ミャンマー人民と共に国葬阻止を 国軍支えた安倍を許すな
週刊『前進』04頁(3261号03面03)(2022/09/19)
ミャンマー人民と共に国葬阻止を
国軍支えた安倍を許すな
(写真 軍政に反対しているミャンマー国連大使の続投を求め、軍政を承認しないようデモでアピール【9月11日 東京・青山】)
日本帝国主義による中国侵略戦争を阻む9・23―27安倍国葬阻止闘争を、在日ミャンマー人と固く連帯して打ち抜こう。岸田政権とミャンマー国軍はいずれも、労働者人民の怒りと闘いに追いつめられながら安倍の国葬を利用して延命しようとしている。
国軍による昨年2月1日のクーデター前から日本政府は一貫して国軍を支え、命がけで戦う労働者民衆を踏みにじり続けてきた。防衛大学などが「留学生」として受け入れ続ける国軍の幹部が、帰国後に人民虐殺に深々と関与していることも明らかとなっている。同時に日本の入管体制は、多くの在日ミャンマー人を監視・抑圧下においている。
こうした日帝の支援を背景に、ミャンマー国軍の広報官は安倍銃撃の報に接し「われわれミャンマーは国内外でのテロ行為を非難する」とコメントして自らの人民虐殺を正当化。外務省から安倍国葬の案内を受け取った直後に民主化活動家ら4人の死刑を執行した。
国軍関係者の国葬参列が実現すれば、日本政府が公式に軍政を承認したことになる。だからこそ在日ミャンマー人たちは「両手に血が付いた軍政側の人間を参加させるのか!」と怒りの声を上げている。日本とミャンマーの労働者人民の敵はひとつだ。
国をあげて経済侵略
安倍とミャンマー国軍との関係はきわめて深い。日本政府は2011年のミャンマー「民政移管」後、豊富な資源や市場、労働力を狙って国家ぐるみの経済侵略に乗り出した。その旗振り役を務めたのが安倍晋三・昭恵夫妻だったのだ。13年5月の初訪問時、安倍はテインセイン大統領との会談で約2千億円の対日債務解消と1千億円規模の政府開発援助(ODA)実施を約束。国軍の大きな資金源となっているヤンゴン近郊のティラワ経済特区開発も、国策として進められていくこととなる。ちなみにこの時、後に疑獄事件が明るみに出た加計学園の加計孝太郎理事長も政府専用機に同乗し同行していたことが判明している。
技能実習制度で搾取
そして、安倍をはじめとする政権中枢と緊密に連携し、巨額の金を動かして国軍を支えてきたのが日本ミャンマー協会だ。同協会はクーデター後も一貫して国軍を擁護し、命がけで戦うミャンマー人民をテロリスト呼ばわりしてきた。そして先日、安倍政権下の16〜19年に同協会がミャンマー政府からの委託を受けてミャンマー人技能実習生を受け入れる監理団体の事前審査を担っていたことが報じられた(8月14日付東京新聞)。この事前審査は他国にはない独占的な業務で、実習生の人数に応じて監理団体に審査手数料を支払わせていたという。
日本ミャンマー協会は国軍に多大な支援を行うことによって2千人を超えるミャンマー人民の命を奪うと同時に「現代の奴隷制」である技能実習制度を通じてミャンマー人労働者を使い捨てにしてきたのだ。二重、三重に許しがたい。
こうして国軍による虐殺を正当化し、軍事的関係の構築も狙う日帝がまさに今「中国の脅威」をあおり、米帝とともに南西諸島を戦火にたたきこむ中国侵略戦争に乗り出そうとしている。そのための安倍国葬は阻止あるのみだ。ミャンマー人民と固く連帯し、国軍を支える岸田政権を打倒しよう。戦時下のアジアから革命を切り開く闘いの突破口を開こう。