6・20世界難民デー行動 「戦争するな」 東京入管デモ

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週刊『前進』04頁(3250号04面01)(2022/06/27)


6・20世界難民デー行動
 「戦争するな」 東京入管デモ

(写真 「難民を認めろ!」と東京入管 抗議デモ【6月20日 港区】)

(写真 「地元の入管収容所を知ってほしい」と牛久の会・田中喜美子さん【20日 JR牛久駅東口】)


 「世界難民デー」の6月20日、東京入管(東京出入国在留管理局・石岡邦章局長)抗議デモが、入管法と民族差別を撃つ全国実行委員会の呼びかけで闘われた。平日の午後、「戦争をやめろ! 難民を認めろ!」の横断幕を掲げてデモは東京入管を2周した。
 東京入管の高層階9、10、11階にある収容施設に収容されている外国人たちが「助けて!」「ありがとう!」などと叫ぶ声がデモ隊に降り注ぐ。午後1時からのフリータイム、運動場から身を乗り出して手を振る姿もはっきりと見える。
 デモ参加者らは大きく手を振り、「収容をやめて今すぐ全員を解放しろ!」「石岡局長は人権侵害をやめろ!」「団結した労働者は負けないぞ! 日本の労働者は入管と闘うぞ!」と声を限りに叫んだ。
 デモに先立ち、牛久入管収容所問題を考える会の田中喜美子さんが、集まった約50人を前に訴えた。「牛久(茨城県牛久市)にある東日本入国管理センター、通称〝牛久入管〟には、7年以上も収容されているカシミール人がいる。昨年、日本が認めた難民はたった74人、難民認定率は0・7%。しかし、岸田政権はウクライナ戦争に乗じて、昨年廃案になった入管法改悪案をまたも国会に出そうとしている。まったく許せない。入管法改悪を絶対に阻止しましょう!」

牛久の会が地元で

 午後5時、牛久入管の最寄り駅であるJR常磐線牛久駅東口で牛久の会の「世界難民の日」キャンペーンが始まった。
 牛久の会は毎年この日、日本の外国人政策の問題点や牛久入管の現状を訴えるリーフレットを作成し、「この駅から車で20分ほどの所に入管収容所があるのをご存じですか」と訴える街頭宣伝を行ってきた。
 牛久の会の活動を知る高齢の男性は「またこの日(難民デー)が来ましたか。応援しています」と一言。自転車で通りかかった青年が「去年(入管で)女性が亡くなったんですよね?」と話しかけてくる。

避難民保護の狙い

 昨年3月、名古屋入管でスリランカ人女性ウィシュマさんが点滴などの治療を受けられず亡くなった問題で、名古屋地検は6月17日、殺人容疑で告訴されていた当時の名古屋入管局長ら職員13人を不起訴とした。地検は「死因の特定に至らず証拠がない」と言うが、死因さえ究明せずに事件を闇に葬ろうとしているのは法務省・入管庁だ! 遺族が訴えた国家損害賠償請求裁判が始まったが、国はウィシュマさんを撮影したビデオの裁判への提出を拒んでいる。
 戦火を逃れて来日したウクライナ人は20日現在1316人。岸田首相は「ウクライナ避難民保護」の一方、アフガニスタンやミャンマー、クルドなどの難民申請者には、強制送還ありきだ。この岸田のダブルスタンダード! ウクライナ避難民保護も日本の参戦国化への動きではないのか。今こそ「戦争するな! 難民を認めろ!」と闘おう。

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