2・12国鉄集会に結集しよう 日韓労働者の連帯で戦争阻止へ
週刊『前進』04頁(3280号02面01)(2023/02/06)
2・12国鉄集会に結集しよう
日韓労働者の連帯で戦争阻止へ
国鉄闘争全国運動が主催する2・12国鉄集会は目前に迫った。この集会には韓国の全国鉄道労組ソウル地方本部から代表団が参加する。ウクライナでの戦争は激化・長期化し、日米帝国主義は中国侵略戦争に乗り出そうとしている。その情勢下、日韓の鉄道労働者の国際連帯は、きわめて重大な意味を持つ。国鉄闘争を軸に階級的労働運動をよみがえらせ、東アジアでの戦争を絶対に阻む陣形を築く場が2・12国鉄集会だ。職場・地域から仲間を誘い、この集会に集まろう。
戦時型労組つぶしと対決
ウクライナ戦争が促進した大インフレの中で、全世界の労働者が大幅賃上げを求めてストライキや戦闘的デモに立っている。各地で新たに労働組合が結成されている。戦時下で貫かれる労働者の実力決起は、戦争によってしか延命できない資本主義を撃っている。その先頭に、世界最強の労働組合と言われる韓国・民主労総の闘いがある。韓国のユンソンニョル政権は、この闘いを押しつぶそうと、国家保安法を使った異常な弾圧を民主労総に加えてきた。昨年11~12月の全国公共運輸労組貨物連帯本部のストに対してもユン大統領は「北朝鮮による核の脅威と同じ」と悪罵を投げつけ、業務開始命令を発動した。戦時下だからこそ韓国でも反動政権は労働組合をつぶそうと必死だ。
この時に、韓国の鉄道労働者が来日して国鉄集会に参加する。その意味は重大だ。日米帝国主義がたくらむ中国侵略戦争は、北朝鮮との戦争も不可避とする。米日韓軍事同盟の強化は戦争遂行の前提になる。だから岸田政権は、日韓の同盟関係を立て直そうと必死になっている。日帝の朝鮮植民地支配や戦争犯罪の一切を居直り、「徴用工」問題に反動的な決着をつけようとするあがきも、まさにそのためだ。
その足元で、日韓の労働者が改めて固く連帯を誓い合う。その歴史的な場が2・12集会だ。
反戦軸に20年の国際連帯
ウクライナ戦争が火を噴くさなかの昨年6月、動労千葉は定期委員会で新・戦争協力拒否宣言を発した。昨年の11・6労働者集会には、3年ぶりに海外からの代表団を受け入れることを決断し、韓国からは民主労総ソウル地域本部や鉄道労組ソウル地方本部の労働者が参加した。動労千葉はさらに11月12日、ソウルで開かれた民主労総の全国労働者大会に代表団を送り、大会では動労千葉の参加が全参加者に紹介された。動労千葉の国際連帯闘争は2003年のイラク戦争を機に始まった。同年3月の開戦直後、動労千葉はイラク反戦をも掲げて3日間のストライキに立った。同年7月の定期委員会で最初の戦争協力拒否宣言を発し、同月、米サンフランシスコで開かれたレーバーフェスタに代表団を派遣、10月には代表団が訪韓して民主労総との会談を持ち、この年の11月から、米韓など海外の代表団が労働者集会に参加するようになった。
以来20年、反戦を軸に世界の労働者を結んできた国際連帯の闘いは、いよいよ決定的な位置を持つに至った。戦争を阻む現実の力は、労働者が国境を越えて団結し、戦争を起こす自国政府を打倒する闘いに立つことにある。
民営化と闘い固めた団結
全世界でストライキとデモの波が巻き起こる中で、闘いが抑え込まれ、労働組合など存在しないかのように見える日本の現実は、きわめて異様だ。全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同、動労千葉の3労組を軸に階級的労働運動の復権に向けて奮闘してきた11月労働者集会勢力は、これを突破しきれていない現実に何度も悔しさをかみしめてきた。その3労組陣形が、120万人以上の組合員を組織する民主労総と、血の通った連帯を実現しているのは、奇跡のようなことだ。3労組陣形は、階級性・戦闘性を堅持してこれだけの労働者を組織した民主労総の実践から学ぼうと必死の努力を続けてきた。民主労総の側もまた、動労千葉をはじめとする3労組の闘いに、自身が直面する課題を突破する鍵があると考えて、真剣な交流を重ねてきたのではないだろうか。
国鉄分割・民営化以降、日本の労働運動は階級的なものを圧殺する資本と国家権力の暴力的な攻撃にさらされてきた。だが3労組はあらゆる弾圧に立ち向かって階級性を守ってきた。その実践は、労働運動に人生をかける労働者の集団と、互いに人生を託し合う固い団結を生んだ。
民主労総も組織絶滅型の攻撃との決戦に入った。だから民営化と三十数年にわたり対決し団結を磨き上げてきた日本の労働者と、改めて結合を深めようとしているのではないだろうか。
日韓労働者の連帯は、日本で階級的労働運動をよみがえらせる力に必ずなる。どの国でも強まる戦時下の労組破壊攻撃を、各国の労働者が励まし合って粉砕したとき、階級的労働運動は全労働者を組織し、戦争によって生き延びようとする資本主義を打倒する力を持つことができる。2・12集会でその展望を開こう。