の国会決戦、杉並区議選決戦の必勝へと前進しよう。
自国政府倒す闘い今こそ
2月20日、バイデン米大統領がウクライナの首都キエフ(キーウ)を電撃訪問し、ゼレンスキー大統領と会談した。米軍が駐留しない戦場に米大統領が訪問するのは歴史上初めてだ。そしてその場でウクライナへの「揺るぎない支援」と5億㌦の追加軍事支援を表明した。だが実際には、「揺るぎない」どころか米議会下院多数派を占める共和党から「支援反対」論が噴出し、最新の世論調査では、ウクライナへの武器供与への賛成は昨年5月の60%から48%に下落している。
またバイデンは続く21日、軍事支援の拠点である隣国ポーランドを訪問し、ドゥダ大統領との会談と演説でNATOの結束を訴えた。ゼレンスキーは国際条約で禁じられているクラスター爆弾の供与も要求し始めている。こうした中で、ロシアのプーチン大統領が21日、年次教書演説で戦争目的を「ウクライナの非ナチ化」から「祖国防衛」とした。第2次大戦のナチスドイツの攻撃になぞらえ欧米からロシアを守ると大ロシア主義を満展開したのである。そして米ロの核軍縮合意である新戦略兵器削減条約(新START)の履行停止や核実験再開にも言及し、23日には国内に向け核戦力の強化を表明した。
核戦争へと発展しつつあるこの戦争を、ただちにやめさせなければならない。それができるのは、自国政府の戦争に反対する全世界の労働者階級の国際反戦闘争だ。それは世界でも日本でも着実に胎動している。
2月18日には、ドイツで開かれていた「ミュンヘン安全保障会議」の会場前で、NATO東方拡大を弾劾しウクライナへの武器供与に反対する抗議デモが2万人(主催者発表)の大結集で闘われた。さらにドイツの空港労働者は、大幅賃上げを求めて7主要空港を機能停止にするストライキでこれを迎え撃った。
トルコ・シリア大地震の死者数は23日現在で5万人を超えた。特に被害が甚大なのはクルド人が多く居住する地域だ。トルコ・エルドアン政権はイラク北部、シリア北部、トルコ南部のクルド人解放闘争に対して空爆などの攻撃を仕掛けてきた。すでに戦場だった地域に今回の地震が襲ったのだ。だが米帝・NATOは被災地のことなど一顧だにせず、そこから黒海を隔てた対岸のウクライナに続々と破壊と殺りくの武器・弾薬・戦車を送り、戦争を拡大させている。このような帝国主義こそ今すぐ打倒しなければならない。
杉並から戦争とめよう!
4月杉並区議選での洞口朋子区議の再選勝利をめざす闘いは、「戦争か革命か」の歴史選択をかけた階級決戦であり、大党派闘争だ。右翼の卑劣な襲撃を粉砕し、杉並から大軍拡反対の大衆行動を組織しよう。
ウクライナ戦争をめぐって米欧帝国主義を免罪しロシアだけを非難してきた政治勢力は、現に今戦争を激化・拡大させている米欧の軍事支援に対しても、「抑止力」に名を借りた日帝の大軍拡・中国侵略戦争に対しても、絶対反対を貫くことはできない。昨年3月の杉並区議会でただ一人「ロシア非難決議」に反対した洞口区議の闘いは、今こそ戦争絶対反対で立ち上がるすべての人々の結集軸となる。区議選決戦に絶対に勝利しよう。
日本共産党スターリン主義は戦争情勢の激化の中で崩壊的危機を迎えている。この間、志位和夫ら党執行部を大動揺させている「党員除名問題」の本質は、2015年以来の野党共闘路線の推進と一体で日米安保容認・自衛隊活用論を公然と主張してきた日本共産党に対して、より徹底的な戦争推進勢力への転向を要求する動きが、日帝支配階級の意を受けた松竹伸幸ら党員の中から出てきたということである。松竹は「改憲的護憲論」なる9条改憲論を公然と主張し、「台湾有事に備えろ」とけたたましく中国脅威論を叫ぶ札付きの排外主義者だが、本質的に同じ立場・思想しかない志位はこれに「対決」などできず、除名で幕引きを図ろうとして逆に党解体的危機を一層激化させている。これが祖国防衛主義・排外主義に転落したスターリン主義の末路だ。
今こそ戦争絶対反対・自国政府=帝国主義打倒を貫く革命的反戦闘争と階級的労働運動を爆発させ、反帝・反スターリン主義の党を労働者自身の手でつくりだそう。大軍拡国会粉砕の国会闘争を闘い抜き、3・5国際婦人デー闘争、3・11反原発福島行動に総決起し、一切の力を杉並区議選決戦勝利に集中しよう。