青森 大間原発反対で現地闘争 六ケ所再処理工場とめろ
青森
大間原発反対で現地闘争
六ケ所再処理工場とめろ
ウクライナ戦争が継続し、核戦争の危機がリアルに迫っており、日米帝国主義による中国侵略戦争・世界戦争への攻撃が加速している。日帝は独自の核武装を成し遂げるため核燃料サイクルの核心的施設である青森県六ケ所村にある日本原燃の核燃料サイクル基地を完成させようとあがいている。だが、六ケ所再処理工場で7月2日、高レベル放射性廃液の冷却機能が8時間喪失するという重大事態が発生した。
かつてなく緊迫した情勢のもと、7月31日に青森県大間町の一坪共有地で第14回大間原発反対現地集会が開かれた。「大間に集い大間原発の建設に反対する声を上げたい」という実行委員会の熱い呼びかけに応え、コロナ禍のもとでも全国各地から200人近くが参加した。今、大間に新たに建設されようとしているのは世界でも類例のない、炉心の燃料すべてをMOX(プルトニウムとウランの混合酸化物)燃料にした危険極まりない軽水炉原発だ。
最初に地元大間町の「大間原発に反対する会」の佐藤亮一さんが「労働者の代表として原発反対の狼煙(のろし)をあげて50年間頑張っています」と反原発の不屈の意志を表明した。
続けて、大間原発から30㌔圏内に入る北海道函館市で大間原発建設の即刻中止を求めて裁判を闘っている「大間原発訴訟の会」の市民が発言。「大間原発を止める日まで頑張っていきます」と力強く訴えた。
次に「大間原発に反対する地主の会」が、「いったん計画した炉心の位置を移したのは日本の中では大間原発だけ」と、原発中心部予定地に所有する土地を金と暴力に負けず絶対売らずに守り抜いた故・熊谷あさ子さんの闘いを紹介した。今は娘の熊谷厚子さんが遺志を引き継ぎ、予定地に建てられた「あさこはうす」を守り抜いている。また、本格稼働が延期となった六ケ所再処理工場をめぐる闘いと大間原発の阻止闘争が連携することの重要性が強調された。
福島からの参加者、大間原発訴訟弁護団、経産省前テントひろば、核の中間貯蔵施設はいらない!下北の会などが相次いで発言した。織田翔子・NAZEN事務局次長が「子どもに残したいのは核のゴミじゃない。放射能汚染水の海洋投棄反対の署名運動に力を入れています」「『命より金』のやつらの安倍の国葬などやらせてたまるものか。一緒に原発も核も戦争もない社会をつくりましょう」と発言、国葬反対を含む訴えに大きな共感の拍手が巻き起こった。
最後に核燃料廃棄物搬入阻止実行委員会が「原発と核燃サイクルにとどめを刺すのは私たちだ。来年もまた会いましょう」。その後、町内デモに移り「原発つくらず、未来をつくろう!」「大間原発絶対反対!」のシュプレヒコールで町民に訴えた。
集会の前日と当日午前中に行われた「反核ツアー」では、青森県下北半島にある三沢基地、天ケ森対地射爆撃場、六ケ所核燃基地(再処理工場など)、東通原発、むつ中間貯蔵施設、大間原発を視察した。下北半島には核施設と軍事基地が密集している。青森は今、文字どおり戦時下にある。核と戦争に絶対反対して不屈に闘い抜いている青森の労働者・住民と共に、軍事基地撤去、原発即時廃絶・核燃解体をかちとり、日米帝の中国侵略戦争・核戦争、核武装を阻止しよう。
(岡山浩)