私たちに戦争とめる力がある 東京西部 高山弁護士が学習講座
週刊『前進』04頁(3231号04面01)(2022/02/14)
私たちに戦争とめる力がある
東京西部 高山弁護士が学習講座
(写真 高山俊吉弁護士が講演【2月5日 東京・杉並区】)
改憲・戦争阻止!大行進東京西部は2月5日、杉並区阿佐谷地域区民センターで、高山俊吉弁護士を講師に招いて「沖縄を再び戦場にするのか?『台湾有事』と日米同盟」と題する講演会を行い、60人あまりが参加しました。
講演の冒頭、高山弁護士は「自分の話に対する質問ではなく、もちろん質問には答えますが、『自分はこう思うがどうか?』という意見も出してもらい、全体の議論で深めていきましょう」と、集会の意図を語りました。講演の核心は、「『台湾有事』―中国への侵略戦争はある、しかしその戦争を止めることはできる」ということです。
高山弁護士は「政府・財界は限りない利益を追求できる『魅力的な事業』として戦争を捉えており、資本主義に構造的な仕組みとしてある」と喝破(かっぱ)。しかし、「戦争は不可避」「中国も悪いがアメリカ・日本も悪いというどっちもどっち論」で無関心・外在的になってはならないと強調し、「戦争(準備)は民衆を戦争推進の側に立たせる力を持っている。ただ黙っているだけではなく戦争を翼賛するようになってしまう」「一方で、今なおこのような反戦集会を開くことのできる力が私たちにはある。ここに戦争を止める根源的な力があることに確信をもって行動していこう」と訴えました。
会場からは「かつての戦争についてアメリカとの戦争はまずかったという視点はあっても、中国への侵略は間違っていたという視点が欠如しており、それは現在の対中国戦争の肯定につながっていくのではないか」「憲法を守れでは闘えない。憲法下の戦争準備の過程で既に若者は生きていけない状況にある」「『愛する者を守れ』と情緒的な手法でからめとることに対決する必要がある」など様々な意見が出されました。また「東京で暮らしていると戦争が見えてこない」という意見に対して、「沖縄現地闘争に参加して、沖縄は確実に戦場になることを実感した」という討論も行われました。
米日による中国侵略戦争準備、北朝鮮によるミサイル発射、ウクライナ問題など、年明けから戦争情勢が加速しています。こうした中で広島から呼びかけられた中距離核ミサイル(INF)配備反対署名に多くの人が反応しています。
大行進東京西部ではこの集会をスタートにして、自ら学び深める憲法学習講座を継続していくことで、自分の言葉で改憲・戦争阻止を語っていける運動と組織の形成をめざしていきたいと思います。
(改憲・戦争阻止!大行進東京西部 北島邦彦)