戦争国会粉砕へ総決起を 1・23開会日闘争を突破口に世界戦争阻む歴史的決戦へ

週刊『前進』04頁(3278号01面01)(2023/01/23)


戦争国会粉砕へ総決起を
 1・23開会日闘争を突破口に世界戦争阻む歴史的決戦へ


 昨年12月の安保3文書の閣議決定に続く今年1月の日米首脳会談を経て、岸田政権は23日からの通常国会で戦後史上最大の大軍拡予算を強行しようとしている。それは、「戦争放棄」を規定した戦後憲法のもと、他国を直接攻撃する手段を持つことを基本的に禁じられてきたはずの日本帝国主義が、その一切の制約を暴力的・クーデター的に覆すことを意味する。そしてアメリカ帝国主義と一体になって中国侵略戦争に突き進もうとしているのだ。だが、大増税と生活の根底的破壊を不可避とする岸田の暴挙に、労働者階級人民の怒りは臨界点を超えて噴出している。巨万の怒りで国会を包囲し、岸田政権を打倒しよう。

中国侵略戦争予算通すな

 1月9~13日にかけての岸田の訪欧・訪米と各国首脳との会談、それと並行して行われた日米安保協議委員会(2プラス2)は、いずれも中国侵略戦争に向かっての帝国主義的軍事同盟を決定的に強化する場となった(記事2面)。
 とりわけ日米2プラス2で合意された内容は重大だ。安保3文書で明記した「反撃能力(=相手国領域内の基地・中枢・指揮系統を攻撃する能力)」について、その「効果的な運用」に向け「日米間で協力を深化させる」こと、そして「日米の能力を統合」する形で安保同盟を「現代化」すると確認した。これまで「攻撃作戦」は米軍が担い、自衛隊は日本の領土・領空・領海内での「敵勢力の排除」に限るとしてきた日米安保のあり方を全面的に転換し、日帝・自衛隊が最前線での戦闘と相手領域内への攻撃を担うことになる。そして日米安保を中国侵略戦争遂行のための軍事同盟として一層純化するために、南西諸島を含む地域で「平時から共同使用する基地や空港・港湾などを拡大する」「共同演習・訓練を増加する」といったことも確認した。
 これに合わせて、アメリカのシンクタンク・戦略国際問題研究所(CSIS)が「台湾有事」をシミュレートした報告書を公表し、「重大な死傷者に直面しても作戦を継続する必要性を認識せよ」「(戦争遂行のためには)日本が要」などと「提言」した(記事3面)。米帝は日帝を最大の戦略的要と位置づけ、どんな犠牲が出ようと本気でこの戦争をやろうとしているのだ。
 だが同時にそれは、日帝が国家の総力を挙げて戦争に突入する体制をつくり上げることができなければ、米帝は中国侵略戦争を遂行できないということをも示している。
 安保3文書に基づく空前の大軍拡予算と60本の反動法案が提出される通常国会は、中国侵略戦争―世界戦争を阻止する歴史的決戦だ。23日の開会日闘争を突破口に、怒りの声を結集して軍拡・戦争国会粉砕の大闘争を巻き起こそう!

仕掛けているのは米日帝

 昨年2月の開戦から1年を迎えようとするウクライナ戦争は、無数のウクライナ人民を地獄の戦場に追い込み、動員されたロシア兵に無残な死を強制しながら、今も果てしなく激化・泥沼化している。
 何度でもはっきりさせるべきなのは、この戦争は米帝を中心とする帝国主義によって何年も前から計画され、準備されてきたということであり、現在も米帝主導の「対ロシア戦争」として継続されているということだ。それは中国侵略戦争に突き進む米帝の世界戦争戦略の一環としてある。
 しかも、このようなウクライナ戦争の実態は、今や米軍の上級将校や有力シンクタンクによって半ば公然と語られている。英国王立防衛安全保障研究所(RUSI、イギリスのシンクタンク)の日本特別代表・秋元千明は、ウクライナの親ロシア派政権が転覆された2014年以来、北大西洋条約機構(NATO)がウクライナとの協力を強めてきたことを強調した上で、昨年2月の開戦以降は「米英軍を中心に約20カ国の特殊部隊が参加する軍事顧問団『アライド・コマンド・ネットワーク』(ACN)を結成、秘密裏に活動している。ウクライナ軍の訓練や作戦のアドバイス、情報提供、兵器の搬入支援、パルチザン活動支援などが中心だ」と語り、「最近のウクライナ軍の善戦は、西側諸国の協力で実現していると言っても過言ではない」と結論づけた(昨年12月29日付朝日新聞)。
 さらに重大なのは、沖縄に拠点を置く米海兵隊第3海兵遠征軍のジェームズ・ビアマン司令官が、1月9日付の英フィナンシャル・タイムズ紙のインタビューに答えて語った内容だ。ビアマンはそこで、「なぜわれわれがウクライナでこれほどの成功を収めることができたのか。その大きな理由は、2014年と2015年のロシアの侵略の後、将来の紛争に備えるために真剣に取り組んだからだ。ウクライナ人のための訓練、物資の事前配置、支援活動や作戦を維持するための拠点の特定など......(われわれは)同じことを日本でやろうとしている」と述べた。戦争を「抑止」あるいは「回避」するのではなく、実際にロシアを戦争に引きずり込んでウクライナを地獄の戦場に変えたことを、米海兵隊司令官が自慢げに「成功」などと語り、同じことを日本でやるとまで公言しているのだ。
 米バイデン政権がしきりに宣伝する「民主主義と専制主義の戦い」「平和なウクライナに突然侵略者ロシアが現れた」などという単純化された構図はペテンであり、まやかしである。そもそも朝鮮、ベトナム、アフガニスタン、イラクなど世界中で侵略戦争を行い、無数の人民を虐殺してきたのは米帝であり、その同盟国として一連の侵略戦争を支えてきたのが日帝だ。軍事費の増額や軍事同盟の拡大は、いつも「外国の脅威から国民を守るため」と称して行われるが、実際に戦争を仕組み、戦争で権力を維持し、戦争でもうけるのは、今も昔も一握りの支配階級であり、国内で労働者階級人民を搾取・抑圧している連中だ。
 この戦争の階級的本質を徹底的に暴き、帝国主義戦争の内乱への転化に向かって反戦闘争を闘おう。

全国から三里塚・杉並へ

 1~2月国会闘争を連続的に闘い抜き、改憲・戦争阻止!大行進が呼びかける「ウクライナ開戦1周年2・23全国闘争」、2・24国会闘争に結集しよう。全世界の反戦闘争と連帯し、「ウクライナ戦争をただちにやめろ!」の声をとどろかせよう。
 天神峰・市東孝雄さんの農地強奪を阻む現地攻防は、三里塚芝山連合空港反対同盟の不屈の決起と、それに応えて駆けつけた全学連を先頭とする闘う人民の奮闘により、敵を完全に圧倒して強制執行を今日まで阻止し抜いている。だが、闘いはまさに今からが本番だ。「反対同盟闘争宣言2023」(本紙前号に全文掲載)に応え、全国から三里塚に結集し現地臨戦態勢をうち固めよう。
 4月統一地方選は、軍拡・戦争国会粉砕の一大政治決戦である。その最大の焦点こそ、日帝の中国侵略戦争突入に絶対反対を貫く革命的議員・洞口朋子区議の再選をかけた杉並決戦だ。それは「この決定的な時機に」反戦の声をとどろかせる「バーゼル宣言」の最先端の実践である。日帝権力と全反動勢力は、洞口再選が帝国主義戦争の内乱への転化の始まりとなることに心底恐怖し、右翼街宣車十数台を動員して杉並での反戦デモへの襲撃を試みた。だが、それはデモ隊と杉並住民の怒りで一蹴され、戦争絶対阻止の決意をさらに燃え上がらせた。全党・全人民の総決起で権力・右翼反革命を粉砕し、杉並区議選勝利をかちとろう。
 中国との軍事的対立をひたすらエスカレートさせ、インフレで深刻化する労働者階級人民の困窮などお構いなしに大軍拡と戦争に突き進む日帝・岸田に対し、日本の労働者階級人民の「憤怒と激高」は必ず爆発する。渦巻く怒りを2・12国鉄集会に大結集させよう。戦時下の23春闘勝利へストライキで闘おう。

------------------------------------------------------------
大軍拡予算案粉砕!
1・23通常国会開会日闘争
 1月23日(月)午前11時/参議院議員会館前
 主催 改憲・戦争阻止!大行進東京

戦争とめよう! 大軍拡予算粉砕・岸田倒せ
ウクライナ開戦1周年2・23全国闘争
 2月23日(木・休)午後1時/東京・芝公園23号地
 主催 改憲・戦争阻止!大行進

■2・24国会闘争
 午前10時/衆議院第2議員会館前/主催 改憲・戦争阻止!大行進東京

このエントリーをはてなブックマークに追加