都議会開会日行動へ 都立病院の独法化阻もう
週刊『前進』04頁(3231号02面04)(2022/02/14)
都議会開会日行動へ
都立病院の独法化阻もう
2月16日、東京都議会第1回定例会が開会する。小池百合子都知事は今都議会で、都立・公社病院の地方独立行政法人化を進める次年度予算案に加え、「東京都立病院機構」の中期目標を含めた7議案を提出しようとしている。都立病院独法化阻止の正念場だ。
1月28日、都は「地方独立行政法人への移行により、7月1日付で東京都の職員定数は、6838人の減となる予定」と発表。7月からの約7千人もの公務員解雇を公言した。これに公社病院の常勤3千人、都立・公社双方の非常勤5千人を加えた計1万5千人もの労働者を解雇し、公務員身分もはぎとるのだ。何が「新たな都立病院」(東京都の広告)だ!
まだ都議会で議決もされていないのに、独法化後の来年4月採用の「都立病院機構」職員募集が始まっている。今年4月の会計年度任用職員の採用募集もされているが、そこでは「地方独立行政法人化した場合は、その時点で任用期間満了となります」「(2023年)4月1日以降の任用を保障するものではありません」と露骨に解雇を公言している。さらに「病院経営本部」の廃止と「都立病院支援部(仮称)」設置を打ち出し、予算案で499億円を計上している。
小池都知事が進める都立病院独法化は、国鉄分割・民営化と同じように、一旦全員解雇と公務員身分の剝奪、非正規職化によって、都労連をはじめ労働組合を解体し労働者の団結をたたきつぶそうとするものだ。
加えて、都立病院機構の「定款」で「緊急事態等に対処するために必要な業務」を規定している通り、約1万5千人の職員を丸ごと戦時医療に動員することを狙っている。小池は中国侵略戦争情勢下での民営化と労組解体という日帝支配階級の階級意志を体現している。そのために「コロナだからこそ独法化」「有事」といった言葉を押し出し、ショック・ドクトリン的やり方で進めているのだ。まさに改憲攻撃そのものだ。
しかし、新自由主義の大崩壊下での独法化攻撃は、凶暴だが同時に破産は必至だ。コロナ患者を受け入れている全国2287病院中、コロナ病床確保数の1位~11位を都立・公社病院が占めている(都庁職病院支部ニュースより)。コロナ情勢突入以来の2年間、都立・公社病院の労働者はコロナ患者の命を最前線で守り続けているのだ。その労働者を解雇・非正規職化し、戦時動員する狙いを徹底的に暴露しよう。
1万3千筆に達した「都立病院をつぶすな!」署名運動は、都立病院決戦を全労働者人民の焦点に押し上げ、「医療・介護を社会保障として取り戻す」ストライキが労働組合の拠点建設と地域の団結をつくり出している。こうした運動の力が、当初は今都議会で狙われていた都立病院条例廃止を先送りに追い込んだ。条例廃止を阻み、独法化を止めることは絶対にできる。
2・16都議会開会日に都立病院条例廃止反対の署名を持って駆けつけよう。2~3月都議会攻防と春闘を一体で闘い、小池都政を打倒しよう。