都立病院つぶすな 〝松沢病院守れ〟と交流&学習会

週刊『前進』04頁(3234号02面03)(2022/03/07)


都立病院つぶすな
 〝松沢病院守れ〟と交流&学習会

(写真 住民や患者の家族など40人が参加【2月21日 東京都世田谷区】)


 都立松沢病院の最寄りの京王線の八幡山駅では、ここ1年半ほど東京西部ユニオンが中心になり都立病院の独立行政法人化反対の署名街宣を行ってきました。ここで集まった署名の総数は400筆を超え、「コロナで公立病院が重要と言われているのに」「何のため? 財政難?」「松沢は精神科もあり大事なところなのに」など、反対の声が多く寄せられています。なんとか地元から反撃したいという思いで、2月21日、松沢病院にほど近い会場で、「独法化で都立病院をつぶすな! 松沢病院をまもろう 2・21交流&学習会」を行いました。
 準備期間は短く実質1週間でしたが、駅での宣伝、周辺地域へのビラ入れ、宣伝カーでのアナウンスなどを行い、当日は40人が参加しました。
 集会の最初に、松沢病院を取り上げたNHKのドキュメンタリー番組「精神科病院×新型コロナ」を見ました。大規模クラスターが発生しても鍵をかけて患者を閉じ込めるだけという、民間の精神科病院のあまりのひどさに驚きました。それに対して、松沢病院の職員が必死に対応している姿に胸をうたれました。都立病院だからこそできることだと思いました。
 司会は、公務員ヘルパーとして仕事上も病院と関わってきた労働者です。
 「都立病院をつぶすな!署名アクション」の看護師さんから、独法化反対署名の提出や東京都への申し入れ行動の報告を受けました。また、東京東部地域から「都立病院の独法化に反対する東部地域患者・市民の会」(墨東患者・市民の会)の方が駆けつけ、「独法化の5年後には民営化や廃止が狙われている」「命を平等に扱え」と、この間の闘いの報告とアピールを行いました。
 杉並区の介護福祉士は一時金闘争を振り返り、「医療は金もうけをするためのものではない」「独法化は『有事に備えるため』と言っている。改憲攻撃だ」「コロナ下で都立病院がどれだけ医療を担ってきているのか」と報告しました。
 障害者施設の労働者は「松沢は日本で初めて精神医療を始めた病院。金もうけになってはいけない。精神病を生み出す競争と戦争のない社会に」と訴えました。
 フリー討論では地域に住む患者の家族から「松沢病院には世話になっている。独法化で何が変わるのか」と質問があり、参加者同士で討論に。その方は「独法化の矛盾をつけば計画を崩せるのでは」と提起しました。「みんな、まだおとなしい。実力行使も必要なのでは?」との問いかけには、会場全体が拍手で応えました。
 最後の行動提起は、独法化反対署名をさらに広げ、2~3月都議会行動に立とうと訴えました。
 集会を終えて思うのは、地域の住民、患者の中には小池都政と都立病院独法化への怒りがあり、これを何とか一つの力にして反撃したいという思いがあることです。そして、そのためには、医療・福祉に関わる労働者の力が重要だということです。
 小池知事は3月にも都議会で独法化のための議案採決を強行しようとしていますが、次回実行委員会での討議を踏まえて、駅での宣伝・署名活動を継続し、医療労働者を獲得し、粘り強く運動をつくっていきたいと思います。
(東京西部ユニオン S)

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