Workers of the World, Unite! 2022メーデーアピール 日米首脳会談・クアッド粉砕 反戦メーデーから5・15沖縄へ
Workers of the World, Unite! 2022メーデーアピール
日米首脳会談・クアッド粉砕
反戦メーデーから5・15沖縄へ
5月1日は、「労働者の闘いの日」=メーデーです。ロシアのウクライナ侵攻によって世界戦争・核戦争の危機が現実のものになっています。5月22~24日には米大統領バイデンが訪日し、日米首脳会談・日米豪印4カ国(クアッド)首脳会合が開催されようとしています。ウクライナ戦争を激化させ中国侵略戦争に向かう帝国主義戦争会談です。日本の世界戦争への参戦という歴史的事態を前にした5・1メーデーを、戦争に突き進む自国政府を打倒する反戦デモ(東京・新宿、大阪・梅田)としてかちとり、5・15沖縄現地闘争―日米首脳会談・クアッド首脳会合粉砕!5・22首都大デモへ総決起しましょう。
世界戦争・核戦争阻もう
ロシアによるウクライナ侵攻開始から2カ月。4月14日のロシア黒海艦隊旗艦「モスクワ」の撃沈をもって、戦争は新たな局面に突入しました。ロシアも米欧も、後戻りのない戦争として東部ドンバス地方で第2次大戦以来の大規模な地上戦に踏み切り、ウクライナ全土を逃げ場のない焦土にしようとしています。文字通り世界戦争の危機が引き起こされています。
ウクライナの民衆が殺され、徴兵されたロシアの労働者も次々と命を落としています。国境によって労働者を分断し殺し合わせる戦争を止めるには、戦争の元凶である資本主義・帝国主義を倒す以外にありません。どの戦争も資本家階級や一部の権力者同士の市場、資源、勢力圏の奪い合いのために行われてきました。自らの利益のためならどれだけ労働者が犠牲になろうと構わないということであり、労働者の命は恐ろしいほど軽く扱われるのです。
戦争を止める道は、「武器を送ってゼレンスキー政権を支えること」ではありません。それは戦争を激化させ労働者民衆の犠牲を拡大させるだけです。
各国の国会で演説するゼレンスキーは「祖国を守るヒーロー」のように扱われています。「ロシアを倒せ」「ウクライナに武器を送れ」が叫ばれ、「民族」「国籍」を強調した異常な「ロシア人排除」のキャンペーンが広範に行われています。米欧をはじめとする各国はこの戦争を徹底的に利用し、歴史的な軍拡・戦時体制への転換を進めているのです。
実際、米欧からは戦車やミサイル、自爆型ドローンなど大量の兵器が送られています。アメリカは、昨年のウクライナ国防予算の6割超となる総額約3200億円を支援しています。2023会計年度の米国防予算も約100兆円と過去最大規模にまで増え、日本の国家予算に匹敵するほどです。ナチスの反省から軍事支援や軍拡に「慎重」と言われてきたドイツでも、ショルツ首相が「世界はもはや以前と同じではない」と、殺傷能力の高い対戦車砲などのウクライナへの提供を決め、国防費も国内総生産(GDP)比2%超に引き上げると宣言しています。「中立」をうたうフィンランド、スウェーデンは「今夏にも北大西洋条約機構(NATO)加盟」と報じられています。
新自由主義の崩壊の中で、戦後世界体制は音を立てて崩れています。危機に立つアメリカ帝国主義は、自らの延命と世界支配の再確立をかけてスターリン主義=中国・習近平政権に対する侵略戦争を最大の焦点としてロシアを引き込み、ウクライナでの戦争を泥沼化させているのです。アメリカは核戦争をも想定して、3度目の世界大戦に突き進んでいます。
資本主義の時代はもう終わりです。マルクスによる「万国の労働者、団結せよ!」という世界革命の訴えを、反帝国主義・反スターリン主義世界革命としてよみがえらせる時です。世界中の労働者階級の利害は一つです。真の対立は、全世界の労働者階級と全世界の帝国主義・スターリン主義の支配者たちの間にこそあるのです。
日本の参戦を絶対許すな
何より日本に住む私たちは、日本政府がこの戦争に加担・参戦していることを許すわけにはいきません。岸田政権はロシアへの経済制裁を強化するとともにロシアの外交官を国外に追放しました。ウクライナには防弾チョッキなどを提供し、今度は防衛省・自衛隊保有のドローン、化学兵器対応の防護マスク・防護服を送るというのです。周辺国に自衛隊機も派遣しようとしています。さらに、この戦争を機に改憲や核武装化を推し進めています。中国侵略戦争を本気で構えているのです。
元首相の安倍や維新の会は「核共有」などと露骨に核武装を主張しています。安倍は4月3日に山口県で開かれた改憲要求総決起大会で、敵基地攻撃能力について「基地に限定する必要はない。向こうの中枢を攻撃することも含めるべきだ」とまで言ってのけました。自民党の安全保障調査会も「専守防衛を見直せ」「『必要最小限』では抑止力にならず国民を守れない」と議論しています。岸田政権が狙う南西諸島のミサイル基地化、辺野古新基地建設、日本への中距離核ミサイル配備などは、沖縄をはじめ日本全土を中国侵略戦争の最前線基地にし、台湾―南西諸島―東アジア一帯をウクライナのような戦火の中にたたき込むものです。
こうした中で、5月22日にはバイデンが来日し、23日に日米首脳会談、24日にはクアッド首脳会合が開催されようとしています。岸田は、日米安保同盟をNATOと並ぶ軍事同盟として飛躍させ、対中戦争―世界戦争への参戦に踏み出そうとしています。「二度と戦争は繰り返さない」と闘ってきた戦後日本労働運動の真価が問われています。5・15沖縄現地闘争を闘い、5・22首都大デモをたたきつけ戦争会談を粉砕しましょう。
今こそ国境こえた団結を
兵士として戦争に動員されるのも、戦争のための生産や運搬を担わされるのも労働者であり、労働者にこそ戦争を止める力があります。だからこそ、どの戦争も闘う労働組合をつぶすことを通して行われてきました。バイデンも岸田もプーチンもゼレンスキーも労働組合を弾圧してきた連中です。労働者の敵は一つなのです。
闘う労働組合の再生と国境を越えた労働者の団結こそが戦争を止める力です。それは日々の職場での権利を守る闘い、生活を守る闘いと一つです。労働者を犠牲にする戦争に反対することは労働組合の責務です。
しかし連合は、芳野友子会長が自民党会合に出席するなど、自民党と一体化し崩壊へと向かっています。また日本共産党や「野党共闘」は自衛隊も日米安保も認め、愛国主義・排外主義をあおっています。
私たち労働者自身の力で戦争絶対反対を貫く階級的労働運動と労働者の政党をつくりだしていく時です。新自由主義の「労組なき社会」化攻撃を打ち破ってきた動労千葉、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同の3労組が呼びかける11月労働者集会にこそ、その展望があります。3労組と共に闘う労働組合を再生させましょう。
アメリカで労働運動が高揚し、ギリシャやイタリアで労働者が兵器や軍事物資の輸送阻止闘争に立っています。この闘いに続き、5月1日を反戦メーデーとしてかちとりましょう。