革共同政治局の2023年1・1アピール 軍拡・戦争国会粉砕 ウクライナ―中国侵略戦争阻止の反戦闘争爆発させ帝国主義打倒を 杉並区議選勝利・G7広島サミット粉砕へ
革共同政治局の2023年1・1アピール
軍拡・戦争国会粉砕
ウクライナ―中国侵略戦争阻止の反戦闘争爆発させ帝国主義打倒を
杉並区議選勝利・G7広島サミット粉砕へ
はじめに
昨年2月24日にウクライナで火を噴いた戦争は、今も果てしなく激化・泥沼化し、ウクライナ人民を恐るべき惨禍にたたき込みながら、世界戦争・核戦争の危機を一層高めている。この戦争を主導するアメリカ帝国主義は、さらに自らの存亡をかけて中国に対する侵略戦争に踏み出している。これに規定され、日本帝国主義・岸田政権は昨年末、軍事費2倍化や「反撃能力」と名称を変えた他国への攻撃能力の保有を含む、戦後憲法を根底から覆す安保・軍事戦略の大転換を閣議決定した。そして岸田は1月初旬にも訪米し、バイデンとの首脳会談であらためて中国侵略戦争への「意思一致」を行った上で、大軍拡・戦争予算を通すための通常国会に臨もうとしている。政権崩壊寸前の危機を抱えた岸田がここまで凶暴に突き進むことができるのは、野党と連合の総屈服・総翼賛を当て込んでいるからだ。だが、労働者階級人民の危機感と怒りは、昨年9月の安倍国葬の時をも超える規模と深さで渦巻いている。革共同は2023年決戦の劈頭(へきとう)にあたり、まずもって大軍拡・戦争国会を巨万の怒りで包囲し粉砕する国会闘争への決起を心から訴える。
このまま世界戦争・核戦争による人類の滅亡を許すのか、それとも世界戦争を引き起こすほどの最後的崩壊に行きついた帝国主義とスターリン主義の世界体制を根底から変革する、反帝国主義・反スターリン主義プロレタリア世界革命を、国境を越え団結した労働者階級人民の共同の闘いで成し遂げるか。この23年、日帝の侵略戦争を内乱に転化する闘いの本格的・全面的な開始をもって、反帝・反スタ世界革命への道を切り開かなくてはならない。祖国防衛主義・社会排外主義を粉砕し、国際連帯と自国政府打倒の立場を貫く革命的内乱の23年決戦を実力で闘いとろうではないか。ただちに青年・学生を先頭に国会闘争に立とう!
―Ⅰ―世界戦争の開始と正面対決し革命的反戦闘争の突破口開く
⑴8回大会で確立した時代認識と路線貫き闘った1年
世界戦争が始まり、国家権力・支配階級と既存のあらゆる党派が戦争翼賛勢力と化す中で、われわれは昨年、自国政府=帝国主義打倒の立場をあくまでも貫き、それを大衆的実力闘争として、また階級的労働運動の発展・拡大として物質化してきた。それを闘い抜く最も根源的な力を与えたのは、昨年2月の革共同第8回全国大会の決断と決定だった。
8回大会は第一に、「新自由主義大崩壊によって決定的に進行する戦後世界体制の最後的崩壊の全矛盾が、米日帝の中国侵略戦争として爆発する情勢が、不可逆的にさらに激しく進行する。それが2022年である」(8回大会第2報告)という時代認識を明確にさせた。そしてこれに基づいて、ただちに反戦闘争に総決起すること、そして帝国主義戦争を内乱に転化する文字通りロシア革命以来の挑戦に打って出ることを決断した。この時代認識と路線・方針の原則的な正しさは、昨年の闘いの中で完全に証明された。
第二に、革共同の綱領的立脚点である反帝・反スターリン主義の真価が発揮される時代が来たことを確認し、この闘いを現実の階級闘争の中で貫徹・物質化していくことを決定した。帝国主義とスターリン主義を根底から打倒し、全世界に労働者権力を打ち立てること、それだけが真に戦争をなくす道であることを真正面から訴えたことが、反戦闘争をはじめ一切の闘いの原動力となった。
第三に、国鉄分割・民営化攻撃を打ち破って唯一非妥協的に闘い抜いてきたことが、動労千葉と革共同の今日の到達地平であることを明確にした。この地平から、連合の崩壊=産業報国会化に立ち向かい、反戦闘争を基軸とする階級的労働運動の組織化に挑戦し、11月集会の感動的な大成功にまで上り詰めた。
社会排外主義との闘い
総じて、8回大会決定とその実践としての22年決戦は、19年9月の第26回全国委員会総会以来の3年あまりにわたる党の根底的変革を通じて到達した地平だった。この3年あまりの格闘は、反帝・反スターリン主義を掲げ、帝国主義戦争を内乱に転化する党、プロレタリア独裁をめざす共産主義者の党へと新たに生まれ変わる激しい変革であった。この党変革の闘いが、「第二インター崩壊」情勢を突き破って全党が総決起することを可能にしたのである。
この地平の対極で、階級的労働運動路線とその実践に反対して革共同から脱落・逃亡したEL5派は、帝国主義戦争の時代にこそ労働者階級が革命に立ち上がることを否定し、ウクライナ戦争を「ロシアによる勢力圏拡大のための侵略戦争」「ウクライナの防衛戦争」と規定して帝国主義を免罪・擁護する社会排外主義派にまで転落した。そして今、市東孝雄さんの農地を奪う強制収用が迫り、三里塚芝山連合空港反対同盟と全学連をはじめとした多くの支援者が体を張って現地実力阻止闘争に立つ中で、この闘いを「実力闘争をやっても党はできない」などと否定し嘲笑するEL5派は、もはや思想的腐敗も極まったというべきだ。
このようなEL5派を、闘う労働者人民が徹底弾劾し、3・11反原発福島行動、婦人民主クラブ全国協議会総会、星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議総会などで次々と組織的決別を突きつけたのは、あまりにも当然というほかないのである。
⑵階級的力関係転換させた国葬粉砕と11月集会の地平
昨年前半の闘いで決定的だったのは、「復帰」50年5・15沖縄闘争と5・22〜24日米首脳会談・クアッド首脳会合粉砕闘争において、全学連を先頭に国家権力の規制・弾圧を打ち破る大衆的実力闘争を実現したことだ。この闘いは、中国侵略戦争を阻止する階級闘争の内乱的発展をかちとるために、今日最大限の実力闘争を実行するという党の決断と、一昨年の東京五輪粉砕闘争以来の全学連の戦闘性が一体となってかちとられた。5・22闘争では、警察権力1万8千人を動員した警備体制をものともせず、ヘルメット・スクラムデモの部隊が機動隊を圧倒して都心を堂々と行進する姿がSNSなどでも拡散され、世界的に報道された。
この前半決戦の地平の上に、われわれは7月参院選のただ中で起きた7・8安倍銃撃死に対してもただちに政治局声明を発し、安倍国葬粉砕闘争を中国侵略戦争阻止の政治決戦として闘うことを決断した。そして8・6広島―8・9長崎反戦反核闘争と29全総を経て、9・23―27国葬粉砕闘争をさらなる大衆的実力闘争としてかちとった。青年労働者・学生を先頭に国葬会場の日本武道館へ迫る実力デモが闘われ、その姿が国内外に大きく報道された。岸田が国葬にかけた狙い、すなわち改憲・戦争の安倍政治を国家を挙げて礼賛し、戦争反対の声を押しつぶし、もって全人民を国家総動員体制のもとに組み敷いていくという狙いは、完膚なきまでに粉砕された。そればかりか、この国葬粉砕闘争の大高揚をもって階級的力関係の決定的転換がつくり出されたのである。
こうした反戦闘争の中心に、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同、動労千葉の3労組を先頭とする改憲・戦争阻止!大行進が立った。それと完全に一体で、反戦闘争を基軸とする階級的労働運動が全国のあらゆる職場・産別で決定的に前進した。
11・6集会の大成功
「11・6全国労働者総決起集会/改憲阻止!1万人大行進」は、22年決戦の路線的・実践的前進のすべてを集約する場として、国内外から2200人を結集してかちとられた。3年ぶりとなった韓国・民主労総ソウル地域本部からの訪日団を迎え、さらにアメリカの闘う労働者、在日ミャンマー人民、中国人留学生も合流し、ウクライナ戦争下での世界最大の労働者国際反戦闘争としても歴史的な大成功をおさめた。
労働運動の後退と連合の産業報国会化の進行を突き破り、25回目の11月集会がかちとられたこと、国鉄分割・民営化反対闘争を闘い抜き、関生支部への大弾圧を粉砕する闘いを貫いて、今日の戦争突入情勢下で日本労働運動の階級的再生をめざす11月集会が成功したことの意義は計り知れない。動労千葉・関道利委員長は11・6集会の基調報告で、「私たちの経験が示しているのは、階級的団結・階級的労働組合をつくりあげることは絶対に可能だということです」と確信を込めて語った。連合会長・芳野友子が安倍国葬に出席して自民党と一体化するという「連合の死」というべき局面において、11・6集会はその対極で労働運動の階級的再生への展望を示したのである。
11・6集会の成功の土台となったのは、2月の国鉄集会で発せられた「『11月労働者集会』25年 3労組共同アピール」と、これを引き継いで動労千葉が6月の第86回定期委員会で決議した「新・戦争協力拒否宣言」だった。また関生支部と関西労組交流センターとの現場共闘の前進も11・6集会成功への大きな力となった。さらに女性解放闘争、入管闘争、部落解放闘争、障害者解放闘争、反軍闘争などを地区党の正面課題として取り組む中で、これらの闘いを通じて11・6集会への合流がかちとられたことも決定的な地平だ。
青年・学生が先頭に
11・6集会を経て、ただちに岸田政権の安保3文書粉砕、三里塚強制執行実力阻止の11〜12月反戦闘争への決起が生み出された。岸田が安倍をも上回る激しさで戦争国家への歴史的転換に突き進む中、三里塚現地では市東さんの農地を奪う強制執行が切迫し、また11月10〜19日の日米共同統合演習「キーンソード23」では民間空港・港湾などを利用して南西諸島を丸ごと「戦場化」する中国侵略戦争への大規模訓練が強行された。戦争に向かって人民の命と生活を蹂躙(じゅうりん)する米日帝の暴挙に広範な怒りの声が広がる中、全学連を先頭にこれに立ち向かう連日のデモや現地闘争が闘われた。重要なことは、22年決戦を通じて新たに合流した多くの青年労働者や学生が、11〜12月反戦闘争で生き生きと闘いの先頭に立ったことである。
総じて、世界戦争下において自国政府打倒の立場を貫き、祖国擁護派と全面的に対決し、帝国主義戦争を内乱に転化していく鮮明な意識性をもって一切の攻防を闘い抜いたことが、22年決戦の巨大な勝利の地平を切り開いたのである。
―Ⅱ―中国侵略戦争は現代における帝国主義世界戦争の爆発形態
⑴大軍拡と戦争国家化へと絶望的に突進する岸田政権
岸田政権は昨年12月16日、「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」の安保3文書の閣議決定を強行した。戦後日本の安保政策における最大の歴史的転換が、国会での形ばかりの審議も経ずにクーデター的に強行されたのだ。
国家安全保障戦略では「(防衛力の抜本的強化の)指針と施策は戦後の安全保障政策を実践面から大きく転換するもの」と明記された。そして「中国の対外的な姿勢や軍事動向は我が国と国際社会の深刻な懸念事項で、これまでにない最大の戦略的挑戦」「我が国の総合的な国力と同盟国・同志国との連携により対応すべきもの」とした。中国を事実上「敵国」と認定したに等しい。
防衛計画の大綱から名称を変更した国家防衛戦略では、「反撃能力」について「相手の領域において、有効な反撃を加えることを可能とする能力」と規定した。「相手の領域」すなわち中国の領土、領海、領空内への攻撃能力を持つということだ。これを踏まえ、防衛力整備計画では「5年後までに、日本への侵攻が生起した場合には日本が主たる責任をもって対処し阻止・排除できるように防衛力を強化する」「南西地域の防衛体制を強化するため、(沖縄の)第15旅団を師団に改編する」といったことが盛り込まれた。要するに、今後5年以内に中国と戦争できる体制をつくるということなのだ。
だが、財政破綻国家・日帝に軍事費を2倍化できるような「財源」などない。戦前と同様に際限なき国債発行にのめり込むにしても、さらなるインフレと金利上昇、国債暴落、財政破綻を招けば日帝経済は崩壊する。社会保障などを全面的に切り捨て、増税に突き進むならば労働者人民の巨大な憤激を呼び起こす。すでに岸田が「(防衛費負担は)国民の責任」と発言した途端に広範な怒りと抗議が殺到し、政権支持率は3割を割った。それでも岸田は軍事費2倍化の大軍拡と戦争体制づくりをあくまで強行する以外にないのだ。
一体何が日帝・岸田を突き動かしているのか。なぜ米日帝国主義はこれほど凶暴に中国侵略戦争に突き進もうとするのか。またこの中国侵略戦争への動きと一体で、今も果てしなく激化・拡大しているウクライナ戦争の本質は何か。そして労働者階級はこの戦争に対していかなる態度をとるべきなのか。このことを時代認識として鮮明にさせることが、2023年決戦で巨大な反戦闘争の爆発をかちとるために不可欠である。
⑵帝国主義の「死の苦悶」が世界戦争として爆発を開始
昨年2月24日以来のウクライナ戦争は、事実上、米帝を主力とする北大西洋条約機構(NATO)とロシアとの戦争として激化し、それと米帝の中国侵略戦争への突入過程がますます一体となって進んでいる。
正確に言えば、「ウクライナ戦争をその一部とする帝国主義の中国侵略戦争―世界戦争」が、ますます本格的な爆発に向かって進む過程にあるのだ。それはウクライナをどこまでも地獄の戦場にしながら、欧州と東アジア―インド太平洋を丸ごと戦場化する第3次世界大戦の現実的切迫という、恐るべき事態の中に世界をたたき込んでいる。
この世界戦争の危機は、2008年リーマン・ショックを契機とする大恐慌から根本的に立ち直れないまま、コロナ危機と新自由主義大崩壊にまで行き着いた帝国主義の最末期的危機から生まれている。超金融緩和と巨額の財政出動を柱とする08年以降の空前の恐慌対策は、さらなる経済のバブル化、一握りのブルジョアジーへの一層極端な富の集中と労働者人民の貧困の拡大、国家債務の膨張、そして医療や社会保障など最低限の社会維持基盤の恐るべき崩壊状況を進行させた。ここからアメリカのブラック・ライブズ・マター(BLM)運動をはじめ世界中で労働者階級と被抑圧人民の怒りの抗議闘争が広がる一方、トランプのような大衆の絶望を組織する反革命も台頭してきた。そして20年に始まった新型コロナ・パンデミックは、新自由主義がもたらした社会の崩壊と荒廃を白日のもとにさらした。そして今や帝国主義の延命の道は、市場・資源・勢力圏・領土の奪い合い、排外主義と国家主義の扇動、そして戦争以外になくなっているのである。
「他国の土地を奪い、他国を征服し、競争国を没落させ、その富を強奪し、......国内の政治的危機から勤労大衆の注意をそらせ、労働者を分裂させ、その素朴さにつけこんで民族主義であざむき、プロレタリアートの革命運動を弱めるために労働者の前衛を皆殺しにする」(レーニン「戦争とロシア社会民主党」、全集第21巻)----そのための侵略戦争・帝国主義戦争に打って出る以外になくなったのである。そして現在の米帝および全帝国主義にとって最大の「競争国」こそ、米帝の世界支配をも揺るがしかねないほど巨大な存在となった中国スターリン主義なのである。〈帝国主義の危機と矛盾の先鋭化から侵略戦争・世界戦争へ〉という、レーニンが『帝国主義論』などで明らかにした帝国主義戦争の過程が、今まさにこのような形で進んでいるのだ。以上のような現情勢の「本筋」を揺るぎなく押さえることが、党と労働者階級の戦争に対する態度と任務を明確にする時代認識の根本中の根本である。
戦争は帝の政治の継続
支配階級・ブルジョアジーはいつも、「平和な状態だったところに危険な侵略国家が現れた。そこでこの侵略を抑止する、あるいは撃退する必要が生じる」といった形で事態を描き出し、戦争を正当化する。あたかも「平和国家・日本」が中国・北朝鮮・ロシアなどに一方的に脅かされているかのように大宣伝され、かつてアジア各地に何百万もの軍隊を送り込んで侵略戦争をやったのが日帝だったという歴史は抹殺される。世界最大の軍事力・核を持つ米帝と同盟して日本全土に自衛隊と米軍の基地を置き、「抑止」と称して中国や北朝鮮へのすさまじい軍事挑発を繰り返していることも隠される。統一教会などとも癒着して推し進められてきた改憲策動、革命党と労働組合への弾圧、青年・女性の貧困化、増税と社会保障の解体、政治家連中の数々の不正・腐敗----こういった極悪の帝国主義的政治とは何のつながりもないかのように、戦争の問題は語られるのである。「われわれは攻撃された。われわれは自分を防衛している」「平和の破壊者を撃退する」「(戦争の)張本人に懲罰を」「『単なる』攻撃者と防御者、『祖国の敵』の『単なる』撃退!」と。
レーニンは、このような戦争についての「幼稚な理論」を、論文「第二インタナショナルの崩壊」(全集第21巻)の中で「張本人」説と呼んでいるが、こうした支配階級の戦争についての宣伝の「強さ」は、その「おとぎ話のような単純さ」と、莫大(ばくだい)なカネを使って洪水のように流されるその物量にある。しかし、それはしょせんはだましであり、ペテンであり、うそである。これに対してわれわれは「戦争は別の(すなわち暴力的な)手段による政治の継続である」(クラウゼヴィッツ)という真実を徹底的に暴露しなければならない。帝国主義の国内的・国際的な政治関係の継続として、一握りの帝国主義ブルジョアジーの利害と固く結びついた政治の暴力的手段による継続としてあるということだ。この真実は労働者階級の日々の生活、体験、直感と一致するので、ひとたび階級的大衆的認識としてつかまれれば、巨大な反戦闘争の爆発をつくり出す力となる。しかし、暴露だけでは足りない。何よりもこの戦争の革命的内乱への転化に向かって、現実の闘争をあらゆるところから起こさなければならない。
⑶ウクライナ戦争の階級的本質をどうとらえるべきか
われわれは8回大会で、ウクライナ戦争を「新自由主義大崩壊・戦後世界体制の最後的崩壊の世界戦争・核戦争への転化」の始まりとして捉え、この戦争が「米帝の中国侵略戦争情勢に完全に連動して起きている」こと、「米中対決、米帝の中国侵略戦争の巨大さこそが、(2014年以来の)ウクライナ危機を一気に戦争そのものに転化させた」ということを明らかにした。そして「プーチンの戦争を許すな」「ウクライナ防衛の戦争支持」の大合唱にあらゆる勢力がのみ込まれていく中で、革共同は断固としてこの戦争を「米帝の戦争」として暴露した。このウクライナ戦争を「現代における帝国主義戦争の爆発形態」と見るか、それとも「ロシアの侵略とウクライナの防衛戦争(民族の自由と独立を守る解放戦争)」と見るか。これはまさにレーニン・ボリシェビキの道か、第2インター的社会排外主義への転落の道かの分岐点をなす。
ウクライナ戦争は、次のように捉えなければならない戦争である。
第一に、それは、米欧帝国主義とウクライナ・ゼレンスキー政権が一体となった勢力と、プーチンを頭目とするロシアの支配勢力との激突としてあり、どちらの勢力も労働者階級人民の敵である。ロシアでは、旧スターリン主義の軍・治安機関・国家官僚群に支配された国営企業、それと一体で石油・ガス・軍需産業などの巨大独占体を支配する新興財閥(オリガルヒ)などを基盤とする勢力が、プーチン政権を支えている。
第二に、戦争は直接的には昨年2月24日にロシア軍の侵攻として始まったが、それは「突然」始まったのではなく、米帝をはじめ帝国主義の側から20年以上にわたって準備されてきた戦争である。①1991年ソ連崩壊以後の米欧帝による東欧の勢力圏化、②NATOの東方拡大、③米欧帝とロシアによる最大の争奪戦の対象となってきたウクライナでの2014年のクーデターによる親欧米政権の成立(この過程に米帝は深々と関与)、④これに対するロシアのクリミア併合と米欧帝による制裁の発動・継続、⑤米帝によるウクライナへの軍事支援・武器供与の拡大、ウクライナ軍とNATOとの一体化、事実上の「NATO加盟国化」の進行----。この一連の歴史的経過をみるならば、米帝・NATOとロシアのどちら側が今日の戦争を主導的に準備してきたかは明白である。そもそも崩壊・破産したソ連スターリン主義を引き継ぐロシアと、米欧帝国主義の間には経済的にも軍事的にも圧倒的な力の差があり、その意味でも現実にこの戦争を主導しているのは米帝の側である。
第三に、ウクライナ戦争は、米帝の中国侵略戦争―世界戦争の一部をなす。米帝は、ウクライナ戦争が始まってからも一貫して「中国への対応」を戦争政策の「第1位」に置いている。バイデン政権が10月に公表した国家安全保障戦略(NSS)では、「中国を打ち負かし、ロシアを抑えつける」と明記し、「(中国は)国際秩序の再構築をめざす意思をもち、実現のために経済、外交、軍事、技術の力を向上させている唯一の競争相手」と規定し、さらに「(今後は)米主導の国際秩序に挑む中国との競争を決定づける10年となる」と打ち出した。つまり米帝は、「米主導の国際秩序」すなわち米帝基軸の帝国主義世界支配体制を維持するための中国との戦争=世界戦争(「10年」がかりの戦争)を全面的に構え、その中に対ロシア戦争としてのウクライナ戦争も位置づけているのだ。まずロシアを徹底的に弱体化させ、中ロの「同盟」あるいは連合を阻止・粉砕し、そうして中国侵略戦争に総力をあげるという戦略をとっていると言える。
第四に、以上のような内容をもった戦争である以上、ウクライナ戦争はますます泥沼化し残酷化していく。それはウクライナ人民にも、世界の労働者人民にも決して「解放」や「平和」をもたらすものではない。米欧帝と旧スターリン主義ロシアの双方による地獄のような長期戦・消耗戦の継続は、ロシアとNATO軍との激突、核戦争までエスカレートしない保証など決してない。
このウクライナ戦争を終わらせる道は、米帝やゼレンスキー政権の戦争を支持することでは断じてない。また決してプーチン・ロシアを擁護することでもない。ウクライナとロシア、全世界の労働者階級と連帯し、反帝・反スターリン主義の立場に立ちきった国際的反戦闘争を巻き起こし、帝国主義の世界支配を根底から覆す道しかない。ウクライナの労働者階級人民は必ずこの方向に向かって決起するし、その闘いは始まっている。このことを断固確認し、以下のスローガンのもとに、中国侵略戦争阻止の闘いと一体でウクライナ反戦闘争に決起しよう。
★ウクライナをこれ以上戦場にするな! 米帝・NATOとプーチン・ロシアはウクライナからただちに手を引け!
★ウクライナ戦争を激化させる全帝国主義の軍事支援・参戦反対!
★米欧帝国主義―ゼレンスキー政権とプーチン・ロシアの戦争に労働者階級の立場から反対し、真の解放をめざすウクライナ労働者人民の闘争に連帯しよう!
★ロシアの労働者人民、兵士・家族の反戦決起に支持と連帯を!
★ウクライナ、ロシア、全世界の労働者階級人民は、ウクライナ戦争と中国侵略戦争―世界戦争に反対し、反帝・反スターリン主義世界革命に向かって団結しよう!
⑷米帝の世界支配をかけた中国スタ転覆狙う侵略戦争
以上のようなウクライナ戦争をその一部とし、始まりとしている米帝の中国侵略戦争―世界戦争を、われわれは8回大会と29全総で確認した方向で、「現代における帝国主義戦争・世界戦争の爆発形態」として、さらに鮮明につかんでいく必要がある。このことは21世紀における反帝・反スターリン主義世界革命戦略の核心的問題である。
米帝の中国侵略戦争とは、結論的に言えば「帝国主義とスターリン主義の戦後体制が決定的に行きづまり、戦後体制の圧倒的基軸をなすアメリカ帝国主義の体制的危機と矛盾の爆発としての帝国主義戦争は、不可避的にスターリン主義・中国に向かっての侵略戦争、再分割・再々編の戦争として爆発せざるをえなくなった」(清水丈夫「『第二インタナショナルの崩壊』徹底学習ノート」『共産主義者』214号)ということである。このことが全世界情勢を規定している。
1930年代の抗日戦争から国民党との内戦を戦い抜いて49年に勝利した中国革命は、農民を圧倒的に組織し動員した民族解放・革命戦争により、帝国主義の世界支配を支えてきた巨大な植民地体制を覆した。だが、その究極の勝利は、帝国主義本国でのプロレタリア革命と結合し、帝国主義の世界支配を根本的に打倒する世界革命の完遂にのみあった。しかし毛沢東指導下の中国共産党はそれを放棄し、帝国主義の包囲下で、遅れた農業が経済の大半を占める半植民地・後進国での「一国社会主義」建設を強行しようとした。それはたちまち大破産し、毛沢東はこの危機を「文化大革命」なる個人崇拝運動で乗り切ろうとしたが、それは中国の経済・社会を荒廃と疲弊の極みに陥らせた。毛沢東の死(76年)後に実権を握った鄧小平は、この中国スターリン主義体制の崩壊的危機の突破をかけて、米帝の側からの米中結託(ソ連との対決に向けた中国の取り込み)の動きを積極的に受け入れ、帝国主義の資金、技術を取り入れる「改革・開放」に踏み切った。
ここから米欧日帝国主義の膨大な資本が中国に怒濤(どとう)のように流れ込んでいった。1974〜75年恐慌であらわとなった過剰資本・過剰生産力のはけ口を求め、帝国主義各国は次々と生産拠点を中国に移し、投資を拡大して高利潤を獲得した。そして、この中国の取り込みを決定的テコとして、国内での新自由主義攻撃----賃金切り下げ、非正規職化、民営化、外注化、労組破壊を推進したのである。
中国スターリン主義は89年天安門事件、91年ソ連崩壊という危機に見舞われながらも、さらなる市場経済化と帝国主義からの外資導入による経済成長の追求によって体制的延命を図ってきた。米帝をはじめとする帝国主義は、この中国を帝国主義世界経済の枠の中に深々と取り込み、それによって中国スターリン主義体制を揺るがし、最後的にその転覆をももくろんでいたが、中国共産党はこれに反して経済成長と一体で国内の政治的・イデオロギー的支配を強め、「資本主義化」とスターリン主義体制の維持・強化を同時に進めた。さらに2008年大恐慌に際して中国が行った4兆元という巨額の財政出動と、帝国主義経済の一層の中国依存の深まりは、中国をスターリン主義体制のままで米帝に次ぐ世界第2の経済大国にまで押し上げた。こうして生産力水準、技術水準、世界的膨張力をもった国家として登場するに至ったのだ。
だが、ここで明確にしておくべきことは、中国は「『資本主義の最高段階』としての帝国主義でも、金融資本的独占体が支配するブルジョア独裁国家としての帝国主義国家でもない」こと、「その一切の『行動原理』は、世界革命から切断された『一国社会主義建設』......の推進、中国共産党官僚が支配するスターリニスト国家体制の維持・防衛にある」(29全総報告)ということだ。スターリン主義とは、勝利した革命が帝国主義の包囲と重圧によって孤立を強いられる中で、この困難に屈服して世界革命を放棄し、「一国での社会主義建設」を自己目的化するところに成立する。それは、基本的に延命し世界を支配し続ける帝国主義の包囲と重圧にさらされながら、一方では自らの体制的延命のために帝国主義との「平和共存」を追求しつつ、他方では対抗的に積極的な軍事・外交政策で帝国主義との「対決」を続けざるをえないのである。
だが、世界革命を放棄したスターリン主義には、帝国主義を打倒して新しい世界をつくり出していく原理などまったくない。今日の中国共産党・習近平体制もまた、労働者階級の解放=共産主義とはまったく無縁な「中国の夢=中華民族復興の夢」などという愛国主義・民族主義しか掲げることができない。そしてますます危機と破産を深める一国社会主義路線(「社会主義現代化強国」)のもと、スターリンさながらの習近平独裁体制を形成し、労働者人民への抑圧と台湾をめぐる米帝への軍事対抗に向かっている。結局それは、戦争で延命しようとする米帝をはじめとした全帝国主義の格好の餌食(えじき)にされていくのだ。
残存スターリン主義・中国は、スターリン主義としての根本的矛盾を抱えたまま、これ以上発展し続けることも、米帝に代わる「基軸国」となって新たな世界体制をつくることもできない。しかしながら、今日すでに著しく没落・衰退を深める米帝にとって、大国化した中国スターリン主義の存在は自らの世界支配を根底から揺るがし、その没落を激しく促進する存在にほかならない。それはもはや米帝が世界の基軸国として存在し続けることと基本的に相いれなくなった。そして米帝は、自らの世界支配の維持と帝国主義としての存亡をかけて、中国スターリン主義を転覆するしかない地点に完全に追い込まれているのである。
⑸台湾の帝国主義的強奪は米帝の中国侵略戦争の開始
中国侵略戦争の最大の焦点となっているのが台湾問題である。そもそも1979年1月の米中国交回復は、「中国は一つであり、台湾は中国の一部である」ことを米側が公式に確認することが大前提だった。また、これに伴う米台断交により台湾(中華民国政府)と結んでいた米華相互防衛条約が失効すると、米帝は台湾関係法によって台湾への一定の武器売却などを続けることで実質的な米台関係の維持を図ったが、90年代に台湾・李登輝政権が独立志向を表し始めた時には必ずしもそれを積極的に促進しなかった。また軍事的にも、中国が台湾武力統一に出た際に米軍が軍事介入するかどうかは一貫して明言してこなかった。
だが、今は違う。バイデンは昨年10月の中国共産党大会を前にした9月18日、出演したテレビ番組で台湾有事に米軍が介入するかを問われて「実際に前例のない攻撃があればイエスだ」と明言した。米軍部や外交関係者も、いわゆる「あいまい戦略」をやめてバイデンの発言を米政府の公式の態度として確認している。台湾の中国本土からの切り離しを狙い、表面上は「台湾独立を支持しない」としながら実際にはあらゆる形でそれを促進しているのだ。しかも米帝は中国にとっての台湾問題の死活性を十分知りながら、あえてそこを激しく突いているのだ。
こうした中で、昨年8月2日のペロシ下院議長(当時)の台湾訪問は、中国から見れば米帝による台湾独立への働きかけ以外の何ものでもなかった。実際、9月14日に上院外交委員会で可決された台湾政策法案は、70年代以来の米中合意を一方的に覆し、台湾を事実上独立国として認める内容となっている。この法案の台湾の国際的位置に関する部分の審議が、今年1月から連邦議会で始まる。また昨年12月15日には、台湾に対して今後5年間で100億㌦の軍事支援を行うことを盛り込んだ国防権限法案が可決された。ウクライナに大量供与されている高機動ロケット砲システム「ハイマース」も、台湾には射程制限なしで売却されようとしている。これらは米帝の台湾政策の大転換を露骨に表現するものであり、中国に対して事実上の「宣戦布告」とも言うべき踏み込みだ。
加えて重大なことは、今日の世界経済における台湾の位置の重大さである。今や普通の家電製品からAI関連の超ハイテク分野まで、半導体なしにはどんな工業生産も成り立たないが、この世界の半導体生産を一手に引き受けてきたのが台湾だ。台湾の半導体受託製造企業・台湾積体電路製造(TSMC)を筆頭に、台湾企業の生産シェアは世界の7割近くにも達している(ハイレベル半導体に限れば9割を独占)。中国経済も台湾からの半導体供給なしに成り立たないし、台湾にとっても中国は最大の輸出先である。まさに経済的には中国と台湾は切っても切れないような関係にある。そして軍事・戦争も半導体が支える先端技術がなければ成り立たない。米帝はこの台湾と中国の関係を断ち切ることで中国を徹底的に追い詰め、台湾を米帝の勢力圏として確保しようとしているのだ。それは中国の死命を米帝が握るということであり、これほどの中国への戦争挑発はない。このような形で、すでに米帝は中国侵略戦争を開始しているのである。
これに対し、習近平政権は自前での高性能半導体の生産体制の確立を必死に追求しているが、米帝はこれをも全力でつぶしにかかっている。バイデン政権は10月、スーパーコンピューターやAIなど先端技術の対中国取引を幅広く規制する措置を発表し、高性能半導体とその製造技術、設計ソフト、人材も含めて許可制とした。半導体製造装置で世界上位を占める日本やオランダにも中国への輸出規制を要請している。中国はたまらず世界貿易機関(WTO)に米国を提訴した。米帝は中国を「打ち負かす」ために、自らが標榜(ひょうぼう)してきた「自由貿易」「国際ルール」もかなぐり捨てなりふり構わぬ手段に出たのだ。
さらに米帝は半導体製造工場の国内誘致も進め、アリゾナ州でTSMCの工場建設を開始、12月6日には同州での第2工場の建設に向けた追加投資も発表された。中国侵略戦争への突入を見据え、半導体製造工場が集中する台湾が戦場となっても、米帝には半導体供給が維持される体制を確立しようとしているのだ。
反帝反スタ世界革命を
こうした米帝の激しい戦争重圧の中で、昨年10月、中国共産党第20回大会で習近平体制の3期目がスタートした。その直後から、習近平は「ゼロコロナ政策」の破綻と中国人民の反乱、さらにコロナ感染の再爆発と経済危機の急速な進行によって激しく揺さぶられている。こうした中国の体制的危機の激化は、習近平政権の台湾問題をめぐる対米対抗的な軍事・外交政策に拍車をかけることになる。そうでなくとも、習近平にとって5年後の次期党大会(27年)に向けて台湾は絶対に素通りできない死活的問題としてある。
米帝の側からは、中国の台湾侵攻は「5年以内」に、あるいは「1、2年のうち」にもありうるとの主張が政府高官や軍幹部などによって次々と出され、実際の戦争準備が加速されている。日帝・岸田政権の安保3文書閣議決定、「5年以内の防衛力の抜本的強化」を掲げた空前の大軍拡は、まさにこの米帝の中国侵略戦争―世界戦争に規定された、なりふり構わぬ絶望的突進なのだ。
この23年、帝国主義とスターリン主義の双方の危機はさらに一線を越えて爆発する。戦争とインフレは大恐慌の再激化をも不可避としている。戦後世界体制の最後的崩壊が世界戦争へと本格的に転化し始めた今、反帝・反スターリン主義世界革命を完遂する以外に人類の活路はない。すでにそれは、国際階級闘争の新たな歴史的大高揚という形で陸続と始まっている。ここにおいて、日本労働者階級とその党に課せられた責務はこの上もなく重大だ。ウクライナ戦争・中国侵略戦争―世界戦争を帝国主義打倒の内乱に転化する革命的反戦闘争をつくり出し、日帝・岸田の安保3文書と大軍拡予算を粉砕する国会闘争を爆発させ、5月広島で開催される主要7カ国首脳会議(G7サミット)粉砕闘争を世界にとどろく大闘争として実現することが、文字通り世界革命の成否を決する位置にあるのである。
―Ⅲ―「帝国主義戦争を内乱へ」の闘いを労働運動において貫こう
⑴「バーゼル宣言」の提起を今こそ全面的に実践しよう
これまで確認してきた通り、戦後世界体制の最後的崩壊のもとで、帝国主義の矛盾の爆発としての中国侵略戦争―世界戦争が開始され、日帝は安保3文書の閣議決定をもって米帝の中国侵略戦争への参戦に踏み出した。日帝は大軍拡、増税、戦争が労働者人民の「憤怒と激昂(げきこう)」を呼び起こすことにおびえながらも、「ウクライナのようになっていいのか」「中国、北朝鮮、ロシアの脅威を前に防衛力強化は当然だ」と叫んで問答無用で社会全体を「戦争のるつぼ」に放り込み、全人民を戦争に引きずり込もうとしている。この情勢を前に、反戦闘争はもはや「戦争の準備を許さない」とか「日本を戦争する国にさせない」といったレベルでは闘えない。いま求められているのは、中国侵略戦争への突入を阻止し、それを内乱に転化し、日帝打倒へ向かっていく闘いである。今や階級闘争の最大の焦点は戦争であり、革命的共産主義の党と労働者階級の基本的任務は、この帝国主義の戦争を革命的内乱に転化することである。
今われわれの目の前で始まっているのは、死滅しつつある資本主義=帝国主義の必然的産物としての戦争である。スターリン主義の裏切りと屈服に助けられてロシア革命から1世紀以上も延命し続け、新自由主義大崩壊まで行き着いた最末期帝国主義が、全世界人民のさらなる犠牲の上に延命しようという百パーセント反動的で反人民的な戦争である。それは、人類の大多数である世界の労働者階級人民をブルジョアジーの利害に従わせて分断し、殺し合わせるものであり、恐るべき殺戮(さつりく)と破壊をもたらす。それは、より破滅的な新たな戦争の原因をつくり出す結果に終わるか、核戦争によって人類そのものを資本と帝国主義の道連れにして滅ぼすような戦争だ。それが現在のウクライナ戦争であり中国侵略戦争だ。
これに対し、われわれが全力を挙げて組織し、勝利に導かなければならないのは、一握りの帝国主義支配階級に対する圧倒的多数の世界プロレタリアート人民の内乱であり、資本の労働に対する支配を土台とする一切の搾取と抑圧を廃止し、階級そのものをなくす革命である。それは第1次大戦への突入過程で発せられた「バーゼル宣言」(1912年11月、第2インターナショナル・バーゼル大会で採択)で、「万国の社会主義諸党と労働組合とが完全に一致した」とされた「戦争に対する戦争」である。帝国主義戦争の内乱への転化に向かって反戦闘争を組織する党と階級の基本的任務を、「バーゼル宣言」で確認されている「反戦闘争の指導原則」の現代的貫徹として達成しなければならない。
「戦争勃発の危険が切迫したばあい、当該諸国における労働階級とその議会代表者との義務は、......最有効と思われる手段の利用によって、戦争勃発の防止に全力をつくすことである。......それでもなお戦争が勃発したばあいには、そのすみやかな終結のために手をつくし、戦争のもたらした経済上ならびに政治上の危機を、国民をゆりおこすために利用し、それによって資本主義的階級支配の排除を促進するよう極力つとめることが、その義務である」
「この決定的な時機に諸君の声をとどろかせよ! あらゆる形式で、またあらゆる場所で諸君の意志を公示し、議会で堂々と諸君の抗議を申したて、大衆的な大示威運動に結集し、プロレタリアートの組織と力とがもつあらゆる手段を利用せよ!」
レーニンが、「戦争と戦争にたいする戦術についての社会主義者の見解を、もっとも正確かつ完全に、もっとも厳粛に正式に叙述したもの」と述べた「バーゼル宣言」と、それをさらに発展させた「帝国主義戦争の内乱への転化」「帝国主義戦争における自国政府の敗北」という戦時における唯一の革命的スローガンの全面的実践。反戦闘争を軸とする階級的労働運動、学生運動、あらゆる大衆運動をこの方向に向かって組織することが、党の基本任務である。
⑵戦時下で反戦闘争を闘う階級的労働運動つくりだせ
レーニンは、「階級闘争は、『自国』のブルジョアジーと『自国』政府に打撃を食らわせないでは不可能であり、そして、戦時に自国政府に打撃を食らわせることは反逆であり、自国の敗北を促進することである」(「帝国主義戦争における自国政府の敗北について」、全集第21巻)と述べているが、このような構えをもって闘うことが必要だ。また動労千葉元委員長の故・中野洋同志は『新版・甦(よみがえ)る労働組合』で、今や「『帝国主義と対決して、戦争を止める労働運動』でなければ、労働組合運動は成り立たない」とも述べているが、それは「帝国主義戦争を内乱へ」の闘いを労働運動において貫くということだ。
EL5派は、いよいよ戦争が始まった時に、このような階級的労働運動を今の日本の労働者がやるのは無理だ、まず経済闘争だ、連合傘下の労働組合に影響力を持たないといけない----などと主張して、26全総、27全総、そして8回大会決定に反対し革共同から脱落した。「労働者にそんな闘いができるわけがない」という典型的な労働者蔑視の思想である。彼らは第2インターの裏切りをそっくりそのまま繰り返し、「ウクライナ戦争は、『純粋な』帝国主義戦争ではない」と、かつてのカウツキーと同じようなことを主張している。もしもEL5派が第1次大戦当時に生きていたら、レーニンの「帝国主義戦争を内乱へ!」のスローガンを嘲笑したにちがいない。
だが、われわれは今始まっている戦争が経済的・政治的危機をつくり出し、労働者(連合・全労連傘下だろうと未組織だろうと)の間に「憤怒と激昂」を呼び起こしつつあり、それはますます加速しているのを見る。今こそ「バーゼル宣言」が示した「戦争のもたらした経済上ならびに政治上の危機を、国民をゆりおこすために利用し、それによって資本主義的階級支配の排除を促進するよう極力つとめる」という義務を果たすべきである。これこそが「帝国主義戦争の内乱への転化」なのだ。
レーニンが論文「第2インタナショナルの崩壊」で提起した革命的情勢下における社会主義者の「三つの義務」も、「バーゼル宣言」の内容と完全に一体である。そして「バーゼル宣言」は「万国の社会主義諸党と労働組合とが一致した」ものとして確認されている。したがって、レーニンの言う「三つの義務」もまた労働運動、労働組合の中でこそ貫かれるべき義務であることをあらためて確認したい。
そもそも階級的労働運動において何よりも大事な「時代認識」とは、レーニンの言う第一の義務、すなわち「革命的情勢が現存することを大衆に明らかにし、この情勢の広さと深さを説明し、プロレタリアートの革命的自覚と革命的決意を呼びさます」ということにほかならない。また階級的労働運動において「正しい路線を貫く」とは、労働者階級の闘いを革命に向かって発展させていくことであるが、それは第二の義務、「プロレタリアートをたすけて革命的行動にうつらせる」ものとして力を発揮するものでなければならない。そして第三の義務は、このような方向に向かって活動するために「革命的情勢に応ずる組織をつくりだす」ことである。これも、党と共に労働組合も戦時において闘える組織にするということであり、非合法組織の建設も党と労働組合、労働者階級自身の力でつくり出さなければならないということである。そもそも戦時におけるストライキは内乱であり、国家への反逆となるのだ。
以上の確認の上で、当面の基本的任務は次のようなものである。
第一に、いま始まっている戦争、ウクライナ戦争、中国侵略戦争の階級的本質と労働者階級のとるべき態度について、大衆の前で暴露し、扇動し、説明し、反戦闘争に組織することである。日帝支配階級・国家権力、全反革命勢力の側は、祖国防衛と排外主義のイデオロギーを日々まき散らしている。しかし、われわれは「非合法文書」「非合法組織」によってしか反戦闘争を組織できなかったレーニン・ボリシェビキに比べれば、依然としてはるかに有利な、「膨大な」合法的諸条件をもっている。これを徹底的に利用し尽くさなければならない。何よりも毎週発行されている機関紙「前進」を最大限に活用し、党の影響を与えることが可能なすべての職場、学園、地域、街頭において、機関紙を使い、機関紙の内容でビラをつくり、配布し、オルグし、演説し、開始されている戦争の帝国主義的階級的本質を暴露することは、全党員の第一の義務である。
第二に、巨大な反戦政治闘争を組織することである。安保3文書に基づく大軍拡・戦争予算を労働者・学生・人民の怒りの実力闘争で粉砕しよう。青年・学生を先頭に昨年の5・22闘争や9・23―27闘争を超える実力闘争で国会を包囲しよう。改憲・戦争阻止!大行進が呼びかけるウクライナ開戦1周年2・23闘争への大結集をかちとろう。さらに5・15沖縄闘争に続き、G7広島サミットを怒りの大デモで包囲・粉砕する5・19広島現地闘争を、23年前半の最大の反戦政治闘争として爆発させよう。これは世界戦争の反帝・反スターリン主義世界革命への転化に向かって、全世界の労働者階級に共に闘うことを呼びかける巨大な国際連帯闘争でもある。
第三に、戦争協力を拒否する具体的闘争の組織化である。教育、自治体、鉄道、郵政、民間交通、医療・福祉など、全産別で行われる戦争動員攻撃との闘いは、ますます階級的労働運動の基軸となる。この闘いを通して戦争翼賛の産業報国会へ純化する連合の正体を大衆的に暴き、その支配を覆す闘いへと発展させよう。闘う職場拠点、組合拠点を連合本部から奪い取り、確立し、帝国主義戦争を内乱に転化する拠点を築こう。3労組共同アピール、動労千葉の新・戦争協力拒否宣言こそ、戦時下に階級的労働運動を貫こうとするすべての労働者、労働組合の共同綱領であり、実践の指針である。
戦争が開始された中で反戦闘争を貫く闘いは、戦時においてこそ資本家階級と労働者階級との階級対立の非和解性を徹底的に明確にして闘うということであり、労働者階級をどちらが獲得するのかをめぐる大党派闘争である。首都・杉並区での4月統一地方選挙闘争は、この党派闘争の最大の決戦場だ。すでに杉並では洞口朋子区議を先頭に右翼・国家権力と激突し、軍事費2倍化や中国侵略戦争をめぐる大衆的な分岐と反戦決起をがんがんつくり出している。この闘いを全国の職場、学園、地域、街頭に押し広げよう。
以上のような基本的方向性を確認し、次章で23年決戦の具体的方針を提起したい。
―Ⅳ― 大軍拡予算国会粉砕し、G7広島サミット粉砕の決戦へ
23年決戦の最大の柱は、米日帝の中国侵略戦争を帝国主義・自国政府打倒の内乱に転化する革命的反戦闘争の爆発をかちとることである。ウクライナ戦争として始まった世界戦争を反帝・反スタ世界革命へ転化すべく、全世界の労働者階級人民の闘いと固く連帯して、日本階級闘争の大高揚をつくり出そう。
岸田政権は、1月初旬の訪米と日米首脳会談をもって日帝の中国侵略戦争への本格的参戦を米帝と確認し、続く通常国会で安保3文書に基づく大軍拡予算と関連法案の成立を狙っている。1〜3月の来年度予算案審議過程で、大軍拡・戦争国会粉砕の国会闘争を爆発させ、青年・学生を先頭に15年安保国会闘争を超える大衆的実力闘争をつくり出そう。これと一体でウクライナ開戦1周年・大軍拡予算粉砕の2・23全国闘争への大結集をかちとろう。
23年前半の最大の決戦は、すでに述べた通りG7広島サミット粉砕闘争だ。今回のG7サミットは、米帝が昨年10月に新たな国家安全保障戦略を策定、続いて日帝が安保3文書を閣議決定し、いよいよ米日帝が中国侵略戦争へ本格的に突き進む中で開催される。米国家安保戦略は、中国を「打ち負かす」ためには核による先制攻撃も辞さないことを公然と宣言し、日本全土への中距離核ミサイル大量配備をも進めようとしている。この米帝をはじめ核保有国の頭目どもが被爆地ヒロシマを蹂躙しようとしているのだ。
すでに日帝国家権力は「サミット警備」と称する厳戒態勢を強め、広島県・広島市はサミット成功に向けた「県民会議」を結成して「サミット歓迎」の大宣伝を繰り広げている。その狙いは、被爆者を先頭に戦後一貫して闘われてきた反戦反核闘争を圧殺・解体することだ。これを突き破り、サミット粉砕・核戦争絶対阻止の大闘争を巻き起こそう。
とりわけ自治労や日教組をめぐる攻防が決定的だ。サミット情勢の中で、連合・芳野体制の敵対と制動をはね返し、反戦反核を貫く階級的労働運動の力強い登場をかちとろう。
⑴三里塚強制収用を許すな、沖縄の最前線基地化阻もう
市東孝雄さんの農地の収用を実力で阻む現地攻防を最先端に、今や三里塚闘争は歴史的決戦を迎えた。
安保3文書改定に向けて岸田政権が設置した「有識者会議」の報告書は、公共インフラの軍事利用とそのための機能拡張・建設に向け、「特定重要拠点空港・港湾」を指定することを求めた。続いて12月8日の衆院安全保障委員会では、浜田靖一防衛相が「自衛隊が多様な空港・港湾を使用できるようにしておき、日頃から当該空港・港湾を使用した訓練を重ねるべきだが、そうした使用が制限・制約されている空港・港湾もある」と答弁し、その具体例として「成田空港は1972年の取り決めで『軍事的に利用することは絶対に認めない』とされている」とあえて取り上げた。そして「自衛隊が平素から柔軟に利用できるよう関係省庁や関係団体等の協力を求めたい」「滑走路が長い空港は部隊運用上の有用性が高い」と述べ、開港前からの「取り決め」をも撤廃して日常的かつ全面的に軍事利用することを公然と要求した。
市東さんの農地強奪の攻撃は、まさに軍事利用のために三里塚闘争圧殺を狙う戦時収用そのものだ。だが反対同盟が貫いてきた「成田軍事空港粉砕」「一切の話し合い拒否、農地死守・実力闘争」「労農連帯」の思想と実践は日本階級闘争に脈々と息づいている。反対同盟と連帯し、青年・学生を先頭に三里塚闘争の歴史的勝利を切り開こう。
中国侵略戦争阻止の最大の激突点は沖縄である。南西諸島を全面的に軍事拠点化し戦場とする以外には、米日帝の中国侵略戦争は成り立たない。だからこそ、安保・沖縄闘争の爆発は世界戦争を阻止し、帝国主義打倒の巨大な展望を切り開くのであり、自国政府=帝国主義打倒を徹底的に貫いて闘う以外にない闘争だ。
この間、米海兵隊の対中国の作戦構想「遠征前進基地作戦(EABO)」に基づき、南西諸島を丸ごと軍事拠点にする軍事演習が繰り返されている。米軍は今や、1972年の「本土復帰」に際して取り交わされた県内米軍施設の運用に関する合意文書「5・15メモ」などの制限・制約を一方的に踏み破り、県全域の全面軍事使用に踏み込んでいる。
さらに自衛隊を本格的な侵略軍隊として増強する動きが進んでいる。南西諸島へのミサイル部隊配備に続く、那覇駐屯地に司令部を置く陸上自衛隊第15旅団の師団(8千人規模)への格上げは、米海兵隊と一体化して共同作戦を展開する最前線部隊として自衛隊の位置づけを決定的に高めるものだ。だが、この間の公共インフラの軍事使用や与那国島での陸自戦闘車両の公道走行など、自衛隊の侵略軍隊としての登場は「軍隊は住民を守らない」という沖縄戦の血の教訓を多くの住民に想起させ、新たな闘いを生み出している。
中国侵略戦争への最前線基地化と対決する沖縄闘争の爆発を切り開こう。その先頭に立つ青年・学生の大隊列を組織し、辺野古新基地建設を絶対に阻止しよう。さらに日本全土で激化する軍事演習、基地機能強化=出撃拠点化と対決し、全国各地で反戦反基地闘争を展開しよう。横田、木更津、朝霞、相模原、厚木、岩国、呉、舞鶴、佐世保、大村などでの取り組みをさらに強化しよう。とりわけ首都圏においては横須賀闘争への取り組みを戦略的に強化しよう。階級的労働運動の力で「軍服を着た労働者」である自衛隊員を労働者階級の隊列に獲得しよう。
3・11福島に総結集を
福島第一原発事故から12年となる3・11は、日帝・岸田政権が中国侵略戦争への大軍拡と一体で「原発の最大限の活用」方針を打ち出し、核武装へと転換的に突き進む中での歴史的決戦である。今日の戦争情勢の中で、岸田政権は原発再稼働と新増設、リプレース(建て替え)を掲げ、「原則40年、最長60年」ルールも踏み破って無期限的使用にもかじを切ろうとしている。自民党や日本維新の会などが「核共有」論や非核三原則見直しを公然と叫ぶ中で、核武装政策の要として原発の全面推進に踏み切ったのだ。
この岸田の「大転換」は、何よりも3・11原発事故以来の福島の怒りと闘いを踏みにじり、圧殺していくことなくしては成り立たない。放射能汚染水海洋放出はまさにそのための攻撃だ。今春の汚染水放出を絶対に阻止しよう。全国・全世界に呼びかけられた汚染水放出反対署名を推進し、巨大な闘いを巻き起こそう。青年の人生をかけた決起として始まった甲状腺がん裁判を支え、共に勝利しよう。再稼働阻止・全原発廃炉、核戦争阻止、日帝・岸田打倒の路線を貫いてかちとった昨年の地平をさらに発展させ、3・11反原発福島行動の成功をかちとろう。
⑵国鉄・関生決戦貫き闘い全産別で労働運動の飛躍を
革共同は8回大会で「階級的労働運動の再生(=革命)に挑むわれわれの最大の今日的立脚点は、国鉄分割・民営化攻撃を打ち破って非妥協的に闘いぬいた唯一の勢力だという点にある」(第1報告)と確認した。動労千葉の2波のストライキと40人の解雇者を先頭とした国鉄分割・民営化反対闘争は、あらゆる闘争終結策動を打ち破り、87年の分割・民営化強行から36年を経てなお日本の労働運動、階級闘争全体の力関係を根底から規定している。そしてウクライナ戦争の開始と米日帝の中国侵略戦争への突入は、国鉄闘争を再び階級決戦へと押し上げている。
国土交通省の「今後の鉄道物流のあり方に関する検討会」の会合に招かれた防衛省は、「自衛隊における鉄道輸送」と題した報告を行い、鉄道貨物の軍事利用の重要性を強調した。しかも国交省とJRは、国鉄分割・民営化の破綻を逆手に取って「JR在来線4割廃線」計画を打ち出し、国交省主導で廃線を進めようとしている。これと一体で、JR東日本は「鉄道部門4千人削減」を打ち出した。JR発足以来の大合理化・要員削減攻撃であり、「グループ会社への転籍・副業」も本格的に始まろうとしている。
だが、戦争に向けた国家改造は、国鉄闘争をつぶさない限り貫徹できない。そして今、新自由主義のもとで積もりに積もった怒りが動労千葉―動労総連合の闘いと結合し、国鉄闘争のもとに階級的労働運動の新たな可能性が切り開かれている。1047名解雇撤回闘争は最大の攻防を迎えた。動労千葉・動労総連合の「JR復帰・団交再開」を求めた行政訴訟は、分割・民営化反対の組合員を排除するための「不採用基準」をJR設立委員会自身が策定していたという不当労働行為の事実をついに明らかにした。さらにJRを裁判の当事者として認めさせ、「不採用基準」を作った井手正敬(元JR西日本会長)、採用候補者名簿から実際に動労千葉組合員を削除した深沢祐二(現JR東日本社長)らを証人とし法廷に引きずり出す攻防に入っている。「勝利まであと一歩」まできた1047名解雇撤回闘争を絶対に勝利させよう。
3労組の闘いの拡大へ
国鉄闘争と並んで、関生支部への弾圧を粉砕する闘いは労働運動を甦らせる最先端の闘いだ。検察は、建設現場での法令違反摘発活動を「恐喝」や「威力業務妨害」にでっち上げ、関生支部の湯川裕司委員長に「懲役8年」の重刑を求刑した。これに対して関生支部は「労働組合つぶしは戦争への道」「だからこそ負けるわけにはいかない」と決意を固め、不屈に闘い続けている。3月2日に大津地裁で行われる判決公判に向かって全国で闘いを組織し、不当判決を絶対に粉砕しよう。
自民党と一体化して戦争を推進する立場を選択した連合本部に対し、現場では労働者の怒りが充満している。国家権力・資本に屈服した労組執行部との党派闘争が全国のあらゆる職場で始まっている。また、関生支部、港合同、動労千葉の3労組を共同代表とする新たな体制を確立した全国労働組合交流センターは、反戦闘争を基軸に据えた階級的労働運動の実践集団として飛躍をかちとっている。昨年開始した職場・地域での組織化を継続し、3労組の旗のもとに闘う労働組合を拡大しよう。
闘う組合甦らせよう
岸田政権が「国力」のすべてを中国侵略戦争へと総動員する体制づくりを進めている以上、労働者の生活と権利を守る闘いは戦争との対決を抜きにはありえない。米日帝の中国侵略戦争を阻止する闘いこそ階級的労働運動の第一の課題だ。
医療・福祉労働者は、大軍拡のための社会保障解体と公的医療の破壊、医療の戦争動員に絶対反対で闘おう。健康保険証の廃止とマイナンバーカードへの一体化は皆保険制度の解体であり、戦争国家づくりの攻撃だ。戦時医療への転換=「命の選別」を絶対に許さず闘おう。
有事を想定した国民保護訓練、米軍・自衛隊による空港・港湾使用、自衛官募集業務への協力など、自治体の戦争動員が始まっている。自治体労働者は反戦闘争を基軸に闘い、全国の職場に階級的労働組合の拠点をつくろう。それと一体で公務員の総非正規職化と労組破壊を狙う会計年度任用職員制度を撤廃させよう。
教育労働者の「教え子を再び戦場に送らない」闘いが今ほど求められているときはない。岸田政権は、新自由主義攻撃による「学校崩壊」の現実を開き直り、戦争教育の導入と公教育の破壊に突き進んでいる。だが、昨年の闘いを通じて多くの教育労働者の怒りと誇りが呼び覚まされている。戦争翼賛へと転向した日教組本部を打倒し、職場に闘う教職員組合を甦らせよう。
郵政民営化を推進してきたJP労組本部は、自国政府の戦争に反対する闘いを完全に放棄する一方、ウクライナの郵便労組が戦争に率先協力していることに「敬意を表す」との特別決議を昨年6月の定期大会で採択した。戦争推進のJP労組本部を打倒し、3万5千人大合理化と郵便事業切り捨てに絶対反対で闘おう。
戦時下の物価高騰に加えて、大軍拡のための増税が労働者とその家族の生活を根底から破壊しようとしている。合同・一般労組の闘いもこの情勢下で今まで以上に重要だ。職場に団結を甦らせ、ストライキとデモで23春闘に勝利しよう。
⑶4月統一地方選挙を政治決戦として闘い勝利しよう
4月統一地方選挙決戦は、全政治党派が自身の政治生命をかけて闘争する政治決戦である。戦時下において、既存の全党派が祖国擁護派としての正体をあらわにしている。公明党は完全に「平和の党」の仮面も投げ捨てて「反撃能力」保有に早々と「合意」し、国民民主党や維新は自民党以上の極右的主張を展開。立憲民主党は積極的に改憲勢力として登場し、日本共産党は中国脅威論と排外主義をあおり立てている。
統一地方選は、祖国防衛=戦争翼賛か、革命的祖国敗北主義=戦争絶対反対かをめぐる大党派闘争だ。徹底的に労働者階級の立場に立ち、議会の数勘定ではなく階級闘争の力に依拠し、どんな国家権力の弾圧にもひるまず戦争絶対反対を貫いて闘う議員が必要だ。洞口朋子杉並区議の再選と大阪・高槻市議選での村山ゆうこさんの当選をかちとろう。
この闘いを通じて、青年、学生、女性の層としての自己解放的決起を巻き起こし、巨大な反戦闘争を組織し、地域に労働組合をはじめ闘う拠点をつくり出そう。当該地区党を先頭に全党の力で勝利をかちとろう。
⑷大坂裁判に絶対勝利を
大坂正明同志の裁判闘争は、昨年10月25日から10回に及ぶ連続公判を党と階級の蜂起戦として闘い抜き、「機動隊を殴打している大坂さんを見た」なる供述調書に基づく証言が警察・検察によってねつ造されたものであることを完全に暴き出した。唯一の「証拠」とされる50年前の供述調書が違法な取り調べによってつくられたものであることも明らかとなった。大坂さんは無実だ。
71年渋谷暴動闘争から半世紀を経て、大坂裁判は、米日帝の中国侵略戦争を阻止する最前線の闘いとなった。沖縄闘争の発展と一体で大坂裁判を闘い抜き、無罪奪還をかちとろう。大坂同志に対する5年7カ月を超える未決勾留・接見禁止、獄中における医療放棄を許さず闘おう。
星野闘争は大坂裁判と完全に一つになって発展している。徳島刑務所、東日本成人矯正医療センターの医療放棄の責任を徹底的に追及し、星野文昭同志獄死の国家犯罪を暴き出し、国賠・再審闘争に勝利しよう。星野精神を継承し、日帝打倒の巨大な反戦闘争をつくり出そう。迎賓館・横田爆取でっち上げ弾圧と闘う須賀武敏同志への刑の執行停止をかちとり、即時奪還しよう。
⑸新段階を迎えた国際階級闘争と国境越え連帯しよう
2023年は、動労千葉のイラク反戦ストライキをきっかけに始まった韓国・民主労総、米・国際港湾倉庫労組(ILWU)などとの国際連帯闘争が20年の節目を迎える。激化する排外主義と対決し、戦争を阻止する労働者の国際連帯をさらに発展させよう。戦争とインフレに対する労働者の怒りが世界中にストライキの波を呼び起こしている。戦時下で国際階級闘争は新段階に入った。
岸田政権は、入管体制強化の一環として難民認定申請者・仮放免者に刑事罰を課し、強制送還を可能にする入管法改悪を狙っている。また、名古屋入管によるスリランカ人女性ウィシュマさんの虐殺以降も、外国人を人間扱いしない入管当局によって収容者の命が奪われ続けている。絶対に許すことはできない。国内階級支配と一体の入管法改悪を阻止し、入管体制粉砕を在日・滞日外国人労働者と団結して闘いとろう。
国軍クーデターと戦うミャンマー人民と連帯し、国軍への支援を継続する日帝を打倒しよう。日常的な連帯闘争を強化し、闘うミャンマー人民と共に2・1クーデター2周年の闘争をかちとろう。
女性の革命的組織化へ
新自由主義の大崩壊、戦後世界体制の最後的崩壊が世界戦争=核戦争へと転化する中で、女性の決起が巨大な規模で始まった。中国侵略戦争阻止の実力闘争に、全学連の女子学生や女性の青年労働者が最先頭で決起している。
一方で、戦争情勢の激化は女性を「安い労働力」として使い捨てながら、職場、家庭、軍隊に至るあらゆる領域で女性に対する差別・抑圧・暴力(セクハラ・パワハラ、性暴力)を極限化させている。女性の差別・抑圧からの解放は、プロレタリア革命の核心をなす闘いだ。戦時下の革命的女性解放闘争の組織化を、党中央―地区党の最重要の課題としよう。資本・国家権力による階級分断を打ち破り、女性労働者を階級的労働運動へと組織しよう。
女性解放組織委員会を先頭に、闘う女性の革共同への結集と党中央指導部への女性同志の組織化を闘いとろう。
狭山再審棄却を許すな
狭山闘争は、再審か棄却かの重大情勢に入った。部落差別による権力犯罪を許さず、人間解放に向かって国家権力と非和解で闘う石川一雄さんと固く連帯して、無実・無罪をかちとろう。下山鑑定は、石川さん不当逮捕の物証とされた万年筆がねつ造されたものであることを暴き出している。東京高裁を包囲し、下山鑑定の事実調べを行わせよう。狭山現地調査への取り組みを強化しよう。
差別は階級分断攻撃だ。労働者階級の解放をめざす階級的労働運動の課題として戦時下の部落解放闘争を強化しよう。大阪・西郡を先頭に、更地化・民営化による部落解放運動根絶攻撃と対決し、地域丸ごとの決起をつくり出そう。戦争と差別、生活破壊に対する部落民の怒りを集め、全国水平同盟の発展と組織拡大をかちとろう。
⑹全学連が戦争反対を貫く大衆的実力闘争の最先頭に
22年決戦は、戦争絶対反対を貫き実力闘争の先頭に立つ全学連の自覚的闘いによって切り開かれた。これは青年労働者の自己解放的決起と結びつき、日本階級闘争の革命的転換をもたらしている。さらに23年決戦で全国・全世界にとどろく学生運動の力強い姿を登場させよう。
岸田政権は大学の戦争動員という点でも戦後かつてなく踏み込んだ。大学自治を一掃し、米国防総省の国防高等研究計画局(DARPA)をモデルに、防衛省の直接的主導で軍事研究・開発をすべての学校・研究機関に強制しようとしている。戦時体制構築の一環として大学の制圧が狙われる中、京都大学や沖縄大学で処分・弾圧を打ち破り闘う学生の存在は、学生の団結した力と闘いの展望を示している。大学を中国侵略戦争阻止のとりでとし、全国で縦横無尽に反戦政治闘争を組織しよう。
―Ⅴ―プロレタリア革命に勝利する党の建設に一切をかけ闘おう
8回大会―29全総の時代認識と路線・方針のもと、昨年われわれは、革命的共産主義運動の新たな段階を着実に切り開き、多くの新たな仲間の感動的な合流をかちとり、とりわけ青年労働者・学生の党への結集という点で画期的な前進を実現してきた。その上でわれわれは、すでに世界戦争が現実に始まった中で、この歴史の試練に耐えうる強大な革命党の建設とそのもとへの巨万の革命勢力の結集において、まだまだ圧倒的に途上であり力不足であることを厳粛に見据え、この歴史が突きつける課題と現実の力量とのギャップをなんとしても克服するために全力を挙げなければならない。
この2023年を、党建設で圧倒的に勝利する1年とし、何よりも青年労働者・学生の党への獲得において革命的共産主義運動の歴史を画する決定的な1年としよう。その条件はすでに存在しており、われわれは昨年の闘いでその手応えも十分に感じ取ってきた。今こそ自信をもって、わが戦列の飛躍的強化・拡大に打って出ようではないか。
(一)
29全総に先立って出された昨年の夏季アピール(本紙3255号)では、戦時下における階級対立の非和解的激化のもと、日本階級闘争の内乱的発展の過程が始まり、「戦争を内乱へ」転化する党の建設、祖国防衛主義・排外主義へ転落した一切の既成政党と非妥協的に対決する革命党の建設が死活的課題となっていることが確認された。「唯一の集約点が党建設、すなわち党細胞の拡大であり地区党の強化であることをあいまいさなく確認しよう。党建設と切り離されて反戦闘争や階級的労働運動の意義や重要性が語られるならばそれは誤りである」(夏季アピール)----このことは、あらためて決定的に重要である。
もとよりマルクスが国際労働者協会ハーグ大会(1872年)の決議で簡潔明瞭に提起したように、「所有階級の集合的勢力との闘争において、プロレタリアートは、その勢力を独立の政党に組織し、所有階級によってつくられたあらゆる旧政党と対抗することにより、はじめて一階級として行動することができるのである」。このようなプロレタリアートの独立の政党は「社会革命に勝利するためになくてはならぬもの」であり、労働者階級が自らの完全な解放を成し遂げるためには、プロレタリア独裁の樹立と共産主義社会の実現を意識的に追求する革命的労働者党を建設し、そのもとに自分たちの隊列を強固に結集しなければならないのである。
ところで、このことは今日、「世界戦争か世界革命か」の歴史選択を問う人類史上最大の分岐点を前にして、過去のどんな時代よりも重大な意味をもっている。というのも、この「戦争か革命か」の歴史選択は、現実には熾烈(しれつ)な党派闘争とそこにおける幾百万の人民の党派選択を通じて行われるからである。言い換えれば労働者階級は、既存の一切のブルジョア政党や日和見主義・社会排外主義の全党派と非妥協的に対決する革命党、マルクス主義の思想と反帝・反スターリン主義の綱領を堅持し、人民大衆の中に深く根を張った不抜の革命党をもつことによって、初めて「戦争を革命に転化する」道を全人民の前に示し、また自らもその道を主体的に選択できるようになるのである。
(二)
職場における資本との日常的攻防、組合的団結の強化・拡大、あるいはキャンパスや街頭などでの大衆運動の展開など、その一つひとつが今日の戦時下の階級闘争において極めて重要である。だがわれわれは、単にそうした闘いの前進を確認することにとどまるのではなく、それらの闘いを通じて党建設がどれほど前進したか、機関紙活動を環とする革命党と労働者階級との有機的結合がどれほど拡大したか、あるいは細胞の団結の強化や活動家の成長、新たな指導部の建設(特に地区党指導部の建設)がどれほど進んだかといったことを、われわれの日常的活動の総括軸として決定的に重視しなければならない。とりわけマルクス主義青年労働者同盟、マルクス主義学生同盟中核派の建設と拡大は、全党の焦眉の任務である。そのような観点から各地区・各細胞の活動の一切を厳しく点検し、総括し、必要な改革をためらうことなく進めていかなくてはならない。
レーニン主義党組織論の不滅の原典というべき著書『なにをなすべきか?』(1902年、全集第5巻)において、レーニンは、共産主義者の党の役割は「自然発生的運動のうえをただようだけでなく、この運動を『自分の綱領』のところまで引きあげる」ことにあり、また党は単に経済闘争を指導するだけでなく「現代社会のすべての階級にたいして、組織された政治的暴力としての国家にたいして、労働者階級を代表する」のであり、したがって共産主義者は「経済闘争にとどまることができないばかりか、経済的暴露の組織が彼らの主要な活動であるような状態を許すこともできない」と強調した。そして「労働者階級の政治的教育に、その政治的意識を発達させることに、積極的にとりかからなければならない」として、全面的な政治的暴露とそれを通じた政治闘争の組織化を強力に訴えた。
レーニンが政治闘争を通じて労働者の「真に政治的な意識」「真に階級的な意識」を養い、その「革命的積極性をそだてる」ことを強調したのは、それによって労働者を革命家へと引き上げ、革命党の創成へと結実させることが焦眉の課題となっていたからである。「労働者革命家の養成を助けることが、われわれの第一の最も緊急な義務である」「労働者を革命家に引き上げることを主要な眼目とすべき」と、レーニンは繰り返し訴えた。そのようにして無数の労働者革命家を戦列に加えた「全幅的に革命にささげた人々からなる部隊」として党をつくり上げるなら、世界のどんな政治警察も歯が立たないだろう----と。
まさに全面的な政治的暴露を柱とする政治闘争の組織化に全力で取り組むことと、それを通じて革命家を育て上げ、党建設を圧倒的に推し進めていくこととを、レーニンは完全に一体の課題として提起し実践したのである。われわれもまた昨年1年間の実践を通じて、帝国主義戦争の内乱への転化をめざす革命的反戦闘争、国家権力との激突をも辞さない自国政府打倒の実力闘争の果敢な展開こそが、青年労働者・学生をはじめ多くの人々の飛躍と変革をもたらし、革命党への結集を生み出すことをつかんできた。実際、5・22闘争や9・23―27闘争で合流した多くの青年・学生が、11月集会への参加を経て三里塚現地攻防にも決起し、生き生きと闘いの先頭に立ち、その一人ひとりが革命的共産主義運動の新たな担い手として目覚ましい成長をかちとっているのである。
23年決戦は、このような革命的反戦闘争のさらなる爆発と、反戦闘争を基軸とする階級的労働運動の強力な発展・拡大を通じて、革命党建設の新段階を一層力強く切り開いていかなくてはならない。全党・全細胞は昨年以上に強力かつ明確な意識性をもって、この課題に取り組もう。
(三)
このような党建設を勝利的に推し進めていくためにも、8回大会―29全総の時代認識と路線・方針での一致を基礎とした、全党の強固な路線的一致を絶えず打ち固めることが不可欠である。
あらためて確認すると、わが党が原則としてきた「党の中央集権的な性格と構成」とは、次のようなものである。まずもって、党の組織構成上の主要な部分をなすものは「中央委員会と細胞」である。中央委員会は、党の活動を全体として総括し、この基本的な方針に基づいて全党を指導することを独自の任務とする。これに対し細胞は、党の基礎組織であり、労働者階級・人民大衆に最も密接した形態で党の一翼として系統的に活動し、労働者階級・人民大衆を党に不断に結びつける役割を果たす。この「中央委員会と細胞」の一体性こそ党活動の生命線であり、この一体性を日常不断に保障することに地区党や産別委員会の決定的役割があるのである。
「県委員会、地区委員会や産別委員会は、党中央と基礎組織を結ぶ中間の党指導機関であり、党中央委員会の指導のもとに、その所属下の党組織を単一の党の指導系統に集中するものである。党を種々の傾向の集合体、種々の党組織、党機関の集合体ではなく、あくまでも中央集権的な一個の統一体として建設していかなくてはならないのである」(本多延嘉著作選第2巻「革命闘争と革命党の事業の堅実で全面的な発展のために」)
全国単一の革命党とは、各地区ごとにバラバラな思想傾向や批判的見解、独自方針などをもった「地区党」の算術総和的な集合体では断じてない。わが党から脱落・逃亡し社会排外主義へと転落したEL5派の「地方自治主義」に典型的な、このような転倒した組織思想は、3全総以来のわが党の地区党建設論とはまったく無縁である。そもそも本多同志の論文「3全総と革命的共産主義運動の現段階」(著作選第1巻)でも繰り返し確認されている通り、地区党建設とはすなわち「党組織の地区的確立」である。産別委員会とその基礎をなす職場細胞が「産業別に生起する労働者の闘争と不断の交通を確保する革命の橋頭堡(きょうとうほ)」であるのに対し、これと並んで地区党が必要となるのは「職業上の、また、産業別の偏狭な意識の革命党への侵入との困難な闘争にうちかたねばならない」からであり、このような闘争を通じて「全国的=階級的な革命党への統一」が実現されていくのである。「地区党建設=党組織の地区的確立のための闘争は、全国的な党組織の有機的な一部である地区党をとおして、この過程〔全国的=階級的な革命党への統一〕を地区的に創成していく闘いなのであり革命党のための闘争の決定的な環をなすものである」。
したがって、全国委員および各地区党の指導部の役割は、何よりも中央と強固に一致した地区党の建設と指導に責任を取ることにある。あえて言えば、今日われわれは、「地区党が重要だ」と一般的に確認して済ませるのではなく、一方では、8回大会―29全総の時代認識と路線・方針での一致を基礎に「中央委員会と細胞」の一体性を絶えず形成・再形成すること、他方では、その地区に所属する同志(とりわけ青年・学生を始めとした現場の同志)の活動を支え、その苦闘を共にし、その運動的・組織的前進を地区活動の最大の総括軸に置くこと----こうした本来の意味での「地区党建設=党組織の地区的確立」を日常不断にかちとっていくことが求められているのだ。
(四)
党建設の鍵は何よりも機関紙活動にある。党員一人ひとりが日々の活動の中で機関紙「前進」を使いこなせるようになること、そのために毎回の会議で「前進」を中心に政治討論を行い、毎号の「前進」で徹底的に武装することが非常に重要だ。そして労働者階級人民の中に「前進」を大胆に持ち込もう。
レーニンは論文「第二インタナショナルの崩壊」で、戦時下における「非合法的な基礎、非合法組織、非合法的な社会民主主義的〔共産主義的〕活動をつくりだす」ことの重要性を強調した上で、「しかもそのさい一つの合法的な部署をもあけわたしてはならない」と訴えた。あらゆる合法的領域・条件を徹底的に利用して労働者大衆との結びつきを形成しつつ、非合法・非公然の党建設を断固として推進しよう。
誰よりも革命を求め、その勝利の道を最先頭で切り開くのは、いつの時代も青年世代である。この23年決戦を通してマル青労同とマル学同中核派の巨大な建設をかちとり、革共同の「青年・学生の党」への飛躍と変革を大胆に推し進めよう。