執行阻止の大決戦へ 11・27天神峰 NAAへ怒りのデモ
執行阻止の大決戦へ
11・27天神峰
NAAへ怒りのデモ
強制執行との激突が迫る天神峰の地で11月27日、三里塚芝山連合空港反対同盟の主催で現地闘争が行われた。280人の労働者、農民、学生、市民が「農地死守」の決意を固め、天神峰農地と一体の市東孝雄さん宅中庭に結集した。(関連記事2、4面)
司会を婦人行動隊の木内敦子さんが務めた。最初に反対同盟事務局の伊藤信晴さんが発言、「農地は農民のもの、耕作者のもの、これが真理だ。農地を守る陣形をつくろう」と訴えた。
続いて東峰の萩原富夫さんが、「岸田は戦争を準備し、成田空港を大軍事拠点にし、そのために市東さんを追い出そうとしている。強制執行を許さぬ運動を発展させよう」と訴えた。
熱い注目の中、市東さんが発言に立った。「やられてクシュンとなってしまう三里塚じゃないし、そんな私じゃない。強制執行が来た場合でも、一人ひとりができることをやってほしい」と呼びかけた。口調は穏やかだが気迫のこもった発言に、会場全体が熱い共感の拍手で応えた。
連帯発言の最初に、動労千葉の越川幸夫特別執行委員が立ち、「動労千葉はジェット燃料輸送阻止闘争で解雇者を出しながら、反対同盟との労農連帯を貫いた。市東さんの農地への強制執行を絶対に許さない」と決意を表した。
反対同盟顧問弁護団の3人が発言した。事務局長の葉山岳夫弁護士は、「強制執行は国家的強盗行為。農民である市東さんの命を奪うもの」と厳しく断じた。そして成田空港会社(NAA)の手先と化している千葉地裁を弾劾し、「あらゆる方法を使って強制執行を阻止する」と述べた。
全国農民会議の内藤大一さんが、2日前から泊まり込みに参加していることを報告し、共同代表の鈴木光一郎さんの連帯メッセージを読み上げた。
婦人行動隊の宮本麻子さんはカンパアピールで「実力闘争で農地を守り抜く」と鮮明な決意を表した。
芝山町住民のAさんが発言し、市東さんと連帯して機能強化による敷地拡大、騒音激化を阻む熱い意気込みを語った。
婦人民主クラブ全国協議会の川添望さん、杉並区議会議員の洞口朋子さん、3・11反原発福島行動実行委員会の椎名千恵子さんらの発言に続き全学連の赤嶺知晃委員長は、学生が全国から続々と天神峰現地に駆けつけて闘っていることを報告し、強制執行を実力で粉砕する決意を示した。
最後に決戦本部長の太郎良陽一さんが、「機動隊、執行官、NAAと実力対決しよう。座り込み、泊まり込みに参加しよう!」と訴え、再度12・11現地闘争&団結芋煮会を開催することを明らかにし、団結ガンバローの音頭を取った。
反対同盟を先頭にデモに出発。空港敷地のフェンスに沿いながら前進。「NAA」と書かれた本社ビルが視界に入ってくると、何度もシュプレヒコールを上げ、こぶしを突き出し、怒りをたたきつけた。デモ後、多くの人びとが座り込み、泊まり込みに参加し、天神峰を守り抜いた。