米帝バイデンと岸田こそ戦争の元凶だ 米、「武器貸与法」が復活 第2次大戦以来 軍需物資大量供給へ
米帝バイデンと岸田こそ戦争の元凶だ
米、「武器貸与法」が復活
第2次大戦以来 軍需物資大量供給へ
大統領権限で提供可能に
第2次世界大戦中の1941年に制定され、イギリスやソ連などに米国製の武器・装備などを大量に提供することを可能とした「武器貸与法(レンド・リース法)」が、アメリカで77年ぶりに復活した。ウクライナや東欧諸国に対し、2023年9月末までの間、アメリカの軍事物資を貸与するための大統領権限を強化し、手続きを簡略化するもので、5月9日にバイデン大統領が署名して成立した。これにより、米帝のウクライナ軍事支援は今まで以上に迅速かつ無制限に行われることになる。
1941年の武器貸与法で、米帝は45年の戦争終結までに連合国38カ国に総額約500億㌦の兵器・装備を提供したが、同法の成立が歴史の転換点と言われるのは、それまで戦争当事国への軍需物資の売却・輸送を禁じていた中立法(35年成立)を空文化し、米帝が第2次世界大戦に全面的に参戦していく決定的な契機となったからである。加えてそれは当時の米経済を軍需生産基軸に大転換させ、ニューディール政策によっては解消できなかった29年大恐慌以来の大量の失業者を軍需産業に吸収した。そして、後に「軍産複合体」と呼ばれることになる一部の大資本に巨額の利益をもたらし、米経済そのものが政府の軍事予算に深々と依存する体質をつくり出したのである。
今回の新たな武器貸与法の成立が示しているのは、ウクライナでの戦争が今や完全に米帝主導の「対ロシア戦争」に転化したこと、しかも米バイデン政権はこの戦争を第2次大戦と同様の世界戦争として構え、ロシアの徹底的な「弱体化」=プーチン政権転覆まで戦争を継続させることを本気で狙っているということである。「プーチンを止める」とか「ウクライナを守る」とかいったことが米帝の目的なのではない。没落と危機を深める米帝が「唯一の基軸国」として世界に君臨し続けるために、ロシアと中国を相手取った世界戦争を計画し、それをウクライナ人民のおびただしい血の犠牲の上に実行しているのである。しかも米帝は、大量の武器貸与を通じて米国製兵器の威力と性能を世界に誇示し、空洞化した米製造業を(兵器産業を中心に)立て直そうとしているのだ。
最新鋭のドローン兵器も
2月24日の開戦から2カ月間で、米帝がウクライナに対して行った軍事支援は総額約34億㌦(4420億円)となり、ウクライナの国防予算42億㌦(5460億円)の実に8割を超える額に達するが、バイデンはさらに4月28日、軍事支援200億㌦を含む330億㌦(約4兆3億円)ものけた違いの資金拠出を米議会に求めた。一刻も早い戦争終結を願うウクライナと全世界の圧倒的多数の意思に反して、ウクライナ戦争はますます「米帝の対ロシア戦争」として激化・長期化しようとしている。
4月までに米帝がウクライナに提供した兵器は、携帯型地対空ミサイル「スティンガー」1400発超、携帯型対戦車ミサイル「ジャベリン」5500発超、自爆型ドローン「スイッチブレード」700機超、155㍉りゅう弾砲90門と同砲弾18万3千発などで、いずれもロシア軍に対して極めて有効かつ高性能なものが大量に送り込まれている。当初はスティンガーやジャベリンなどの「待ち伏せ型」の兵器が中心だったが、「4月上旬からは一転して、より攻撃的な兵器を供与すると(米欧は)表明している」(4月21日付読売新聞)。そしてバイデンは続けざまに追加軍事支援を打ち出し、155㍉りゅう弾砲やMⅰ17多目的ヘリのような大型兵器、ドローン兵器の供与を開始した。
4月21日に発表された追加軍事支援8億㌦には、米空軍が極秘裏に開発を進めてきた新型ドローン「フェニックスゴースト」121機が含まれた。同機はスイッチブレードの12倍に相当する6時間もの連続飛行が可能で、自爆攻撃だけでなく極めて広範囲にわたる偵察飛行ができるとされる。安全な場所からドローンを操り、ゲーム同然の感覚で「敵国」の兵士を一方的に殺戮(さつりく)するという極めて非人道的な戦争が、最新鋭の米国製兵器を用いてウクライナで行われているのだ。しかも、これに追い詰められたプーチンがますます絶望的に戦争を継続し、ウクライナ人民やロシア軍兵士の命が奪われ続けているのである。
米帝バイデンは、このようにウクライナを最新鋭兵器の「実験場」としながら、その先に中国との戦争を準備しているのだ。絶対に許すことはできない。ウクライナ戦争を止め、中国侵略戦争―世界戦争・核戦争を阻止するために、全国から首都東京に結集し、怒りの5・22大反戦デモに決起しよう!
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米国によるウクライナへの主な兵器支援
①携行型地対空ミサイル1400発超
「スティンガー」
②携行型対戦車ミサイル5500発超
「ジャベリン」
無人機「スイッチブレード」700機超
戦術無人機121機
「フェニックスゴースト」
③155㍉りゅう弾砲90門