戦争と対決する労働運動を 労組交流センターが定期総会
週刊『前進』04頁(3231号02面01)(2022/02/14)
戦争と対決する労働運動を
労組交流センターが定期総会
(写真 田中康宏代表運営委員が総括答弁で、戦争切迫下で反戦を貫く労働運動の構築を訴えた【2月6日 東京都内))
全国労働組合交流センターは2月5、6日に東京都内で第29回定期全国総会を開いた。新自由主義の大崩壊が生み出す中国侵略戦争情勢と真っ向から対決し、反戦闘争を労働運動の基軸に据える方針を確立した。
昨年の総会では、11月労働者集会を呼びかける全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同、動労千葉の3労組が代表運営委員に就任する新体制が形成された。そのもとでの1年間の実践で、11月労働者集会の結集増と交流センター運動の強化、機関誌の拡大が一体でかちとられた。その地平の上に、11月労働者集会が25周年を迎える今年、階級的労働運動の本格的再生に向けた実践方針が今総会で打ち立てられた。連合が大崩壊を始める中で、労働運動の主流派として躍り出る挑戦が始まったのだ。
歴史の激動は新たな可能性とともに分岐も生む。この時代をどう捉えて闘うべきかをめぐり、総会は真剣な討論の場になった。
開会あいさつを木下浩平代表運営委員(港合同)が行い、「昨年は闘いに次ぐ闘いで菅を倒した。米日による中国侵略戦争はいつ始まってもおかしくない。全国の闘いで戦争を阻止し、岸田を倒そう」と訴えた。 星野全国再審連絡会議の星野暁子さんと、改憲・戦争阻止!大行進呼びかけ人の森川文人弁護士が連帯あいさつに立った。
武谷新吾代表運営委員(関西生コン支部)が、弾圧粉砕の闘いは反転攻勢に入ったと報告。関西労組交流センターの仲間の現場闘争への結集が、その大きな力になったと発言した。
運動方針を提案した飯田英貴事務局長は「11月労働者集会をすべての集約点とし、1年間をかけた組織戦に入ろう」と訴え、「そのためにも時代認識を運動の基軸に据え、交流センターはこの時代にどういう労働運動をつくろうとしているのかを常に鮮明にしなければならない」と強調した。具体的な行動方針として「復帰」50年の5・15沖縄闘争と改憲阻止闘争を二つの柱にすることを訴えた。同時に、国鉄決戦と関西生コン支部弾圧粉砕を軸に、新自由主義の大崩壊がもたらす職場の現実と対決する階級的労働運動をつくり出そうと呼びかけた。
関西の代議員は、時代認識を鮮明にして職場・地域で闘えば運動が広がると実践を総括して語った。とりわけ、関西生コン支部との現場での共闘の深まりが新たな展望を開いていると報告した。東京の代議員は、都立病院の独立行政法人化阻止へ東京労組交流センターとして一致して取り組んできたことが11月集会への結集につながったと総括した。全国各地区からも、勝利の実感とともに団結形成の苦闘と教訓が語られた。
また、来年春の放射能汚染水海洋放出を絶対に阻止するため、今年の3・11反原発福島行動をどのように取り組むかについても議論となった。反原発は核戦争としてたくらまれている中国侵略戦争の阻止と一体であること、反原発闘争は資本と国家権力に対する階級闘争であるという視点を堅持すること、動労水戸の被曝労働拒否闘争をはじめ労組の闘いを軸にすること、などの意見が出された。
総括答弁に立った田中康宏代表運営委員(動労千葉)は、資本主義の終わりの始まりという情勢をリアルに見据えて闘おうと強調し、「戦争が現に始まろうとしている時代にこそ揺るぎのない団結をつくらなければならない」と訴えた。
また、11月集会の前身となった1994年9・18集会での中野洋・動労千葉元委員長の提起を紹介し、「労働者の階級性を解体する大攻撃を打ち砕く」という中野元委員長の当時の闘いを今こそよみがえらせようと呼びかけた。この時は民営化・外注化、非正規職化などの新自由主義攻撃が全社会をのみ込もうとする中での闘いだったが、今は新自由主義が大崩壊を始めた中での闘いだ。米日の中国侵略戦争阻止と新自由主義を終わらせる労働運動の再生へ、労組交流センターは大決戦に突入した。