自治体秋闘 一律大幅賃上げが必要だ 賃金の分断許すな

週刊『前進』04頁(3267号02面05)(2022/10/31)


自治体秋闘
 一律大幅賃上げが必要だ
 賃金の分断許すな

(写真 3年ぶりの都庁中央モール開催で意気上がる都労連総決起集会【10月26日 新宿区】)

 自治体秋闘が本番を迎えた。物価の急騰が生活を直撃している。全労働者の一律大幅賃上げが必要だ。
 しかし全国各地の人事委員会勧告(人勧)は、これだけ物価高が進んでいるにもかかわらず、賃金による労働者の分断と、総体としての低賃金化を露骨に狙うものとなった。労働者の生活などどうなってもいいと言っているに等しい。
 各地の人勧は初任給と若年層の賃金をわずかに上げるとした。それでも初任給が最低賃金水準であることは変わらない。ましてベテランの正規職、再任用や任期付職員の賃金は据え置き、50代昇給停止はそのまま。定年延長による60代以降の低賃金に合わせる賃下げを検討課題とした。
 一時金は、能力・業績主義で差のつく勤勉手当だけを少し増やすとした。「成績」次第で全く上がらない労働者が生まれ、勤勉手当の出ない会計年度任用職員はそこからも排除される。それ自体が完全な分断・団結破壊であり、労働組合つぶしの攻撃である。
 10月21日付都政新報は獨協大・大谷基道教授の「公務員給与にも競争力を」と題する一律賃金表解体の提言を掲載した。団結破壊との闘いはいよいよ急務だ。

生活費の急騰で生きていけない

 生活費の高騰が続き、全労働者の生活を締め上げている。10月21日に総務省が発表した9月の全国消費者物価指数は、前年同月比で3・0%上昇。生鮮食品を除く食料が4・6%、うち食用油は37・6%、食パンは14・6%の値上げ。電気代は21・5%、都市ガス代は25・5%という大変な上昇となった。さらに今後もインフレが加速し、家計負担が破滅的なレベルに達する見通しとなっている。
 インフレは労働者階級全体への実質上の大幅賃下げを意味する。これを超える賃上げが必要だ。

11・6に大結集し実力スト復権へ

 中国侵略戦争に向かって岸田政権は大軍拡と戦争国家化に突進している。いまや戦争絶対反対の闘いが労働組合の最大の課題だ。
 コロナ下の医療崩壊と戦時下の物価高騰が、労働者の命を奪い生活を破壊し続けている。資本主義の延命、階級支配と国家存続のために労働組合を破壊し、労働者から全てを奪って戦争に動員していく。この岸田の攻撃と真っ向から対決する時が来た。
 もはや労働者は闘いなしに生きていけない。資本主義はただちに終わらせなければならない。世界中で労働者がストライキで闘っている。日本でも国葬粉砕闘争が流れを変えた。現場に闘いの機運が満ちている。
 自治体秋闘が労働者全体の賃金闘争=23春闘をけん引する。今秋闘を全力で闘おう。労働者分断・団結破壊をぶっ飛ばし、実力ストを闘う労働組合を再生しよう。11・6労働者集会に大結集し、団結を固めて岸田打倒へ闘い抜こう。
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