団結ひろば

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週刊『前進』04頁(3229号04面05)(2022/01/31)


団結ひろば

「沖縄スパイ戦史」見て衝撃
 神奈川 矢橋貴信

 改憲・戦争阻止!大行進神奈川の実行委員会で、映画「沖縄スパイ戦史」(監督 三上智恵、大矢英代)を見ました。2時間、内容に衝撃を受けながら、体をこわばらせて見ました。
 今も生きている戦争体験者が繰り返し出てインタビューに答える。
 戦時中の沖縄で、日本軍は「護郷隊」という秘密部隊に16〜17歳の少年たちを組織した。組織したのは、陸軍中野学校から送られた青年将校たちだった。
 第2次世界大戦で沖縄本島に米軍が上陸し、米軍によって南北に分断された後、北部では日本軍は山に隠れてゲリラ戦を展開する。アメリカ兵への突撃命令を出された護郷隊の少年たちが次々に死んでいく。
 波照間(はてるま)島の話も出てくる。陸軍中野学校から送られてきた軍人が、軍の命令として住民を西表(いりおもて)島に送った。西表島はマラリアの病原地で、食料もなく、移住者の3分の1がここで死ぬことになる。インタビューでは島に送られた住民が「本当に許せない。殺してやりたい」と怒りを語っている。
 さらに、日本軍の敗残兵が、住民にスパイの容疑をかけて殺した話も出てくる。住民の「スパイ容疑者」リストが作成されていた。
 映画を見終わって、あらためて考えさせられた。「軍隊は住民を守らない」と教わってきたが、それどころではない。住民を戦争に動員し、戦闘の邪魔になれば危険地帯に送り込み、軍の行動に住民を動員した後に口封じのために殺すことが検討されていたことも語られる。
 沖縄南部の、学徒動員やガマでの「集団自決」とは、また違う事実を認識させられる。中国侵略戦争の準備が強行されていることの意味を、ガツンと認識させられた。ぜひ見てほしい。

四国で武力攻撃想定し訓練
 自治体労働者 松田 蒼

 1月13日付高知新聞に「高知県に武力攻撃、全県民脱出せよ―国と県など1・14訓練」という記事が掲載されました。
 訓練の想定は、「某国から日本への武力攻撃の可能性の示唆」があり、国は国民保護法の「武力攻撃予測事態」に認定し、全県民を山口、愛媛両県に飛行機と船、バスで1カ月かけて避難させるという内容でした。
 内閣府や県危機管理部によると、東京五輪があった昨年まではテロ対策を中心にしてきたが、武力攻撃を想定した内容を追加したとのことです。
 しかし、私は介護している祖母を病院に連れていくのにも半日かかっているのに、全県民を脱出させることなどはおよそ無理です。これは、命を軽く考えているのではと感じます。
 これは新自由主義の行き詰まりの中で、中国侵略戦争の自治体労働者への動員訓練です。
 ところが、日本共産党県議団は「(高知県が攻撃目標になることは)著しくがい然性(可能性)が低い」と戦争情勢を否定しました。
 私は、今こそ自治体職場から立ち上がる時だと考えます。よって、抗議のビラまきを行いました。
 労働運動と反戦運動を一体的に行っていくことは大変ですが、職場の仲間と共に頑張っていきたいと思います。

前進新年号から学んだこと
 広島 村岡さくら

 友達が戦争絶対反対で、私もそう。それがきっかけで数年前に「前進」を読み始めました。
 何故戦争するのか? 資本主義イコール民主主義なんだと思っていた私には分かりませんでしたが、今では随分分かるようになりました。お金が最も重要で、収益を上げることこそが素晴らしいというのが資本主義であり、行き着いたのが、新自由主義です。利益の上がらない仕事や利益を上げられない者には陽は当たらない。それは民主主義とは違います。そんな事では基本的人権は守れないです。
 資本主義では「利益を上げること」が最重要ですから、その手段として戦争も、自然破壊も、核の使用もアリです。歴史が示しているように、現在に至るまでそのようにしてきたのが人類です。今ここ(一触即発の戦争情勢)で止まることはないと思いました。事態の進行を止めようとするならば、資本主義を変えるしかないと思いました。
 そしてそれをなしうる者は、私たち労働者です。資本主義においては階級は二つ、資本家と労働者なのだから。政治家だってそのどちらかなのです。資本主義の法律の枠内での政治活動しかできない今の政治家は資本主義を倒すという点では無力です。ということは、私たち労働者は非合法な行動で枠の外からこれを倒すことになる。前進新年号にあるように、戦争情勢において「本当に」戦争に反対することは内乱であり、非合法となるのです。
 悪人が戦争を画策しているのでなく、資本主義というシステムが戦争を求める者を生み出しているのです。私たち労働者が今の厳しい世界情勢を把握し、覚悟し、連帯して行動しなければ、戦争は止められない。
 資本家階級を労働者階級の闘いで倒し、平和でみんなが助け合って暮らす社会をつくるのは、今をおいてないと思います。

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