二和病院労組と共にデモ 戦争絶対反対のストと連帯

週刊『前進』04頁(3254号04面02)(2022/07/25)


二和病院労組と共にデモ
 戦争絶対反対のストと連帯

(写真 白衣のデモが労働者の注目を集めた【7月8日 東京・新橋】)

 2020年からの新型コロナウイルス感染症の大流行。一時金が削られても、ゴミ袋をガウン代わりに着用しなければならなくても「緊急事態だから仕方がない」と多くの人が諦めモードに入っていた同年7月、ストライキに起(た)ちあがったのが千葉県の船橋二和病院労働組合でした。その勇姿は瞬く間に全国へ広がり、コロナ下で我慢を強いられていた人々にとって、どれほどの希望となったかわかりません。
 その二和労組が7月8日、第3波ストに起ちあがりました。しかも今回は戦争情勢下で、労働条件の改善と「医療は社会保障だ」「戦争絶対反対」の3点を掲げたストでした。二和労組から「デモをしたい」との提案があり、都立病院独法化反対で闘ってきた私もこの行動を成功させたいと共に闘いました。
 当日は、千葉労組交流センターの呼びかけに応えて首都圏から50名ほどの仲間が駆けつけてくださり、新橋から厚生労働省まで一緒にデモ行進をしました。白衣の組合員が「医療費削って戦争するな!」「国を守るな! 命を守れ!」「補助金を労働者に還元しろ!」「公立病院をもっと増やせ!」などとコールする姿や、書記長の渾身(こんしん)の訴えは圧巻でした。街頭の人々の心に間違いなく響いたと思います。
 その後、二和労組の厚労省への申し入れに同行しました。17名の役人に囲まれ、あらかじめ用意された「霞が関語」連発の回答は全く理解できませんでしたが、組合員が職員に対して「あなたたちも労基法違反になるくらいの残業をしているんでしょう? 組合があるなら命を守るために先頭で闘ってくださいよ!!」と、同じ労働者として叱咤(しった)激励する姿には感銘を受けました。
 これに続く厚労省内での記者会見では書記長がストの趣旨を説明。「新型コロナのパンデミックで、国の医療政策の誤りが明らかになった」「病院の経営と労働者の労働条件がリンクするあり方が根本的に間違っている」と語りました。
 その後の総括会議では、「共闘することの意義」と「〝お金がない〟はうそだった」ことが報告されました。2年前はコロナで赤字だからとボーナスが低額だったが、今年はコロナ補助金で黒字となってもボーナスは低額のまま。国は財政危機だから社会保障費を抑制すると言っていたのに、いきなり軍事費を2倍にすると言えてしまう。労働者が闘わなければどんどん労働条件は悪化するが、仕方がないと諦めずに闘うことからすべてが始まる。これからも闘い続けます!!と。
 安倍元首相が銃撃されたのもデモの直前でした。これから一気に加速するであろう改憲と戦争への道。二和労組とのデモは戦争絶対反対の闘争宣言でもあったと思います。共闘の輪をさらに広げていきましょう!!
(東京労組交流センター医療福祉部会・新井佳世子)
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