核武装へ原発政策大転換 3・11福島行動で怒りの反撃を

週刊『前進』04頁(3277号03面02)(2023/01/16)


核武装へ原発政策大転換
 3・11福島行動で怒りの反撃を


 日帝・岸田政権は昨年12月に原発の大幅再稼働と新増設を含む原発政策の大転換を打ち出した。これは福島原発事故をなかったことにするだけでなく、ウクライナ戦争下で米帝と一体で中国侵略戦争・世界戦争に突進する岸田政権が、核武装に転換的に突き進もうとする攻撃だ。汚染水海洋放出に怒る福島県民と連帯し、3・11反原発福島行動に総決起しよう。

原発の再稼働促進、新増設と長期運転

 岸田は昨年12月22日に「GX(グリーン・トランスフォーメーション)実行会議」を開催し、7月の会議で検討を指示してからわずか5カ月足らずで原発政策の大転換を意味する「GX実現に向けた基本方針案」をとりまとめた。
 そこでは、①「着実な再稼働」と称して、これまでに再稼働した原発10基に加え、23年の夏以降、追加で7基の再稼働を目指す方針を確認している。それには東京電力の柏崎刈羽原発や首都圏に最も近い東海第二原発も含まれている。②「次世代型革新炉の開発・建設」と称して、これまで「想定していない」としてきた原発の新増設とリプレース(立て替え)をも打ち出した。
 さらに、③福島原発事故の教訓として運転期間を原則40年とし最長でも20年延長できると定めたルールを改め、停止した期間を運転期間から除くなどというペテンで老朽原発を最長60年以上運転可能にする。④26回も延期を繰り返している青森県六カ所再処理工場の完成に国が責任を持ち、核武装のための核燃料サイクルをあくまでも推進する。——以上のような、とんでもない内容だ。
 2011年の東京電力福島第一原発事故の衝撃と福島県民を先頭にした全国・全世界の労働者人民の「原発なくせ!」の怒りの声を踏みにじる、まさに核・原発政策の大転換である。

安保3文書と一体核戦争攻撃許すな

 この攻撃は、12月16日に閣議決定され、中国侵略戦争に向かって日帝の安保防衛政策を大きく転換させた安保3文書と一体である。
 なぜ岸田は強引に原発回帰に突き進むのか。その背後にあるのは「昨年2月24日にウクライナで火を噴いた戦争は、今も果てしなく激化・泥沼化し、ウクライナ人民を恐るべき惨禍にたたき込みながら、世界戦争・核戦争の危機を一層高めている」(本紙3275号1・1アピール)という事態なのだ。
 3・11福島原発事故は終わっていない。いまだ多くの福島県民が避難を余儀なくされている。そして放射能汚染水海洋放出反対の闘いが漁民を中心に広範に取り組まれている。さらに青年の人生をかけた甲状腺がん裁判をはじめとする福島県民の怒りと闘い、黒い雨訴訟の勝利を引き継ぐ広島・長崎の被爆者の怒りと闘いが不屈に闘われている。これらを圧殺することなしに日帝・岸田は世界戦争・核戦争に踏み出すことができないのだ。再稼働阻止・全原発廃炉、核戦争阻止、日帝・岸田打倒の路線を貫いて3・11反原発福島行動の成功をかちとろう。
このエントリーをはてなブックマークに追加