国葬阻止、岸田打倒 全人民の決起で 改憲・戦争阻め 9・23芝公園に総結集を

週刊『前進』04頁(3261号01面01)(2022/09/19)


国葬阻止、岸田打倒
 全人民の決起で 改憲・戦争阻め
 9・23芝公園に総結集を


 安倍国葬への怒りと闘いが全国各地で広がっている。9月11日に投開票された沖縄県知事選では、辺野古新基地建設と南西諸島ミサイル基地化を進める米日政府への怒りが鮮烈にたたきつけられた。こうした中で、「米日の中国侵略戦争阻止!」「改憲・戦争の岸田を倒せ!」という9・23集会・デモのスローガンが大きな注目を集めている。まさにそれが安倍国葬にかける岸田の狙いを暴いているからだ。9・23闘争は全社会的な焦点となり、巨大な反戦決起の突破口を開きつつある。このことを確信し、全国から9・23芝公園への大結集をかちとろう。9・23―27国葬粉砕の大デモで岸田政権を打倒し、米日帝国主義の中国侵略戦争を阻止する反戦闘争の歴史的高揚を切り開こう。その力で11・6全国労働者総決起集会の大成功をかちとろう。

中国侵略戦争あおる米日

 自民党副総裁・麻生太郎は8月31日、麻生派の研修会で講演し、「沖縄、与那国にしても与論島にしても台湾でドンパチが始まることになれば戦闘区域外とは言い切れないほどの状況になり、戦争が起きる可能性は十分に考えられる」と発言した。「ドンパチが始まる」「戦争が起きる可能性」などと平然と連呼する様は、まさに麻生に代表される日本帝国主義の権力者が戦争を待望していることの表れだ。人民の命など何とも思っていない、ただひたすら自分たちの支配の危機を戦争によって「外」へそらそうと必死なのだ。
 はっきりさせるべきなのは、台湾をめぐってひたすら中国を挑発し、軍事的対立をあおり、侵略戦争へと突き進んでいるのは米日帝国主義の方だということだ(2面に関連記事)。中国が猛反発する中で強行された8月の米下院議長ペロシの台湾訪問に続き、10月から米議会では「台湾政策法」という極めて重大な法案の審議が始まろうとしている。台湾への軍事支援を大幅に拡大すると同時に、台湾を「北大西洋条約機構(NATO)非加盟の主要な同盟」の一員と正式に位置づけ、在米窓口機関の名称も現在の「台北経済文化代表処」から「台湾代表処」へ変更する。台湾を「国」とみなし、中国本土から分離して米帝の勢力圏に取り込むことを公然と宣言するものだ。「台湾は中国の一部」と承認してきた1970年代以来の対中関係を一方的に覆すことを意味しており、中国・習近平政権は絶対にこれを容認できない。軍事的緊張のさらなる激化は不可避だ。
 その先にあるのは、中国の体制転覆を狙う全面的な侵略戦争であり、中国・台湾、南西諸島―日本全土を戦場とした核戦争だ。岸田政権はそれを百も承知で、「敵基地攻撃能力(反撃能力)」と称した自衛隊ミサイルの長射程化とその大量配備、過去最大の5兆5947億円となった来年度予算の防衛省概算要求、さらに金額を明示しない「事項要求」100項目などの大軍拡に突き進んでいる。
 8月4日までハワイ沖で行われた米軍主催の合同演習「リムパック」では、集団的自衛権行使も含むあらゆる形態の武力行使が可能となる「存立危機事態」を想定した初の実働演習を自衛隊が行った。まさに安倍が強行した安保戦争法が現実の戦争として発動されようとしている。そのためにこそ、岸田は国家を挙げて安倍の戦争政治を礼賛する国葬を何がなんでも強行しようとしているのだ。

沖縄知事選が示した怒り

 だが、岸田政権はすでに「政権崩壊前夜」に追い込まれている。「国葬後に示す」としていた全体経費の事前公表も、国会閉会中審査での国葬の「説明」も、自民党幹事長・茂木敏充が党所属議員と統一教会の接点についての「点検」結果を公表したことも、すべて墓穴を掘る結果となった。「統一教会との関係は見直します。しかし安倍と統一教会との関係は調べずに国葬にします」などという話が通用するはずがない。下村博文や河野太郎など「点検」公表時に申告していなかった統一教会との関係も次々に発覚している。
 労働者人民は統一教会=国際勝共連合のような反人民的組織に依拠してきた腐りきった自民党の本質を見抜き、根底的な怒りを爆発させている。9月10~11日に朝日新聞が行った全国世論調査で、岸田内閣の支持率は2週間前の調査から6㌽下落し発足以来最低の41%、不支持率は8㌽増加の47%となった。この数字に示されている以上の深く広範な怒りが日本中で渦巻いている。
 国葬粉砕の大反戦デモで岸田を打倒できる情勢が到来した。湧き上がる安倍国葬への怒りは、単なる「統一教会問題」ではなく、立憲民主党や日本共産党が言うような「憲法違反」「税金の無駄遣い」「内心の自由への侵害」といったことにもとどまらない。安倍を祭り上げる岸田政権が、コロナ第7波や物価高、そして大恐慌の激化情勢の中で労働者人民の命や生活を徹底的に切り捨てながら、とてつもない大軍拡と改憲・戦争へと突き進んでいることへの広範な危機感と怒りがその根本にある。
 沖縄県知事選では、「辺野古容認」を掲げた自公推薦の佐喜真淳が「辺野古反対」を掲げた現職の玉城デニーに6万票以上の大差で惨敗した。土砂投入の開始から4年、あらためて辺野古新基地建設に不屈の「NO!」が突きつけられた。自衛隊ミサイル部隊の配備や南西諸島を戦場化する中国侵略戦争の策動に対しても、怒りと絶対反対の強烈な意志が示された。米日帝国主義はこれに根底的大打撃を受けている。

現場から弔意強制粉砕を

 連合幹部は13日の協議で「労働者を代表して(‼)弔意を示さないといけない」として芳野友子会長の国葬出席を決めた。国葬と弔意強制に断固反対で闘う現場組合員の決起を泥靴で踏みにじる暴挙であり、絶対に許せない。産業報国会化の先兵である芳野らに「労働者の代表」を名乗る資格など1ミリもない。学校現場や自治体職場をはじめ全産別で国葬粉砕・戦争絶対反対の決起をつくり出し、今こそ階級的労働運動をよみがえらせよう。
 他方で、改憲・戦争阻止!大行進神奈川の県内キャラバン、9・3阿佐谷デモ、9・9奈良集会・デモなど、全国各地でデモや街頭宣伝、自治体や教育委員会への申し入れが闘われている。神奈川支社への不当捜索や「中国侵略戦争阻止」の訴えに対する極右勢力らの猛反発は、この闘いの前進に対する日帝支配階級の悲鳴にほかならない。
 9・23闘争に向かってあらゆる反動、弾圧を打ち破り、芝公園に国葬粉砕、中国侵略戦争阻止の大結集をつくりだそう。9・23―27闘争の爆発を突破口に改憲・戦争阻止、帝国主義打倒の巨大な反戦闘争を切り開き、11・6労働者集会に闘う労働者・学生の巨大な隊列を登場させよう!

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