負担激増・大増税許すな 大軍拡のために社会保障削減 命奪う岸田に怒りの反撃を
負担激増・大増税許すな
大軍拡のために社会保障削減
命奪う岸田に怒りの反撃を
大軍拡のための社会保障費削減と負担の激増、大増税の全容が明らかになりつつある。コロナと物価高騰下で生活破壊はいよいよ限界を越える。「国を守れ」の大合唱で反対の声を封じ、福祉・社会保障を破壊して命を奪う戦争国家への大攻撃を許すな。燃え上がる「生きさせろ!」の怒りで岸田政権打倒へ闘おう。
「#自民党に殺される」
岸田は5年間で48兆円もの大軍拡に突進する一方、その財源として、社会保障費の削減と負担の大幅増、増税に踏み出した。
削減は年金、医療・介護・福祉など全般にわたる(表)。すでに年金支給額は今年4月から前年度比で0・4%下げられた。生活保護費も年々下げられ、違憲訴訟での取り消し判決が続いている。ツイッターでは「#自民党に殺される」がトレンド入りした。怒りが社会にあふれている。
「全世代型」への転換とは何か?
岸田は「全世代型社会保障制度への転換」「一定の所得の人は応能負担を」とうたう大宣伝を繰り広げている。
「全世代型への転換」とは何か。①新自由主義がつくり出した非正規職化・貧困拡大による「少子・高齢化」の現実を居直って、②高齢者と「現役・子育て世代」を分断・対立させ、③高齢者から取り立てるあり方に転換することだ。
「生産性」を理由に高齢者福祉を攻撃し、「予算は高齢者でなく未来を担う若者に回すべきだ」と主張するおぞましい議論が横行。厚生労働省は来年度に増額する出産育児一時金について、75歳以上の高齢者に新たに7%分を負担させる。
「全世代型」は現役世代の福祉を充実させることでもない。年金納付の64歳までの5年延長は約100万円の負担増、実質上の大増税となる。大幅な負担増となる「一定の所得の人」には年収百数十万円~200万円の貧困層も含まれる。
「全世代型・応能負担」とは、社会保障制度の根本からの解体であり、全世代から収奪して放り出す資本主義の究極の姿だ。
医療・介護崩壊は壊滅的状況に
10月から75歳以上の医療費窓口負担が2割=2倍になった。3割にすることまで言われている。「医者にかかるな、我慢しろ」と言わんばかりだ。病状はい一層悪化させられる。
毎年、国民健康保険料・介護保険料が上げられてきた。その上限をさらにアップ。介護負担を2倍にする案も出ている。介護の「要支援1、2」を国から自治体の事業に変更したのに続き、「要介護1、2」も自治体に放り投げ、ケアプラン作成の有料化、老人保健施設の部屋代徴収に向けた検討も始まった。
すでに介護を必要とする本人と家族は困難を強いられ、「老老介護」や未成年者の「ヤングケアラー」が社会問題化している。事業者の廃業と職場の人員不足、労働環境悪化がコロナ下で急速に進み、現場から闘いが巻き起こっている。
「国を守れ!」と大合唱
中国侵略戦争に向けた政府・与野党の「国を守れ」の大合唱下で、増税が公然と言われ出した。立憲民主党の前代表・枝野幸男は「消費税減税(の訴え)は間違いだった」と発言し大炎上している。増税を推進する意図は明白だ。
10月26日の政府税制調査会では「未来永劫(えいごう)、消費税率を10%のままで財政がもつとは思えない」との意見が出された。11月2日の経済財政諮問会議は「防衛力の強化」のための「安定財源の確保」と全個人情報をひも付けるマイナンバー法改悪について議論し、所得・資産情報の連携で「給付と負担の制度改革」(=給付削減と負担増)を打ち出した。
2024年秋の健康保険証廃止・マイナ保険証義務化は全診療情報の国家掌握の始まりだ。マイナカードと運転免許証の一体化(24年度末)、在留カードとの一体化(25年度)が続く。全住民監視・独裁支配と戦費調達・徴税、徴兵・徴用(戦時動員)・徴発(物資調達)に至る戦争国家化を許してはならない。
軍事費2倍化とめよう
11・6労働者集会は戦時下の階級的労働運動と国際連帯の新たな出発点をかちとった。日本帝国主義の戦争と大軍拡、社会保障・生活の全面破壊は、労働者の反乱と革命の時代を告げ知らせている。
「国を守れ」で殺されてたまるか。命は闘いなしに守れない。世界中でストライキが闘われている。医療・介護・福祉・自治体労働者を先頭に労働組合の反撃が繰り広げられている。軍事費2倍化反対署名運動が始まった。日帝・岸田打倒へ闘いぬこう。
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政府の社会保障費削減プラン
年金 支給額切り下げ、納付義務5年延長
・今年4月から年金支給額を前年度比0.4% 引き下げ(2年連続)
・現行の年金保険料の20歳から59歳までの納 付義務を64歳まで5年間延長(約100万円の 負担増) →実質上の増税
医療 高齢者負担・国保料上限引き上げ
・今年10月から75歳以上高齢者の負担倍増
・来年度から国民健康保険料の上限額引き上 げ(2年連続)
介護 保険料上限引き上げ、「要介護」変更
・介護保険料の上限額引き上げ(2年連続)
・「要介護1、2」の基準を緩和し自治体ごと の事業・予算に移行/自己負担2割化(倍 増)/ケアプラン作成の有料化/老人保健 施設の相部屋の部屋代徴収、などを検討