岸田打倒!9・23芝公園へ 怒りの大デモで国葬粉砕を 大軍拡と中国侵略戦争とめよう

週刊『前進』04頁(3258号01面01)(2022/08/29)


岸田打倒!9・23芝公園へ
 怒りの大デモで国葬粉砕を
 大軍拡と中国侵略戦争とめよう


 自民党と統一教会の醜悪な密着ぶりが連日暴かれ、安倍国葬反対の声がますます高まる中、岸田政権の支持率は一気に急落している。物価高騰で多くの労働者家族の生活が困窮する一方、コロナ第7波は全国で猛威を振るい、医療崩壊で検査も治療も受けられないまま自宅で亡くなる人が急増している。こうした中で「防衛力強化が最重要」などと主張し、統一教会問題を居直って安倍国葬と改憲・大軍拡に突き進もうとする岸田に、労働者階級人民の怒りの声が噴出しているのだ。この渦巻く怒りを結集させ、9・23大闘争の爆発をかちとろう!

米帝が戦争を激化・拡大

 アメリカ帝国主義・バイデン政権は、8月19日に発表した対ウクライナ追加軍事支援7億7500万㌦に続き、開戦から半年を迎えた24日にはこれまでで最大となる30億㌦の追加軍事支援を表明した。「米帝主導の対ロシア戦争」として果てしなく激化・泥沼化してきたウクライナ戦争は、ついにこの8月、クリミア半島にその戦火を拡大。米欧などの巨額の軍事支援を背景に、ゼレンスキーは「クリミアはウクライナのものだ。奪還するまで戦争は終わらない」などと主張し、15日には戒厳令・総動員令の90日間延長を決定した。
 22日には、2017年以降最大規模となる米韓合同軍事演習「乙支(ウルチ)・フリーダムシールド」が始まった。朝鮮半島有事を想定した本格的な野外機動訓練は4年ぶりとなる。これと一体で、米帝は中国への挑発と軍事的重圧をますます強め、日本帝国主義をはじめ同盟国を動員した大規模演習を繰り返している(関連記事2面)。
 こうした中、米下院議長ペロシの台湾訪問に同行した下院外交委員長ミークスが日本経済新聞の取材に答え、「日米は軍事演習を拡大すべきだ」などと主張した。ミークスは「外交関連の法案や予算に強力な権限を持ち、バイデン政権の安全保障政策に強い影響力を持つ」(8月22日付日経新聞)とされる。ペロシと共に自ら進んで中国を挑発し、南西諸島の目と鼻の先で軍事的緊張を高めておきながら、この緊張をも口実にして今まで以上に軍事演習を拡大させようとしているのだ。
 そして23日には自民党・古屋圭司が会長を務める超党派議員連盟が台湾を訪問し、蔡英文総統と会談して「中国を徹底的に抑止する」などと発言、中国外務省はただちに「強烈な非難」の声明を発表した。古屋は自民党憲法改正実現本部の本部長として、統一教会の事実上の機関紙「世界日報」22年新年号の「憲法改正・わが党はこう挑む」と題した特集に登場し、「全ての都道府県連に憲法改正実現本部を置く。大小の集会を全国同時多発的に行う」などと「意気込み」を語っていた人物だ。このような腐りきった極右政治家連中が、今や統一教会問題の爆発に追い詰められ、その窮地から逃れるために進んで中国を挑発し、排外主義をあおり、改憲・戦争に向かって世論を扇動しようとしているのだ。絶対に許すことはできない。

支持率急落にあえぐ岸田

 だが、今や安倍国葬と統一教会問題は全人民の怒りの的となり、岸田・自民党や極右勢力にとって最大の破綻点となっている。
 毎日新聞などが8月20、21日に行った全国世論調査で、岸田政権の支持率は前回調査(7月16、17日)の52%から一気に16㌽下落し、昨年10月の政権発足以降で最低となる36%となった。不支持率は54%に達し、前回よりも17㌽増えた。安倍国葬については「反対」が53%となり「賛成」30%を大きく上回った。他の世論調査でも軒並み内閣支持率の急落と国葬反対の声の急増を示す数字が並んでいる。「有事対応の政策断行内閣」と称して第2次改造内閣を発足させてから最初の世論調査でこのような結果が突きつけられたことに、岸田・自民党と支配階級は心底衝撃を受けている。しかも労働者階級人民の怒りはこれら世論調査の数字に表れるよりもはるかに深く激しい。
 だからこそ、岸田・自民党は今まで以上に「中国の脅威」をあおり立て、自分たちに向けられた怒りの声を排外主義の濁流で押し流そうと必死になっているのだ。そして現に戦争のための国家改造攻撃を凶暴に推し進めている。「反撃能力(敵基地攻撃能力)」の具体化として、陸上自衛隊の12式地対艦誘導弾の射程距離を現在の200㌔メートル未満から1000㌔メートルまで伸ばし、それを南西諸島から九州を中心に計1000発以上配備することを防衛省が計画していることも報道されている。そのための予算も含め、防衛省は来年度予算の概算要求に具体的金額を示さない「事項要求」を100項目以上も盛り込むという。
 また岸田の最側近として知られる官房副長官・木原誠二は、防衛費増額のための財源について「長期にわたって調達するものは国債もあり得る」(8月16日付読売新聞)と主張した。戦前の日帝は戦争のたびに戦時国債を大量発行し、特に中国侵略戦争が全面化した1937年から45年の敗戦までの間に国債発行残高は約8倍に膨張、この期間の戦時歳出の7割以上が国債などの公債と借入金で賄われた。人民は増税の負担に加えてこれらの債券を事実上強制的に買わされた上、戦後のハイパーインフレでそのほとんどが紙切れと化した。
 今日の財政破綻国家=日帝による防衛費2倍化と中国侵略戦争への突進は、アジア太平洋戦争当時よりも一層絶望的な破滅の道でしかない。だがそれ以外に日帝支配階級に活路はないのだ。人民の命と生活を犠牲に改憲・大軍拡と戦争に突き進む日帝・岸田を9・23闘争で打倒しよう。

全国から9・23に結集を

 物価高騰とコロナ第7波が労働者階級人民の生活を直撃し、医療崩壊・社会崩壊の現実が多くの人々の間に「もう我慢がならない」という思いを募らせている。国土交通省検討会がうち出したJR4割廃線の大攻撃は、新自由主義がもたらした地域社会の崩壊をさらに急加速させるものだ。これに対し、多くの人々が絶対反対で闘う路線と方針を求めている。国鉄分割・民営化と闘い勝利してきた動労千葉・動労総連合をはじめ、戦争と新自由主義に絶対反対で闘う階級的労働運動が、全人民の怒りの結集軸として登場することが求められている。
 世界を見れば、ウクライナ戦争の激化・泥沼化、物価高騰、食糧危機などに対し、労働組合を先頭に人民の実力闘争が拡大している。とりわけ、ジョンソン首相を辞任表明に追い込んだイギリス労働者階級の闘いは新たな段階に入った。「福祉ではなく戦争を、賃金ではなく利潤をカットしろ!」と訴え6月、7月と2波にわたるストライキを闘った鉄道・海運・運輸労働組合(RMT)など三つの労働組合は、8月18〜20日の3日間、新たに4万人規模の大ストライキを敢行し、ロンドンの鉄道・地下鉄・バスなど交通機関の8割を停止させた。これに続き、教育・医療・自治体などで働く労働者137万人を組織する公共サービス労組(ユニソン)や建設・運輸・製造業・物流などの労働者129万人を組織するユナイト、情報産業労組(CWU)、ジャーナリスト労組(NUJ)なども8〜9月にかけてストライキのスケジュールを発表した。イギリスは歴史的なゼネスト情勢を迎えている。
 この闘いに続き、今こそ日本でも荒々しい実力闘争と階級的労働運動・学生運動をよみがえらせよう。その歴史的突破口を切り開く闘いとして、渦巻く怒りの声を総結集し、「安倍国葬粉砕!改憲・戦争絶対阻止」を掲げる9・23大闘争を大衆的実力闘争としてかちとろう。

このエントリーをはてなブックマークに追加