横須賀基地 対中戦争構え激変 10・1横須賀闘争に立とう 基地撤去は中国侵略戦争阻む闘い
横須賀基地 対中戦争構え激変
10・1横須賀闘争に立とう
基地撤去は中国侵略戦争阻む闘い
米軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)は、米国が国外で唯一空母の母港としている基地です。1973年10月5日、米空母ミッドウェーが配備されて今年で49年。以降、インディペンデンス(〜1998年)、キティーホーク(〜2008年)、ジョージ・ワシントン(〜15年)、ロナルド・レーガンの5隻が配備され、ジョージ・ワシントン以降は原子力空母です。また、横須賀基地には在日米海軍司令部と米海軍第7艦隊が配備され、海上自衛隊横須賀基地も隣接しています。
現在、横須賀の米軍・自衛隊基地は中国侵略戦争に向けて激しく強化されています。今こそ、「空母母港化阻止! 基地撤去! 中国侵略戦争阻止!」を掲げた横須賀闘争をつくりだすことが求められています。10・1横須賀闘争(10月1日午後3時/横須賀市ヴェルニー公園〔京急汐入駅徒歩5分〕/主催:神奈川平和運動センターなど)に、基地撤去を鮮明にした大結集をかちとろう。
沖縄の人々の命を全く顧みない戦争
想定される中国侵略戦争の初期段階では、まず沖縄を中心に琉球弧(南西諸島)が戦場となります。琉球弧で自衛隊ミサイル部隊と米海兵隊が中国軍とミサイルの撃ち合いを始めることになるのです。奄美大島、宮古島、石垣島に弾薬庫を建設しミサイル部隊を配備する目的は、第1列島線で中国艦隊・航空機を封じ込めることです。米海兵隊は中国のミサイル攻撃を回避するために、小規模・分散して約40の島々を移動し高機動ロケット砲システム「ハイマース」によって中国艦船・航空機を攻撃します(遠征前進基地作戦〔EABO〕)。住民や自衛隊員、米兵に犠牲が集中することを前提にした島しょ奪回シュミレーションも存在します。
これらは、中国の「A2/AD戦略(接近阻止/領域拒否)」に対抗する米軍・自衛隊側の作戦ですが、琉球弧150万人超の住民の命は全く顧みられていません。軍隊は住民を守らない----沖縄戦の再現です。
第1列島線突破し米空母打撃群投入
EABO遂行の後、空母打撃群の投入によって、今度は中国本土攻撃に転換します。その軸をなすのが横須賀を母港とする第7艦隊と海自護衛艦隊です。
横須賀の米海軍基地は空母打撃群の母港としてベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争などの出撃拠点となってきました。第7艦隊旗艦(司令部)ブルーリッジ、原子力空母ロナルド・レーガン、イージス艦11隻、潜水艦隊群、さらに佐世保配備の強襲揚陸艦、岩国基地所属の空母艦載機スーパーホーネットなどを従える最強部隊です。
11隻のイージス艦は巡航ミサイル「トマホーク」を1隻あたり100発前後搭載し、すでに1000発を超えるトマホークが攻撃可能な状態です。空母艦載機は8㌧もの爆弾、ミサイルを装着し中国本土を攻撃する能力を、強襲揚陸艦群は海兵隊を2000人規模で上陸させる能力を持っています。
防衛費倍増で進む自衛隊侵略軍隊化
以上は米軍の現状ですが、海自は防衛費倍増で小規模ながら数年間で米海軍に匹敵する能力をもつ危険があります。すでに大型護衛艦「いずも」(横須賀)、「かが」(呉)は空母化され、ステルス戦闘機F35Bが発着可能なよう改修が進められています。「12式地対艦誘導弾」の改良型は「日本版トマホーク」と言われ、射程を1000㌔程度に延伸し、戦闘機、護衛艦からも発射可能にする開発が進められています。
海自横須賀基地は全国の海自司令部として、20年10月には潜水艦隊司令部、掃海艦隊司令部などの機能を統合する「海上作戦センター」が新設されました。潜水艦の攻撃を増強するために、初めてミサイル搭載型潜水艦も建造され、対艦、対地攻撃能力が付加されています。さらに、第1列島線周辺、日本海周辺海域の潜水艦哨戒、機雷掃海・敷設能力を向上させるために1隻500億円の「もがみ」型護衛艦22隻、1隻90億円の「哨戒艦」12隻の建造も予定されています。
米軍・自衛隊は、まさに「攻め込む」ための能力を劇的に向上させています。基地撤去は中国侵略戦争との闘いそのものです。
(改憲・戦争阻止!大行進神奈川 品川孝司)