11月集会へスタート切る 組織戦へ第1回実行委
11月集会へスタート切る
組織戦へ第1回実行委
今年の11・6全国労働者総決起集会―改憲・戦争阻止!1万人大行進に向けた第1回実行委員会が3月26日、東京都内で開かれた。11月集会への取り組みは例年より約4カ月早くスタートを切った。
今回の実行委員会は、6月4日の賛同人・賛同団体会議までの約2カ月を第1期とし、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同、動労千葉の3労組が発した「11月労働者集会25年3労組共同アピール」への賛同を全力で組織する方針を確認した。
2022年は歴史の分岐点をなす重大な決戦だ。新自由主義の崩壊は戦争を生み、ウクライナ戦争は世界戦争に転じる危機をはらんで激化している。岸田政権は中国侵略戦争をたくらみ、大軍拡と核武装、改憲に突き進んでいる。新自由主義を終わらせ戦争を阻止する階級的労働運動の構築が今ほど切実に求められている時はない。実行委は、11月集会をその歴史的転機とする熱意にあふれた。
3労組から、関西生コン支部の武谷新吾書記次長が自身に出された不当な有罪判決を弾劾。「現場の攻防で弾圧に決着をつける」と意気高く語って「現場の闘いと組織化はセット。11月集会で結果を出そう」と訴えた。動労千葉の関道利委員長がダイヤ改定阻止のストライキについて報告し、戦時下の春闘ストとして打ちぬかれたこの闘争の意義を全体が確認した。国鉄闘争全国運動呼びかけ人の山本弘行さんが、3労組アピールの中身を改めて強調し、全力で賛同を組織しようと呼びかけた。
動労千葉の田中康宏前委員長が「労働運動再生を共に目指す組織者として賛同人を組織しよう。われわれがつくろうとしているものは何か、組織対象とその対象者に何を訴えるのかを明確にして組織戦に入ろう」と訴えた(要旨別掲)。
あらゆる勢力が戦争翼賛に転落する中で、自国政府のたくらむ戦争と根本的に対決してこそ、深刻な危機感を持つ多くの労働者人民と固く結びつくことができる。討論では、その確信が実践を通して語られた。
11月集会に向けた闘いは熱を帯びて開始された。
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動労千葉・田中康宏前委員長の提起
3労組アピールに賛同を
戦争阻むのは労組の任務
2022年は歴史の分岐点です。ウクライナ戦争は世界戦争の危機をはらんで進んでいます。「11月労働者集会25年3労組共同アピール」は、ウクライナ戦争が始まる前に出されましたが、その内容は時代に通用すると思います。
3労組アピールは四つのことを訴えています。
一つは、労働者の権利、労働運動の未来をかけて関西生コン支部への弾圧とJRの「労組なき社会」を打ち破ろうということです。関生弾圧を見て、「労働組合だけの問題ではない。改憲・戦争へ、民主主義的なものがすべてつぶされる」という危機感が広範に生まれています。
関生弾圧やJRでの攻撃と一体で連合の崩壊が進行しています。連合は自民党と一体化し、最後の存立基盤を失おうとしています。国鉄分割・民営化の時、中曽根康弘は「労働組合をつぶして立派な憲法を安置する」と言いました。分割・民営化は改憲とセットで強行され、総評が解体されて連合が結成された。その連合が崩壊しています。労働者自身の手で労働組合を再生させる時が来ています。
3労組アピールは二つ目に、非正規職撤廃、労働者の団結で新自由主義を終わらせようと訴えています。
岸田と野党が口をそろえて言う「成長と分配」「競争政策の是正」で問題が解決することなどありえません。新自由主義で医療は破壊され、病床は3分の1、保健所は半分にされました。JR北海道の今年度の若年退職者は200人を超える見込みで、企業として崩壊しています。
賃金が30年も上がっていない日本の異常な現実は、国鉄分割・民営化で労働組合のナショナルセンターが破壊されたからです。世界中で労組への攻撃が吹き荒れたけれど、ここまでやられたのは日本だけです。
新自由主義の崩壊は激しいインフレを生んでいます。日本は財政破綻国なので、これは社会の総崩壊にならざるをえません。
政府・財界のスローガンは「働き方改革フェーズⅡ」です。過労死法の制定や無期転換・同一労働同一賃金という形で非正規雇用を固定化する枠組みは作ったから、今度は企業利潤の最大化に向けて動くというのです。「ジョブ型雇用への転換」が叫ばれ、仕事がある限りで雇用する、仕事がなくなれば自動的に雇用もなくなる仕組みが導入されようとしています。働く場所も労働時間も雇用契約も、すべてを柔軟化するということです。JRをはじめ全産業でこの攻撃が起きています。そこで働いているのは人間です。こんなことをすれば人間はボロボロにされる。これは新自由主義の最後の破綻の姿です。
3労組アピールは三つ目に、労働組合の最重要の任務として改憲・戦争と闘おうと訴えています。戦争と闘わなければ団結も階級性も破壊されます。
昨年4月の日米首脳会談共同声明は台湾海峡に言及し、南西諸島を戦場にする攻撃が進んでいます。沖縄「復帰」50年を前に日本政府は中国との戦争を準備しています。自民党の改憲実現本部は各県で改憲集会を開けと指示し、岸田は改憲を公言しています。ウクライナ反戦、沖縄「復帰」50年との闘い、改憲集会粉砕闘争を展開しましょう。
3労組アピールは四つ目に、国際連帯闘争の強化を訴えています。11月集会がつくり出した画期的な国際連帯の上に、特に今、ミャンマー人民との連帯を強めなければなりません。
攻防の焦点明確にしよう
6月4日に賛同人・賛同団体会議を設定し、そこまでを組織化の第1期とします。労働運動再生を共に目指す組織者として賛同人を組織しましょう。人々の危機感と行動への衝動はかつてなく高まっています。われわれがつくろうとしていものは何か、組織対象者とその対象者に何を訴えるのかを明確にすることが核心です。組織化の構想をつくり、各地区で賛同団体会議、実行委、集会、職場交流会を開催してください。
現場の闘いなしに組織化はありません。怒りはどこにあり、攻撃の破綻点はどこにあるか、攻防の焦点を明確にすることです。職場の課題と労働運動の変革や反戦闘争などの普遍的課題を運動を通して一致させることは簡単ではないけれど、失敗を恐れず挑戦しよう。すべてを11月に集約し、共に闘いましょう。