大軍拡と生活破壊に反撃しよう 岸田打倒の反戦デモ闘い、7月国鉄集会へ総結集を
大軍拡と生活破壊に反撃しよう
岸田打倒の反戦デモ闘い、7月国鉄集会へ総結集を
日米首脳会談・日米豪印(クアッド)会合粉砕の5・22大反戦デモは、米日帝の中国侵略戦争―世界戦争への突入を革命的内乱に転化する日本労働者階級の決意を全世界に示す歴史的な闘争となった。全学連と青年労働者を先頭とする固いスクラムデモは全世界に発信され、ロイター通信の動画再生数は百数十万回に及んだ。戦時下の弾圧も粉砕し、不当逮捕された4同志を30日に奪還した。5月闘争に続き6〜7月、大軍拡と改憲・戦争に突進する岸田政権打倒の反戦デモに立ち、7・17国鉄闘争全国運動集会に総結集しよう。
戦争に踏み込む日米会談
ウクライナ戦争が泥沼化する中で開かれた5・23日米首脳会談―24クアッド首脳会合は、米日帝が中国侵略戦争に踏み込む歴史的転換点となった。
その重大性は第一に、日米共同記者会見で米大統領バイデンが、台湾有事があれば軍事的に関与するかとの質問に、「イエス。それが我々のコミットメント(誓約)だ」と表明したことだ。米帝は、台湾有事における米軍の対応をあらかじめ明言しない「あいまい戦略」を放棄し、台湾海峡に米軍を軍事介入させることを公然と宣言したのだ。
第二に、この中国侵略戦争を日帝自身が全面的に担うことへの飛躍をかけ、際限なき大軍拡を敵基地攻撃能力の保有や核武装を含めて実行する「決意」を表明したことである。日米共同声明では「同盟の抑止力及び対処力を強化することへのコミットメントを新たにした」と戦争同盟への転換を明記し、「日本の防衛力の抜本的強化」と、そのための「防衛費の相当な増額」を国際公約として確認した。それは今年度の倍近い「10兆円規模」(31日、防衛省防衛研究所)に上るとんでもない増額だ。
第三に、日帝が共同声明で「拡大抑止に関する日米間の協議を強化する」と打ち出し、日本全土への核ミサイル配備を宣言したことだ。これについて岸田は26日の衆院予算委員会で「核抑止に対する信頼を日米間で引き続き確認し、維持する努力を続けたい」「閣僚レベルを含め、日米間でより緊密に意思疎通を図っていく」と強調した。日帝自身が積極的主体的に中国への核戦争発動態勢を構築するということだ。核武装への重大な踏み切りである。
しかも、岸田とバイデンは来年の主要7カ国首脳会議(G7サミット)を被爆地・広島で開催することを決定した。世界の帝国主義が、被爆者を先頭とする反戦反核闘争を解体し、新たな核戦争に突き進もうというのである。今夏8・6広島―8・9長崎闘争は大決戦だ。
同時に、日米会談・クアッド会合は米日帝の没落をあらわにした。バイデンが中国包囲網として発表したインド太平洋経済枠組み(IPEF)に求心力はなく、クアッドではロシア批判もできなかった。岸田も日米会談で「対中国」を押し出しながら、「クアッドは特定の国を対象にしたものではない」と言わざるを得なかった。没落を深める米日帝にはアジア・世界を「対中国」で結束させる力などない。一連の戦争会議に中ロは反発し爆撃機を日本周辺に飛行させ、北朝鮮は弾道ミサイルを発射した。米日帝もインド太平洋全域での軍事力展開をさらに強化している。日米会談とクアッドは、戦争の危機を激しく促進したのだ。
改憲阻止の6~7月闘争
中国侵略戦争へ踏み込む米日帝に対し、5・22闘争は戦争を阻止する実力デモをたたきつけ、世界戦争を反帝国主義・反スターリン主義世界革命に転化する出発点を築いた。革共同は第8回全国大会を起点に、「日本階級闘争の様相を一変させる」(春季アピール)決断で闘い抜いた。
とりわけ5・22闘争は5月沖縄闘争と一体でかちとられ、星野文昭同志の魂を継承し青年・学生が先頭に立った決定的な闘いだった。日本共産党らによる〝プーチンを倒せば平和と秩序が戻る〟とする戦争翼賛を突き破り、帝国主義の「秩序」=階級支配と戦争を終わらせる「政治と暴力」を人民の手に奪い返した。資本と国家権力を打倒する階級的労働運動の力を開示したのである。
岸田政権は、国家財政の破綻とインフレ・円安のもとで中国との対立を激化させ絶望的危機にあえぎ、戦争以外に帝国主義として延命する道がないがゆえに、大軍拡と改憲へ突進している。6月末には北大西洋条約機構(NATO)首脳会合に首相として初めて参加し、世界戦争への参戦を画策している。
こうした中で、ウクライナ戦争による物価高騰と円の急落が激しく進行し、「値上げの夏」が生活を直撃している。今年の値上げ商品は8300品目に上り、6、7月だけで3000品目を超える。しかも平均の値上げ幅は12%だ。労働者人民に生活苦が襲いかかる一方、元首相・安倍は「(23年度の防衛費は)6兆円台後半に」「財源は国債で」などと言い放ち、政府は6月に決める経済財政運営の指針「骨太方針」に防衛産業の支援強化を盛り込むという。労働者人民の生活を切り捨て、大軍拡と大増税へひた走る岸田政権に怒りの反撃をたたきつけよう。5月反戦闘争に続き6~7月、改憲・戦争阻止の反戦デモを巻き起こし、岸田打倒へさらに闘おう。
新自由主義崩壊と対決し
7月参院選を前に、芳野友子連合会長は自民党幹部と会食を重ね、連合の産業報国会化を促進させている。しかしそれは連合結成以来の労働者支配の破綻だ。芳野の出身母体のものづくり産業労働組合(JAM)からも公然と批判が起こり、連合崩壊の危機は深まっている。今こそ階級的労働運動をよみがえらせるチャンスだ。
5月28日の全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の総決起集会は、戦時下の労働運動弾圧を打ち破ってかちとられ、関生組合員の人生をかけた感動的な決意が表明された。この決起は国鉄1047名闘争と並ぶ日本労働運動の宝である。労働運動再生への歴史的反撃がいよいよ始まった。戦争絶対反対を貫き実力で闘った5月反戦闘争の地平で労働者人民を全力で組織し、戦争か革命かをかけた巨大な階級決戦をたぐり寄せよう。この6~7月、関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同、動労千葉の「11月労働者集会25年3労組共同アピール」をあらゆる組合・職場に持ち込み、労働者階級自身の闘う組織をつくり出し、7・17国鉄闘争全国集会に総結集しよう。
岸田政権が掲げる「新しい資本主義」の正体が、極端化された新自由主義であることがますます明らかになっている。4月12日付日経新聞は「JR在来線 6割が廃線水準」という衝撃的な記事を掲載した。この現実は国鉄分割・民営化の大破綻であると同時に、日本における新自由主義の最終的・全面的破綻を示している。どれほど社会を破壊しつくそうとも、一切を資本の延命に振り向けるということだ。最後は軍需産業にのめり込む以外にない。
新自由主義の崩壊は全産別であらわになっている。自治体での会計年度任用職員問題や、郵政での3万5千人削減攻撃など民営化・労組破壊攻撃と闘い、戦争を阻止する労働組合をつくりだそう。
国鉄分割・民営化を強行したJR東海名誉会長の葛西敬之が5月25日に死去した。葛西は国鉄労働者20万人の首を切り、200人を自殺に追いやった下手人だ。だが、JR体制と新自由主義が大崩壊し、「勝利まであと一歩」に迫った国鉄解雇撤回闘争に追い詰められ、絶望の中で死んだのだ。国鉄闘争の最後的決着をつけ、日帝・新自由主義を打倒しよう。