3・11集会の発言から 核戦争と原発進める岸田許すな

週刊『前進』04頁(3236号03面01)(2022/03/21)


3・11集会の発言から
 核戦争と原発進める岸田許すな

(写真 集会の最後にボードを掲げて団結がんばろう【3月11日 福島市】)

絶対反対の闘いを福島で引き継ぐ
 3・11反原発福島行動22呼びかけ人/NAZENふくしま代表 椎名千恵子さん

 最初の3・11反原発福島行動は、人が参加しやすい土曜か日曜にという声や、寒いからデモをしないという陣形もありました。でも、私たちはあくまで「3・11」のこの日をずらしてはならないと、3・11を闘ってきました。
 その後も私たちは一歩も引かずに、新自由主義の崩壊で起きている政治・社会の理不尽を暴き訴え、職場や地域で仲間と討議・学習を続け、闘う組合づくりやあらゆる闘いを重ねてきました。国という名の権力、資本との絶対非和解の闘いを日常として生きることを選んできました。
 その軸に、ストライキに入った動労千葉の闘いがあったことは言うまでもありません。「沖縄戦を絶対に繰り返させない」沖縄の50年の闘い、市東さん・三里塚の56年の不屈の闘いは「成田軍事空港粉砕」として今あります。この筆頭に「誰もが人間らしく生きることができる社会」をめざす星野闘争があります。これら絶対反対で闘う数々の輝かしい姿を見てきたからこそ、10回目の反原発福島行動をこの福島の地で行うと、ぎりぎり決断することができました。
 この信夫山(しのぶやま)公園の500㍍先で県主催の祈念式が行われ、そこに、ウクライナに防弾チョッキ・ヘルメットを送り、日米安保条約にしがみついて核戦争に向かっている岸田首相がいます。許されません。
 そもそも核戦争と一体でつくられた原発です。それに10年間反対し、11年目を迎えた反原発福島行動を成功させることこそ、全世界で立ち上がっている人々との国際連帯をかちとる道です。それが核戦争を止めることにつながるという自負と希望を持っています。
 この気概で市街に出て、福島県民が表に出せない状態でいる「戦争はダメだ」の思いと一つになるデモにしていきましょう。

新たな挑戦で原発を破綻に追い込む
 全国農民会議共同代表 鈴木光一郎さん

 ここまで来られたのは、福島県民が挑戦することを忘れず、挑戦することを恐れず、未来を信じてきたからだと思います。11年間で私たちが学んだことは、まさに挑戦することです。福島は決して負けません。
 「戦争絶対反対」を訴える全世界の労働者とともに、ロシアの労働者とともにプーチンを倒すために、労働者階級の団結が必要です。私たちはその一員として今、ここにいることを確認したいと思います。
 岸田政権は来年の春にはトリチウム=三重水素などが入った汚染水を「安全だ」と言って海に流そうとしています。しかし、内部被曝を覚悟しながら、しぶきを浴びながら11年間も我慢してきた漁師の人たちが負けるはずがありません。私たちはあの人たちと徹底的に連帯して闘います。このことが原発政策を最終的に破綻に追い込みます。
 500㍍離れた祈念式会場にいる岸田を徹底的に弾劾し、原発事故の責任を取らせなければなりません。今日を出発点に新たに挑戦し、断固前進しましょう。
 NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議=な全)はこの11年間、私たちを、福島を本当に支えてくださいました。そして全国の労働者の方々、本当にありがとうございます。物心両面にわたる支援と連帯を決して忘れず、私も農民の端くれ、福島県民の端くれとして、これからも皆さんとともに闘いに邁進(まいしん)したいと思います。全国農民会議は三里塚とともに、市東さんとともに闘い、これからも前進します。がんばりましょう。

労働運動を復権し戦争と原発なくす
 3・11反原発福島行動22呼びかけ人/茨城県労働組合交流センター代表 石井真一さん

 3・11から11年、原発事故は収束していません。福島の怒りはマグマのようにふつふつと燃え上がっています。6人の若者が福島第一原発事故により甲状腺がんになったと裁判闘争に決起しました。一緒に声を上げ闘い抜きましょう。「放射能汚染水を流すな全国署名」を展開しましょう。
 ロシア・プーチン政権はチェルノブイリ原発、ザポリージャ原発を砲撃や占拠し、核兵器を使うとも宣言しています。絶対に許すことはできません。安倍晋三は「核兵器を共有するべき」、岸田は「敵基地攻撃能力を行使する」、高市早苗は「非核三原則の『持ち込ませず』を議論したい」と発言しています。核戦争が迫っています。今日の私たちの闘いは重大です。
 私たちはこれまでふくしま共同診療所を建設し、帰還困難区域を走る常磐線の全線開通に反対し被曝労働を拒否する闘い、原発再稼働反対の闘い、広島・長崎―沖縄闘争、全国での保養の闘いを展開してきました。原発事故による健康被害と放射能汚染をあいまいにせず闘い抜いてきました。自信と確信をもって、これからも闘いましょう。
 階級的な労働運動を復権させることで戦争も原発もなくせます。この福島の地で原発反対、汚染水海洋投棄反対、戦争反対の声を上げましょう。ロシアで戦争反対を叫び投獄されている労働者、全世界で戦争反対の声を上げている労働者と連帯し、団結して今日の集会を成功させましょう。

汚染水反対署名を全国で展開しよう
 NAZEN事務局長 織田陽介さん

 ウクライナ戦争に対し、断固として戦争反対の行動に立ち上がろう。私たちが再稼働阻止で闘ってきたことと、今目の前で起きている核戦争の危機とは、二つにして一つです。私たちは自国政府と徹底的に闘って世界の労働者とともにこの社会を変えましょう。その先頭に立つのは労働者であり、労働組合です。今だからこそ、ストライキ権を行使して行動に立とう。
 被ばくと健康被害をめぐる闘いはついに決着を迎えています。広島・長崎の被爆者、そして立ち上がった福島の若者とともにとことんまで闘い抜こう。「黒い雨」の勝利、そして福島の若者たちの決起、これは本当に、核と原発を最終的になくしていく決着の時を迎えようとしています。
 そして、ふくしま共同診療所を断固として守り抜き、ともに「避難・保養・医療」の運動をとことん進めていこうと訴えます。
 今日開始された「放射能汚染水を流すな全国署名」運動を全国各地で展開しよう。汚染水を安全だと教えるチラシが小・中・高校、すべての学校に直接配布されています。とりわけ教育労働者の団結した闘いを生み出していきたい。
 汚染水をめぐる闘いは1年間の決戦となります。この1年間を、福島から声を上げる、全国から声を上げる、世界を揺るがすような反原発闘争として闘い抜きたいと思います。

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