戦争とめる闘い今こそ 国会・杉並・三里塚決戦闘い 日帝の中国侵略戦争阻止を
戦争とめる闘い今こそ
国会・杉並・三里塚決戦闘い
日帝の中国侵略戦争阻止を
1月23日に通常国会が開会した。岸田首相の施政方針演説は「防衛力の抜本的強化」を核心に据え、昨年12月の安保3文書および1月の日米首脳会談に基づき中国侵略戦争への日本帝国主義の参戦国化を宣言するものだ。断じて許せない。これに対し、改憲・戦争阻止!大行進東京の呼びかけに応え160人の労働者・学生が国会前に結集し、大軍拡予算粉砕へ怒りをたたきつけた。国会決戦の火ぶたは切られた。恐怖にかられた日帝・国家権力は、主要7カ国(G7)広島サミット粉砕闘争に対する不当弾圧に乗り出している(記事4面)。戦時弾圧を断固粉砕し、国会・杉並・三里塚を主戦場に巨大な反戦闘争の爆発をかちとろう。
戦争国家へ大転換を表明
施政方針演説で、岸田は中国侵略戦争参戦に向かって戦争国家へと大転換することを宣言した。この演説の心臓部は「2 歴史の転換点」と「3 防衛力の抜本的強化」にある。
岸田は「大きな時代の転換点」として明治維新と第2次世界大戦の敗北をあげた上で、「われわれは再び歴史の分岐点に立っています」と言う。それはロシアのウクライナ侵攻や中国・北朝鮮の存在など「国際平和秩序の弱体化があらわ」になり、「これまでの時代の常識を捨て去り、強い覚悟をもって......国際秩序を創り上げる」時だとする。アメリカ帝国主義を基軸とする帝国主義支配体制の崩壊がウクライナ戦争、中国侵略戦争―世界戦争として爆発している中で、日帝が帝国主義支配の再確立・再分割の世界戦争に打って出るということだ。
そのために、「極めて現実的なシミュレーションを行った上で、......防衛力の抜本的強化を具体化」したとし、「5年間で43兆円の防衛予算」「反撃能力の保有」「南西地域の防衛体制の抜本強化」などを推し進めると真正面から打ち出した。これが、日米安全保障協議委員会(2プラス2)および日米首脳会談で一致した日米安保の中国侵略戦争同盟化の具体化だ。
ここでの「現実的なシミュレーション」こそ、防衛省の研究機関・防衛研究所による「統合海洋縦深防衛戦略」や、米シンクタンク・戦略国際問題研究所(CSIS)が先日公表した「台湾有事」想定の報告書に他ならない。CSIS報告書は戦闘初期段階で米中双方に数万人の死傷者が発生し、この軍事作戦では「日本こそが要」だとしている。中国・台湾そして南西諸島が戦火に包まれることを前提に大軍拡を行うなどどうして許せるか。
さらに岸田は「G7議長国として」と繰り返し、帝国主義強盗会議=サミットをとりまとめ、ウクライナ戦争と中国侵略戦争を先頭で遂行する「主体」として登場しようとしている。
しかし岸田政権はぐらぐらだ。支持率は就任以来最低の28・1%に下落した。岸田は人民の怒りに恐怖し、「安全保障政策の大転換」ではあるが「憲法、国際法の範囲内」「非核三原則や専守防衛の堅持」と演説で必死に取り繕う。だが労働者階級はそんなペテンにはだまされない。「戦争・大軍拡の岸田を倒せ!」の怒りは地に満ちている。
この戦時下で、われわれは国会・杉並・三里塚で反戦闘争を闘い、国家権力・右翼と激突しながら自らの力で情勢を切り開いてきた。今こそこの反戦のうねりを大発展させる時だ。
祖国防衛の共産党許すな
国会内は、全既成政党が〝中国から日本を守れ〟と総翼賛化している。なかでも、戦争国会粉砕の闘いの最悪の敵対者が日本共産党スターリン主義だ。
日本共産党は、米帝がウクライナ戦争を主導していることも、目の前で進む米日帝による中国侵略戦争の現実も一切問題にしない。それどころか、米日帝が南西諸島を戦場にたたき込もうとしているまさにこの時に、「尖閣諸島は日本固有の領土だ」「中国の覇権主義を許さない」と岸田・自民党と同じ立場で排外主義を扇動する。
志位和夫委員長は、ウクライナ開戦を目の当たりにした2022年4月、「急迫不正の主権侵害が起こった場合には、自衛隊を含めて、あらゆる手段を行使して国民の命と日本の主権を守り抜くというのが日本共産党の立場だ」と改めて強調した。帝国主義が「自衛」を口実に侵略戦争に突き進む中で、日本共産党のような祖国防衛主義は、「平和」を装い帝国主義戦争を推進する最悪の反動的役割を担うものだ。
いまの戦争に対して労働者階級がはっきりさせるべきは以下の点だ。①帝国主義の世界支配は崩壊している。②中国の体制転覆を狙う侵略戦争を発動しようとしているのは米日帝の側だ。③日帝は生き残りをかけてこの戦争に主体的・積極的に参戦しようとしている。④労働者階級は日米中やロシア・ウクライナの支配者の立場には立たない。敵は帝国主義であり労働者に国境はない。⑤戦争を止める力は労働者民衆にある。自国政府打倒の社会主義革命で戦争はなくせる――。日本共産党はこれを全部否定している。
レーニンは第1次大戦下の1916年、論文「戦争問題にたいする原則的立場」で「祖国防衛」論争に触れ、「祖国防衛の拒否」とは「いまのブルジョア社会のすべての基礎を否定し、たんに理論上だけでなく、たんに『一般的』にだけでなく、実践的に、直接に、ただちにいまのブルジョア制度の土台を掘りくずすこと」だとし、「当面の社会主義革命の精神に立って、党の活動全体をただちに根本的に変え」よと提起した。一般的「平和」が問題なのではなく、プロレタリア革命に向けて革命的反戦闘争を爆発させることこそが課題だ。まさに「バーゼル宣言」の全面的な実践が求められている。日本共産党の制動・敵対を粉砕し帝国主義打倒へ闘おう。
ウクライナ反戦を闘おう
ウクライナ戦争は開戦1周年を前に激化の一途をたどっている。帝国主義各国は大規模地上戦に踏み切るために、ウクライナに戦車の供与を次々と開始した。アメリカが主力戦車「エイブラムス」31両、ドイツが独製戦車「レオパルト2」14両の供与を表明したことは決定的事態だ。日帝・岸田もウクライナ訪問をもくろみ、武器支援に踏み切ろうとしている。日帝の参戦を阻止し、ウクライナ戦争をただちに終わらせなければならない。ウクライナ開戦1周年の2・23反戦闘争―24国会闘争に全国から結集し、全世界にとどろく反戦闘争をかちとろう。
韓国では、ユンソンニョル政権が1月18日に国家保安法違反容疑をでっち上げ、民主労総本部など10カ所を捜索した。戦時下の労組壊滅弾圧だ。この中で、韓国・鉄道労組が2・12国鉄集会に参加する。日韓労働者の国際連帯をうち固め、東アジアから戦争阻止の闘いをつくりだそう。
戦争・大軍拡を粉砕する最前線が国会・杉並・三里塚だ。「杉並から戦争とめよう!」を掲げる洞口朋子杉並区議の再選をかちとる杉並決戦に総決起しよう。この間、国家権力の意を受けた右翼が街宣車を連ねて杉並に登場し、「議員辞職しろ」「デモを中止すれば街宣はやめる」とわめき、反戦デモや選挙事務所へ大音量の騒音をまき散らしながら襲撃をかけてきている。まさに戦争翼賛の岸田政権の別動隊だ。だが、杉並でのデモを先頭に労働者民衆は怒りと戦闘性を解き放って右翼の襲撃を断固はね返している。
三里塚では、農地強奪の強制執行を日々、体を張って阻止し続けている。この闘いにこそ戦争を止める展望がある。三里塚芝山連合空港反対同盟は2・5天神峰現地闘争までの15日間決戦を呼びかけている。全国から現地に決起しよう。
戦時下のインフレと対決し、イギリスとフランスでは歴史的ストライキの大波が巻き起こっている。日本でも、産業報国会化する連合支配を突き破り、23春闘の爆発をかちとろう。