流すな汚染水 とめよう原発 すべての核と原発なくそう 3・11反原発福島行動'22へ

週刊『前進』04頁(3233号04面03)(2022/02/28)


流すな汚染水 とめよう原発 すべての核と原発なくそう
 3・11反原発福島行動'22へ


 3・11反原発福島行動に向け、実行委員会から発せられたアピールを掲載します。呼びかけに応えて総結集しよう。(編集局)
 県内・全国のみなさん。3・11東日本大震災と福島第一原発事故から11年を迎えようとしています。被曝と健康被害は深刻化し、国も東電も誰一人原発事故の責任を取らないまま、原発の再稼働や汚染水の海洋投棄が進められています。私たちは、3月11日に集会を開催し、福島県庁に向かうデモ行進を行います。また、「汚染水流すな」全国署名をスタートする集会です。多くのみなさんに参加を呼びかけたいと思います。
◆トリチウム汚染水を流すな
 昨年4月13日、菅首相(当時)は関係閣僚会議を開き、福島第一原発敷地内タンクに貯(た)まるトリチウム等汚染水の海洋投棄を決定しました。陸上保管が原則であるにもかかわらず、県内市町村議会の7割が反対や陸上保管を要請する決議・意見書を出していることも全て無視し、「地元の理解なしにいかなる処分も行わない」とする県漁連との約束も破って強行するのは、ただただ「決定は覆らない」と力ずくで諦めさせる意図しかありません。
 政府は「トリチウムは安全だ」とする復興庁のビラを学校で子どもたちに配布しています。トリチウムは極めて危険な放射性物質であり、有機化合物となって体内に蓄積し内部被曝を起こします。もっとも放射線の影響を受けやすい子どもたちにウソを教え、原発安全神話を復活させるなど許せません。
 ふるさとを奪った東電が、今度は海を奪う。そして東電・柏崎刈羽原発や日本原電・東海第二原発、東北電力・女川原発などの再稼働が行われる。どうしてこんなことが許せるでしょうか。
◆被曝と健康被害の責任は国と東電に
 事故当時子どもだった17〜27歳の6名の若者が、東電を相手に裁判に立ち上がりました。「自らの甲状腺がんと原発事故の因果関係を認めてほしい」と切実に訴えています。原発を推進してきた国の責任を認め、健康被害を救済し、原発をなくすべきです。しかし政府や内堀県知事は、「甲状腺がんは原発事故の影響とは考えにくい」とする県民健康調査検討委員会の答弁を盾に、この若者たちの闘病の苦しみすらなかったことにしようとしています。
 私たちは、放射線防護の原則として「避難・保養・医療」を掲げるふくしま共同診療所とともに、被曝と健康被害の問題こそ原発反対の核心問題と訴え、全国で保養運動を取り組んできました。勇気を持って立ち上がった若者たちと心を一つにして声をあげたいと思います。
◆3・11は8・6広島―8・9長崎と同じ行動の日
 昨年、広島で「黒い雨」訴訟が完全勝利し、被爆者たちの健康被害が国の責任として認められました。内部被曝の危険性を認めた判決を、70年以上の月日と命をかけて勝ち取った広島・長崎やビキニの被爆者とともに、今こそ核と原発をなくそう。同じ日に行動を起こす世界の人とともにデモに出よう。職場を休んで行動の日としましょう。
 私たちは避難区域解除と常磐線再開を通した帰還強制に対し、被曝労働拒否を闘う労働組合を先頭に闘ってきました。いざ原発事故が起きれば避難計画や収束作業、除染作業に組み込まれる労働者は、労働組合に団結して自ら原発反対の先頭に立とう。
 ウクライナや台湾で戦争の危機が迫る中、岸田政権の大軍拡と沖縄への基地建設、改憲の政治を変えよう。すべての核と原発をなくし、社会を変えましょう。
 3・11反原発福島行動実行委員会
 〈呼びかけ人〉
 椎名千恵子(福島市・すべての原発いますぐなくそう!全国会議ふくしま代表)/鈴木光一郎(本宮 市・全国農民会議共同代表)/大江厚子(広島・安芸太田町議会議員)/城臺美彌子(長崎・被爆者)/石井真一(茨城県労働組合交流センター代表)

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