極悪安倍の賛美を断じて許すな 今こそ日帝打倒の革命的内乱を 岸田打倒!8・6―9反戦反核闘争へ安倍銃撃事件に際し訴える 2面に政治局声明

週刊『前進』04頁(3253号01面01)(2022/07/18)


極悪安倍の賛美を断じて許すな
 今こそ日帝打倒の革命的内乱を
 岸田打倒!8・6―9反戦反核闘争へ
安倍銃撃事件に際し訴える 2面に政治局声明


 7月8日、元首相・安倍晋三が41歳の元海上自衛官に手製の銃で射殺された。8年8カ月にわたって戦争と新自由主義の政策を強行し、国家権力を私物化して数々の犯罪行為を繰り返し、そのすべてを居直ってきた安倍に、多くの人々が煮えたぎるほどの怒りと憎悪を募らせる中で、安倍がこのような末路を迎えることは「必然」だった。この安倍を賛美し神格化しようとする岸田や極右勢力の策動を断じて許さず、極悪の反動政治家・安倍の罪業を徹底的に暴き出し、断罪し尽くさなければならない。求められているのはプロレタリア暴力革命だ。戦争を内乱に転化し日本帝国主義を打倒する巨大な階級的決起をつくりだそう!

安倍と「統一教会」は一体

 「安倍など殺されて当然だ」「自業自得だ」「地獄に落ちろ!」----7・8安倍銃撃事件を受けて多くの労働者民衆が口々にそう語っている。「民主主義への挑戦だ」などと180度転倒した非難を繰り返し、事件の本質を隠そうとするマスコミや政治家にも、多くの人々が怒りを募らせている。「安倍の賛美を許すな」「『国葬』などふざけるな!」といった声は職場でも街頭でもSNS上でもあふれ返っている。在米韓国人が中心となったアメリカの市民団体「慰安婦正義連盟(CWJC)」は13日付の声明で、安倍は「右翼の超国家主義者」であり、「トランプ以上のレイシスト、女性差別主義者、人権の敵だった」と断罪した。
 警察とマスコミは当初、安倍を銃撃した人物の動機について「ある特定の宗教団体にうらみを持ち、安倍元首相とその団体につながりがあると思い込み......」などと説明していたが、すでに真相は暴かれている。この「宗教団体」とは「統一教会」であり、安倍との特別なつながりは周知の事実だ。しかも統一教会は断じて単なる「宗教団体」ではない。
 文鮮明(ムンソンミョン)を「教祖」とする「世界基督教統一神霊協会」は第2次大戦後、帝国主義の世界支配の要をなす朝鮮南北分断体制下のソウルで1954年に結成され、宗教を装う反共組織(「共産主義=サタンとの世界戦争」を扇動)として活動。韓国のパクチョンヒ軍事独裁政権や、共産主義を恐れ憎悪する米日帝国主義の有力政治家、権力者、資本家らに育成され、68年には安倍の祖父・岸信介らの関与のもとで反共政治団体「国際勝共連合」を結成した。
 自民党などの多くの政治家が統一教会・勝共連合から選挙資金や運動員・議員秘書を提供されてきた。その資金源が、「買わないと不幸になる」などと信者や関係者を脅迫して何百万、何千万円もの物品を購入・献金させる「霊感商法」だ。全国霊感商法対策弁護士連絡会への被害相談件数は1987〜2021年の34年間で3万4537件、被害総額は1237億円に上るが、これは氷山の一角にすぎない。全財産を巻き上げられ家族崩壊に追い込まれた人は数知れない。
 そして安倍は祖父の岸、父・晋太郎に続いて、「世界平和統一家庭連合」と名称を変えた統一教会の関係組織の集会・式典などを積極的に応援し、祝電を送り続け、自らその広告塔となり、昨年9月にはWEB集会でトランプと共に基調演説まで行って、先の弁護士連絡会から公開抗議文を突きつけられていた。改憲・戦争と新自由主義の安倍政治は、このような腐りきった反共集団の金と人脈に支えられてきたのである。
 安倍を銃撃した人物は統一教会に家族と人生をことごとく破壊された。そして自衛隊を除隊後、新自由主義下で「一生派遣」という不安定な仕事と生活を余儀なくされた。その一切の怒りが7・8の弾丸となり、安倍に向かって炸裂(さくれつ)したのである。

支配の危機示した参院選

 7・8安倍銃撃事件は、それを実行した本人の激しい怒りと共に、広範な労働者階級人民の怒りを体現するものだ。それは反動政治家・安倍と日帝支配階級に向かって放たれた怒りの弾丸にほかならない。
 岸田・自民党や日本会議などの極右勢力は、安倍を賛美し神格化することで改憲・戦争への道を開こうと必死になっている。政府は11日、日本の最高位の勲章とされる「大勲位菊花章頸飾(けいしょく)」と「菊花大綬章」を安倍に与えた。秋には内閣・自民党合同葬のような「国葬」級の大型葬儀も準備している。
 だが、安倍のやってきた悪行・悪政の数々は未来永劫(えいごう)許されない。その怒りが今、支配の無数の裂け目からマグマのように噴出しようとしていることに、岸田らは震え上がっている。7・10参院選での「与党大勝」にもかかわらず、岸田・自民党に勝利感も高揚感もないのはそのためだ。何より日帝の改憲・戦争攻撃の「司令塔」であり「精神的支柱」だった安倍を失った打撃はあまりにも深刻だ。
 今回の参院選が示したのは、もはや労働者階級の怒りは議会制民主主義の枠に収まらないということだ。マスコミを挙げて「安倍銃撃は民主主義への挑戦」なる大キャンペーンを繰り広げ、投票を呼びかけたにもかかわらず、投票率は前回より3・25㌽しか上昇せず過去4番目の低さだった。他方、日本共産党が旗振り役となってきた「野党共闘」は昨年衆院選以上の大惨敗となった。日本共産党委員長・志位和夫は7・8直後の談話で、「同世代を生きた者として、とてもさみしく、悲しい」などと表明した。そこには、安倍や支配階級への労働者階級人民の煮えたぎるような怒りを共有する気などかけらもない。こんな連中が人民から見放されるのはあまりにも当然である。

帝国主義倒す反戦闘争を

 「米帝主導の対ロシア戦争」としてのウクライナ戦争は、6月末の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議を転換点に、さらに激化・拡大している。米バイデン政権は7月1日に8億4千万㌦、8日に4億㌦と立て続けにウクライナ軍事支援を発表した。
 その一方で、全世界の労働者が今、戦争と物価高を引き起こす資本主義・帝国主義の支配体制に真正面から立ち向かう歴史的決起を開始している。「福祉ではなく戦争をカットしろ」と掲げたイギリスRMTのストライキは、米帝と並ぶ対ロシア戦争の積極的推進者だった英首相ジョンソンを辞任に追い込んだ。スリランカでは、数千人の労働者人民が大統領公邸に突入・占拠して大統領と首相を追放した。韓国では参戦国化を狙うユン新政権に対して、6万5千人の労働者大会と決死の篭城(ろうじょう)闘争が闘われている。世界戦争の革命的内乱への転化は、すでに世界中で始まっている。
 日本でも新自由主義と戦争に立ち向かう階級的労働運動の新たな胎動が始まっている。その先頭に立つ動労千葉は「新・戦争協力拒否宣言」を発し、JR在来線4割廃線の国家大改造攻撃と対決している。全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同、動労千葉の3労組を先頭にかちとられた7・16〜17集会の地平を発展させ、11・6労働者集会大結集への道を切り開こう。
 何よりこの7〜8月、改憲・戦争と大軍拡を粉砕する反戦闘争に立とう。来年の主要7カ国首脳会議(G7サミット)広島開催に向け、広島県警は「サミット対策課」を設置した。一切の規制・弾圧を打ち破り、原爆ドーム前での岸田打倒集会とデモを実力で闘いとろう。沖縄と並ぶ中国侵略戦争の拠点としての強化が進む九州・長崎をめぐる攻防も激化している。核戦争をやるためにヒロシマ・ナガサキ、フクシマの闘いの圧殺を狙う岸田と対決し、8・6広島―8・9長崎に全国から結集しよう!

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