団結ひろば 投稿コーナー 11・6労働者集会に参加して

発行日:

週刊『前進』04頁(3271号04面03)(2022/11/28)


団結ひろば 投稿コーナー
 11・6労働者集会に参加して

(写真 全国から集まった労働者が力強くデモ【11月6日 東京】)

自分は女性で学生で労働者
 首都圏・学生 谷内みどり

 初めて11・6全国労働者総決起集会に参加しました。これまで自分がデモや集会に参加したり、何か主張をしたりするときは「学生」や「女性」という立場からであり、その点を主軸にした運動により着目していました。しかし、今回の集会で「労働者」という階級の持つ力の大きさを実感し、資本家にとって一番怖いのはやはり労働者の団結なのだと強く思いました。
 また自分は女性や学生であると同時に労働者でもあるのだ、ということも認識し直しました。新自由主義政策の中で戦争に向けた大軍拡とそれに伴う増税、そして大学でも学費値上げが進んでいるため、多くの時間を労働に費やし学費や生活費を稼がなくてはなりません。自分と同じ境遇の友人も少なくありません。学生としての学びをできず、また学生アルバイトであるが故に最低賃金で私たちを使い捨てる新自由主義社会が許せません。
 学生は人減らしとコスト削減のための都合の良い扱いに反対することを、声を大にして言いたいです。私たちは、闘う学生でもあり闘う労働者でもあります。
 特に関西生コン支部の方からのメッセージには強く共感しました。関西生コン支部への弾圧を始め、現在行われている労働組合つぶしは、大日本帝国が行ってきた労働運動・左翼思想弾圧と全く同じであり、戦争に向かうための準備であることは明らかです。戦争が資本家同士の利益をめぐる争いである以上、戦争を止められるのは労働者の団結です。
 今回の集会では日本だけでなくアジアや欧米の労働者からも連帯のメッセージがあり、本当に力をもらえましたし、加えて新自由主義は世界規模の大問題であり、連帯が必須なのだと改めて感じました。

国際連帯を実感し勇気湧く
 中国人留学生 劉近遠

 スターリン主義政権のもとで育った私が大衆の前で革命を呼びかけるのは、想像だにしていない。そんな私に機会を与えたのは、11・6日比谷集会だった。
 世界各国から集まった労働者たちが手をつないでインターナショナルを会場に響かせ、国際連帯を実感し、資本家・独裁者から我々の生活を奪い返す勇気が湧いてくる。私たちは同じ国ではないが、世界革命への憧れがあるプロレタリアは助け合い、支え合えば、より良い世界をつくり出せると確信している。
 この間、無数の中国の労働者を圧迫している独裁者・習近平は3期目の任期を始めた。彼の強い独裁に絶望していた私が、多くの日本の友人から励ましてもらい、倒れるまで戦うと決心した。しかし、その戦いは決して中国だけのことではなく、各国の労働者が一体となり、あらゆる独裁者または資本家に支えられた独裁者を打倒すべきである。それがインターナショナルの真の意味であろう。
 集会に出ている中国青年を見ると、思わず百年前の清国留学生のことを思い出す。彼らは、国を救うという理想を抱えて日本にたどり着いた。日本に留学した無数の中国人学生は、日本で体験した当時最先端の制度・思想・法律を母国で生かそうとしたが、清国が腐った国であるのを痛感し、新たな中国をつくり出すために最後まで戦い抜いた。彼らが成功裏に清国政府を打倒したのも、日本からもらった支援とは切り離せない。今はまさにあの時代と同じではないか。中国の青年諸君は、日本で闘争のノウハウを学び、世界中の青年・労働者とともに、革命の火を各国につけ、新しい世界を切り開こう。

職場で闘い組合員が初参加
 三多摩 加納敏弘

 11・6全国労働者総決起集会は、25年目の11月集会ということで、労働運動解体の情勢の下で、3労組陣形が生き残り、階級的労働運動をよみがえらせ、国際連帯の力で戦争を止めようという決意のみなぎった集会になった。
 多摩連帯ユニオンは、今年1年間の闘いの前進の中で数人の初参加者を得た。
 医療現場で職場環境改善のために声を上げた医療労働者は、組合の力を確信し、初めて参加した。人間関係がズタズタにされた医療の現場を変えようと討論し、闘っている。職場で上司のパワハラ被害を受けた労働者は、人生初めてのデモで「警察が怖かった」と言いながらもデモを貫徹し、パワハラを認めようとしない資本と闘っている。初参加の女性労働者は、集会の発言でわからないことを私に聞くなどして真剣に耳を傾け、初めての「インターナショナル」斉唱に喜々として肩を組んだ。
 職場で声を上げること自体が資本の憎悪の的になり、階級的なものにならざるを得ない。「階級的労働運動に反対する」と公言する労働組合もあるが、そもそも労働運動は資本と労働者との闘いであり、戦争を進める自国政府との闘いでもある。階級的労働運動に責任をとれる組合になろう。

「障害者解放」の旗を掲げて
 東京 塚原和泉

 昨年の11月集会に続き、わが「障害者解放交流会」として旗を出し、今年の11月集会に参加しました。今回は、昨年のパラリンピック抗議以来の活動報告を記したチラシも作って配り、新たなつながりの契機となりました。9月の「戦争と障害者を考える交流会」で仲間になった方々も多数参加し、障害者解放の運動が着実な一歩を踏み出した実感を持てました。
 9月の交流会は折あしく荒天の中で行われたこともあって、文字通り障害を持つ方々の参加が難しい状況でしたが、その困難をおして来てくださった方も多く、盛り上がりました。「戦争と障害者」だけでなく、障害者が日ごろ感じている社会的障壁や政治参加に対する困難さに肉薄したものとなり、資本主義を問題にしない限りは決して肉薄できない障害者の実情をまさしくえぐり出したといえる会になりました。
 自分からしたらやや短絡した表現のように思えますが、障害者解放運動は労働者階級自己解放の闘いと一体でなければ行われえない、ということに尽きます。精神障害者に対し「障害者か否かを明らかにしない者は参加させない」という形で障害者の参加を忌避(きひ)する既成左翼運動があった実情の中で、これをあいまいにする「左翼」も障害者を差別している勢力であると物語っています。その他にも社会的な差別を経験した人たちのエピソードは非常に重要な話でした。そういった困難に向き合う仲間たちが来てくれたのは決定的です。
 「障害者解放交流会」を労働者階級自己解放の運動として、労働者階級における「健常者」と「障害者」との連帯を広げ、この分断を打ち砕こうと思います。

輝いて見えた「連帯」の文字
 東京 クロミ

 個人で改憲阻止活動を行っている者です。11・6総決起集会に初めて参加しました。日比谷野音に全国の団体ののぼりが立ち、想いが結集している光景にジーンとしました。
 演説では、特に過労死や鉄道廃線について考えさせられました。身内が過労死し、私自身も激務でメンタルを壊したことがあります。自分の限界を超えると、もう自分ではコントロールができなくなる、だから、そうならないような環境を組織が強制的に作る必要があります。労働問題は昔よりは改善しているように感じていましたが、今なお劣悪な労働環境の犠牲になっている方の話を聞いて胸が痛くなりました。
 JR路線4割廃線化の話は衝撃的でした。昔からわかっていた問題なのに回避できなかったのか。バスへ転換してもいずれ廃止になるのは明らかです。交通弱者が救われる社会になってほしいと強く願います。
 孤独な闘いをしている方もいることでしょう。個々の1年の奮闘を聞いた後の「インターナショナル」の大合唱に胸が熱くなりました。ステージの旗の「連帯」の文字がひときわ輝いて見えました。戦争の足音が次第に大きくなっている今こそ団結が必要です。全国の皆さんと同じ想いでつながっていることを感じ、大きな力になりました。

ソウルで労働者大会に参加

(写真 韓国労働者大会に動労千葉と全学連が参加【12日 ソウル】)

社会を変革する闘いに感銘
 東京大学 近藤ヒロミ

 韓国階級闘争、その地平の偉大さに驚くことばかりでした。改めて、社会を根底から変革する階級闘争、戦争情勢と対決する闘いの重要性を実感しました。
 今回の訪韓では集会、闘争現場に行くのみならず、民主労総の活動家、学生運動家とも話す機会があり、労働運動のみならず、学生運動においても日本における課題と似たところがあるように思いました。
 セウォル号事件に象徴されるパククネ政権の腐敗に対して膨大な数の青年・学生が立ち上がり、政権交代まで起きました。しかしムンジェイン政権も本質は資本家のための政府であり、ろうそく革命の地平が裏切られる中で、政治への失望からユン政権が成立したのだと思います。韓国の学生からSEALDsのその後について聞かれ、政治状況に通底するものがあるという話になりました。階級情勢の非和解性がはっきりするほど、運動を真に社会を変革するものにするか否かの分岐が激化するのだと思います。こうした中で、学生、青年、労働者が社会構造を変革し、資本主義に代わる社会をつくろうという運動の先頭で奮闘していることに感銘を受けました。
 米日の中国に対する戦争という、究極の階級戦争が韓国の労働者民衆にとっても問題となる中、日本の学生運動、労働運動のあり方が問われています。韓国階級闘争の不屈の精神、不正義と闘う執念に学び、日帝・岸田政権を打倒する反戦闘争を頑張ろうという決意を新たにしました。

韓国階級闘争のパワー実感
 京都大学 北浦訓稔

 仁川空港に降り立つと、清掃労働者が民主労総のスローガン入りゼッケンを付けて勤務、市街地に入れば高級ホテルの前で解雇撤回の座り込み! 日本に比べて労働運動が圧倒的に身近な存在であることにカルチャーショックを受けた。
 全国労働者大会では、まずその規模に圧倒された。10車線はあろう大通りを端が見えなくなるまで埋め尽くす人の海。しかも、集まった全ての人が日々現場で資本との死闘を繰り広げているのだ。それだけで凄まじいパワーを感じた。
 大会の前後には、闘争現場や民主化闘争の史跡を訪問した。特に、「李韓烈(イハニョル)記念館」(李韓烈は、全斗煥〔チョンドファン〕の独裁に抗議するデモで、機動隊のガス銃で虐殺された学生)では、民衆と国家暴力との激突のシーンが、鮮明なカラー写真で展示されており、階級闘争に身を置く私たち全学連の学生に迫ってくるものがあった。
 訪韓闘争を経て、私は韓国階級闘争の力強さを実感するとともに、労働者・学生は国境を越えて一つであることを再認識した。民主労総、動労千葉は資本・国家の激しい分断をはねのけて団結を守り抜き、国際連帯をつくり出してきた。私たちも中国侵略戦争情勢下で吹き荒れる排外主義を乗り越えて、世界の労働者階級と連帯できるはずだ。
 韓国階級闘争の息吹を色あせないうちに仲間に伝え、キャンパス・街頭から戦争反対・岸田打倒の大闘争をつくり出したい。

このエントリーをはてなブックマークに追加