特区連賃闘ストへ奮闘 全世代への賃金破壊許すな

週刊『前進』04頁(3230号02面02)(2022/02/07)


特区連賃闘ストへ奮闘
 全世代への賃金破壊許すな


 2023年度から始まる定年引き上げに乗じた60歳超職員の3割賃下げは、定年を迎える職員だけにとどまらない全世代・全職員の賃金破壊の始まりだ。絶対に許してはならない。
 東京・特区連(特別区職員労働組合連合会、4万人)と東京清掃労組(4500人)の2・8ストライキ決起へ、東京労組交流センター自治体労働者部会を先頭に、各単組・職場での宣伝戦と組織化の闘いが猛然と取り組まれている。

コロナ下の困難乗り越え総決起

 コロナ感染拡大の「第6波」の中で、各区職のきめ細かな職場討議・学習会や決起集会、東京23区の五つの地域ブロックごとの数百人規模の決起集会や、千〜二千人が結集する特区連・東京清掃労組の総決起集会など、これまでの組合活動や闘争スケジュールが大幅に制約を受けているのは事実だ。
 しかしコロナを口実に、60歳超職員に始まる全職員への賃金破壊を認めるわけにはいかない。それは当局の思うつぼだ。かけられている攻撃の歴史的重大性を暴き、2・8スト決起の機運と態勢を職場からつくり出そう。東京労組交流センターに結集する労働者は、人数制限があるとはいえ連続的に開催されている各ブロックの学習決起集会と各区職の庁舎前ビラ入れを決断し、全力で宣伝戦を繰り広げている。

定年迎える職員にとどまらない

 区長会の提案は、定年を60歳から65歳へ2年ごとに1歳ずつ引き上げることに乗じて、60歳超の職員の賃金を3割引き下げる大攻撃だ。試算では、現行の定年後再任用よりも現業職で78%、行政職で23%の職員の賃金が下がる。民間の賃金と比べても低すぎる。現状は退職金を得た上での再任用だ。それを退職金支給を遅らせてさらに低賃金にするなら生活が成り立たなくなる。
 60歳超への攻撃の後には全世代・全職員の賃金破壊が続く。昨年6月成立の改悪地方公務員法を口実に、東京都人事委員会は「(65歳への)定年引き上げ完成後、60歳前後での給与水準が連続的になるように給与制度を設計する必要がある」と勧告した。すでにこれまでの賃金制度改悪で、区職員は管理職にならない限り、50歳で定期昇給が止まる。その賃金をまずは40〜50代で3割減らし、さらに全世代に広げることが狙われている。

妥協の余地なし実力粉砕しよう

 全職員の未来を奪う「奴隷契約」に妥協の余地はない。今現在の再任用職員に対する「現給保障」の特例措置や「激変緩和措置」では済まない。区長会当局が言う「年度内解決」は賃下げ案の撤回以外ない。2・8ストを打ちぬこう。それ自体が22春闘の先陣を切り東京の労働運動を塗り替える闘いだ。
このエントリーをはてなブックマークに追加