労組交流センター 総会で方針確立 戦争阻む階級的労働運動を

週刊『前進』04頁(3281号04面02)(2023/02/13)


労組交流センター
 総会で方針確立
 戦争阻む階級的労働運動を

(写真 運動方針を飯田英貴事務局長が提案し、戦争絶対阻止へ時代に通用する運動に飛躍しようと訴えた【2月4日 千葉市】)

 全国労働組合交流センターは2月4〜5日、千葉市内で第30回定期全国総会を開いた。ウクライナ戦争は世界戦争・核戦争の危機を促して激化・長期化し、日米帝国主義は中国侵略戦争にさらに突進している。これに対し労組交流センターは帝国主義戦争を阻止する反戦闘争を軸に、階級的労働運動を甦(よみがえ)らせる決戦方針を確立した。
 労組交流センターは21年の総会で動労千葉、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同の各労組が代表運営委員に就任する組織体制を打ち立てた。22年の総会では反戦闘争を基軸に闘う方針を確立した。その直後に始まったウクライナ戦争の階級的本質と、中国侵略戦争の切迫を見据えて、労組交流センターはこの1年、全力で闘いぬいてきた。安倍国葬粉砕闘争に象徴されるように、その闘いは実力闘争を大衆的に復権させた。それはまた職場の仲間を反戦闘争に組織し、資本と対決する労働運動を職場に築く格闘と一体だった。
 労働者の生活を破壊して大軍拡が進む中、闘いの相乗的な発展が必要だ。今回の総会で労組交流センターは今年を「世界戦争を止めることができるか否か、階級の未来をかけた歴史的勝負の1年」と位置づけた。
 戦時下だからこそ階級的労働運動とは何かが鋭く問われる。総会では、階級的労働運動を貫いて闘うことの困難性から身をそらして改良主義に転落し、連合と闘わないことを路線化した東北地方協議会を、「反連合・反全労連」をスローガンに結成された全国労組交流センターの理念に反するものであると弾劾し、地方組織として認めないことを決定した。
 総会1日目、連帯あいさつで星野全国再審連絡会議の星野暁子さんが、星野文昭さん獄死の責任を問う国家賠償請求訴訟の勝利と、無実の大坂正明さんの早期奪還を訴えた。動労千葉の関道利委員長が、JRの3月ダイヤ改定と対決し23春闘を闘って、本格的な組織拡大に挑むと表明した。

労働者の獲得巡る大党派闘争に突入

 運動方針を飯田英貴事務局長が提案し、反戦闘争を基軸に闘う路線を打ち出した。また、動労千葉元委員長で労組交流センター代表運営委員でもあった中野洋さんの著書『新版 甦る労働組合』を引用し、労働者の階級性・革命性への絶対的信頼を持つこと、時代認識で団結をつくること、労働組合は資本と闘う武器であり、階級対立をなくす社会転覆の準備をする場と位置づけることなど、階級的労働運動を打ち立てるための重要な視点を提起した。
 関西生コン支部の湯川裕司委員長と杉並区議の洞口朋子さんからのメッセージが紹介された。
 代表運営委員で関西生コン支部書記次長の武谷新吾さんは、現場闘争を軸に弾圧粉砕へ闘うと表明し、11月労働者集会の大結集実現へ、皆の奮起を促した。
 2日にわたる討論では、反戦闘争を総力で闘い、その息吹を還流させて職場に闘いと団結をつくっている各会員の実践が語られた。路線をめぐる各地区での真剣な討論が、この闘いの土台になっている。連合や全労連が崩壊する中、「反連合・反全労連」「自力・自闘・連帯」を掲げる労組交流センターの運動にこそ展望がある。だから背負っている責任もまた大きい。
 総括答弁で田中康宏代表運営委員(動労千葉前委員長)は、戦時下で階級的労働運動を貫くための核心的な構えとして、資本の側が労働者を獲得するのか、社会変革を目指す革命の側が労働者を獲得するかの大党派闘争に勝ち抜く決意を固めようと訴えた。
 総会は運動方針を採択、①関西生コン弾圧粉砕、②市東孝雄さんの農地を奪う三里塚での強制執行阻止、③星野国賠勝利・無実の大坂さん奪還、④杉並・高槻の選挙闘争勝利——の特別決議を上げ、役員体制を確認した。労組交流センターはウクライナ反戦集会、戦争国会粉砕、3・11福島、選挙闘争、広島サミット粉砕を当面の焦点に、11月労働者集会へ意識的な組織化を進める決戦に入った。
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