団結ひろば 投稿コーナー

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週刊『前進』04頁(3228号04面04)(2022/01/24)


団結ひろば 投稿コーナー

「はじめての防衛白書」抗議
 日教組香川三観地区教職員組合委員長 片山元久

 1月13日、私たちは香川県教育委員会に対し「はじめての防衛白書」に関する申し入れを行いました。
 ①「はじめての防衛白書」を絶対に学校現場で受け入れないこと、使わせないこと。
 ②こんなものは、子どもたちの命や未来を守ることに全くならない。こんなものを税金で作った防衛省に対して県教委から厳重に抗議すること。
 ③「はじめての防衛白書」「第2弾」作成のための児童・生徒の「協力要請」も県教委から断り、これも厳重に抗議すること。
 県教委の担当者は、「現在、そのような話は聞いていない」との回答。私から「では、具体的に話があればどうするのか?」と質問をすると、「私は、皆さんのお話を上司に報告するだけです」とのこと。
 参加者から担当者へ「あなたの子どもさんに対して『国を守るため戦争に行きなさい』『協力しなさい』と学校で言われるのですよ。教員にそうさせることがあなたの仕事になるのですよ。そして、家に帰って、自分の子どもにも『国を守るために戦争に行くことは立派なこと』と言わなければならない。それでいいのですか?」。担当者は何も言わない。
 別の仲間が「あなた、憲法を守ると誓約書を書いたでしょう。『うそ』だったのですか。『うそ』を誓約することが香川県教委の見解ですか!」
 今や日米が画策する対中国戦争は、子どもたちの直接の切実な問題です。星野文昭さんのように戦争絶対反対で闘うこと、団結を拡大すること、これが労働組合の使命です。
 労働組合を戦争反対の武器にすることです。日教組香川三観地区教組の建設こそが私たちの歴史的使命だと改めて決意しました!

大学入学共通テストで宣伝
 首都圏・学生 M

 1月15〜16日に大学入学共通テストが行われ、全学連は受験生を対象に全国各地の会場で宣伝活動を行いました。「今こそ学生運動やろう!」という大見出しで改憲・中国侵略戦争阻止、ペテン的復帰から50年目の5・15沖縄闘争を共に闘おうと訴えるビラが、多くの受験生の中に吸い込まれていきました。
 京大闘争をSNSを通じて知っているという受験生が処分反対署名に応じてくれたり、「前進チャンネル見てます」と声をかけてくれる受験生などの反響も。
 この日、私たちがビラを配っていると、何台もの消防車や救急車、警察車両がサイレンを鳴らしながら駆け抜けていく。大きなニュースになった東京大学での刺傷・放火未遂事件が、歩いて数分ほどの距離で発生していたのです。
 名古屋市在住の高校2年生が試験会場である東大に来て最寄り駅で放火を試みた後、共通テストの受験生や通行人ら3人を刺傷したという事件です。彼は「思ったように勉強できず、志望校も難しい」「うまくいかないので死にたくなった」と供述していると報道されています。この前日にも大阪で「同僚から暴力を受け、別々に働かせてほしかったから火をつけた」と自分の勤める会社に放火した19歳の少年が逮捕される事件が起きています。
 新自由主義の崩壊の中で競争・分断・抑圧に苦しめられ絶望した10〜20代の若者が、こうした事件を起こしています。私たちが本当に暴力を行使するべき相手は誰なのか、そして絶望する必要はないのだということをハッキリさせる巨大な階級闘争を青年の前に登場させなければならないと感じます。

孤立出産が「死体遺棄罪」!
 東京 鎌田由子

 ネット署名に賛同し、注目していた福岡高裁の判決は、またも有罪だった!
 技能実習中に孤立出産に追い込まれたベトナム人女性リンさんに対し、福岡高裁・辻川靖夫裁判長は、1月19日、「懲役8月、執行猶予3年とした熊本地裁判決を破棄し、改めて懲役3月、執行猶予2年を言い渡した」という。
 リンさん(当時21歳)は、熊本県の農家で働いていた2020年11月15日に「孤立出産の末に死産した双子の男児の遺体を自宅の棚に放置したとして、死体遺棄の罪に問われた」。
 技能実習生として来日時に150万円の借金を背負っていたリンさんは、妊娠が知られたら強制帰国させられるとの恐怖で誰にも相談できなかった。
 出産前日14日の午前中まで働いたが、夜には胎児が動かなくなり、15日午前に死産、双子だった。その極限状況の中で彼女は、双子をタオルで包んで段ボール箱に入れ、双子の名前をつけ、弔いの言葉を書いた手紙を添えた。
 そのまま自室で一晩を過ごしたことが、「死体遺棄罪」だとして罰せられるとは!
 一審の熊本地裁判決は、「死産を周りに隠したまま私的に埋葬するための準備であり、正常な埋葬準備ではないから、国民の一般的な宗教的感情を害する」と有罪判決を言い渡した。〈国民の一般的な宗教的感情を害する〉というが、一般的とは何か、誰の宗教的感情が害されたのか!
 「汚名をはらしたい」と無罪を主張するリンさん。彼女に罪はない! 傷ついた心身にむちを打つ日本国家こそ罪に問われるべきだ。

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