全ての共産党員に訴えます 中国侵略戦争参戦の道開く「自衛隊活用」論を許すな!
全ての共産党員に訴えます
中国侵略戦争参戦の道開く「自衛隊活用」論を許すな!
すべての日本共産党員・支持者、「赤旗」読者の皆さんに訴えます。ウクライナ戦争が激化し中国侵略戦争―世界戦争・核戦争の危機が迫っている時に、共産党が「自衛権」を語り「自衛隊の活用」を言い出したことは許されません。
ウクライナ戦争はアメリカ帝国主義が主導する帝国主義の戦争です。かつて共産党は米帝の戦争に反対してきたはずです。ところが今やロシア・プーチンを口を極めて非難するものの、米帝やNATOのやっていることは決して問題にしません。それは帝国主義の戦争の全面的な擁護を意味します。こうした共産党の新たな踏み切りは「二度と戦争しない」「何としても戦争を止めたい」という労働者人民の思いを踏みにじるものです。ここまで転落した共産党と決別し、戦争の根源である帝国主義打倒・スターリン主義打倒のプロレタリア世界革命へ共に闘いましょう。
「自衛権」掲げて国家の戦争肯定
共産党の志位和夫委員長は4月7日、ウクライナ情勢を踏まえ「急迫不正の主権侵害が起こった場合には自衛隊を含めてあらゆる手段を行使して国民の命と日本の主権を守りぬく」と発言。10日には、「9条は無抵抗主義ではない。個別的自衛権は存在する」と強弁しました。現憲法下でも「自衛戦争」はできると言い放ったのです。
しかし帝国主義の戦争は常に「自衛」の名で繰り返されてきました。日本帝国主義によるかつての中国・アジアへの侵略戦争の歴史はその最たるものです。
そして今や米日帝は中国侵略戦争に向かって「台湾有事」を叫び、南西諸島と日本列島、中国・アジアを戦場にする日米共同作戦計画の策定に突進しています。そこでは労働者住民の「命」などまったく問題にされていません。
小池晃書記局長は4月11日、自衛隊は「今のような安全保障環境の下では解消できない」「東アジアに平和と協力の枠組みをつくり、国民の圧倒的大多数が自衛隊がなくても大丈夫と思えるようになって初めて、その解消に踏み出そうというのが私たちの考え」と述べました。「今のような安全保障環境」とは「中国や北朝鮮の脅威」を口実に侵略戦争の準備を進める帝国主義の論理です。米日帝が戦争に突進しようとしている時に、自衛隊を活用して日本の主権を守ると表明することは、中国侵略戦争に参戦すると言っているに等しいものです。
那覇市で自衛隊感謝決議に賛成
共産党と自衛隊のことが大問題になっているのには理由があります。ウクライナ戦争を奇貨として改憲と戦争へ攻勢を強める岸田に対して、すべての政治勢力、労働者人民が本当に戦争反対を貫くのかが問われています。この時に共産党は「自衛隊は活用します」「自衛戦争をやります」と支配階級に恭順の意を示しているのです。
こうした共産党中央の方針を受けて4月25日、共産党那覇市議団は市議会で賛否が二分する自衛隊感謝決議案に自民党などと共に賛成。「自衛隊増強を進める政権に利用されかねない」と非難される中で、5月2日には賛成したことを「反省」するコメントを出さざるをえなくなりました。しかし撤回ではなく決議への賛成は変わっていません。
決議案を提出した自民党の狙いは明白です。「復帰50年」で岸田首相が記念式典に出席するのを前に、自衛隊が医療に貢献したことに感謝すると決議することが、南西諸島のミサイル基地化の力となると考えたからです。それに共産党は手を貸すに至ったのです。
中ロ非難の排外主義に率先唱和
今、帝国主義の戦争を絶対に止めることが必要です。まして排外主義・国家主義の大合唱に加わることは許されません。
ところが共産党は2月1日の衆議院での「中国非難決議」に続き、3月1日衆議院、2日参議院で「ロシアによるウクライナ侵略を非難する決議」にもろ手を挙げて賛成して経済制裁を求め、23日のウクライナ大統領ゼレンスキーの国会演説にスタンディングオベーションで応えました。地方議会で同様の決議を広げ挙国一致の運動を率先して進めています。支配階級と共に排外主義を唱和することは、帝国主義の戦争政策に加担することです。共産党は労働者階級の階級的立場を捨て去ったのです。
労働者の国境を越えた団結を!
これに対して杉並区議会で洞口朋子区議は「挙国一致決議」に反対し「私たちがなすべきことは、日本のウクライナ参戦国化と中国侵略戦争を狙う岸田政権と徹底的に闘う......そして自国政府の戦争と闘うロシア民衆を始め世界の反戦闘争と連帯することです」と発言しました。
労働者階級に国境などありません。世界で反戦ストとデモが巻き起こっています。第3次大戦の危機を反帝・反スターリン主義世界革命に転化するために闘いましょう。日米首脳会談・クアッド粉砕!5・22大闘争に総決起しましょう。
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日本共産党幹部の発言
有事には自衛隊を活用、あらゆる手段行使
・志位委員長―ウクライナ情勢を踏まえ、「急迫不正の主権侵害が起こった場合には、自衛隊を含めてあらゆる手段を行使して、国民の命と日本の主権を守りぬく」(4月7日)
憲法9条の下でも国に自衛権はある
・志位委員長―「9条は無抵抗主義ではない。個別的自衛権は存在するし必要に迫られた場合は国の独立と国民の命を守る」(10日)
今の安全保障環境で自衛隊は解消できない
・小池書記局長―自衛隊は「今のような安全保障環境の下では解消できない」「東アジアに平和と協力の枠組みをつくり、国民の圧倒的大多数が自衛隊がなくても大丈夫と思えるようになって初めて、解消に踏み出そうというのが私たちの考え」(11日)