岸田打倒へ決戦の火ぶた切る 改憲・戦争国会粉砕へ 辺野古新基地絶対阻止を
岸田打倒へ決戦の火ぶた切る
改憲・戦争国会粉砕へ
辺野古新基地絶対阻止を
日本帝国主義・岸田政権は、年頭から中国侵略戦争参戦に向けての改憲・大軍拡攻撃を急ピッチで進めている。2022年通常国会は改憲・戦争国会そのものだ。1月17日の国会開会日には、中国侵略戦争阻止を掲げ国会闘争が打ち抜かれ、岸田政権打倒へ決戦の火ぶたが切られた。辺野古新基地建設と自衛隊の南西諸島拠点化攻撃と対決する沖縄闘争、全国での反戦・反基地・反核闘争を闘い抜き、米日帝の中国侵略戦争阻止、岸田政権打倒へ総決起しよう。「改憲・戦争阻止!大行進」の本格的発展をつくりだそう。
施政方針演説を弾劾する
1月17日に行われた岸田施政方針演説は、「首相、火種消し安全運転」(1月18日付朝日新聞)などと報じられているようなものでは全くない。岸田演説の核心は、「新しい資本主義の実現」であり、「新時代リアリズム外交」である。それは新自由主義の大崩壊とその戦争への転化の時代に対応した、新自由主義のより一層の破滅的な展開と中国侵略戦争参戦に向けた軍事外交政策、改憲への決定的踏み切りを宣言するものだ。
今回、岸田は昨年12月の所信表明演説に続き、戦後の歴代首相で初めて「敵基地攻撃能力」の保有の検討を通常国会の施政方針演説で明言した。これ自体がとてつもない踏み込みだ。さらに改憲については、独立して「憲法改正」の章を設けるという過去に例を見ない強調ぶりである。
「外交・安全保障」の章では、「新時代リアリズム外交」と称して昨年の菅演説の実に1・5倍の分量を充てた。「わが国の外交・安全保障の基軸である日米同盟の抑止力・対処力を一層強化し、地域の平和と繁栄、そして、より広く国際社会に貢献する同盟へと導く」としているが、「対処力」とは日米安保体制のもとでの「共同対処行動」、つまり米軍と自衛隊が一体となって、単なる「抑止力」にとどまらない実際の軍事行動を行うための能力のことである。1月7日の「日米の外務・防衛担当閣僚会議(2プラス2)」で合意した、南西諸島をまるごと戦場化する日米共同作戦計画と完全に対応させているのだ。しかもそれを「導く」として、日帝自身の能動性・主導性をもって推し進めようとしている。
そして岸田演説は、こうした中国侵略戦争の作戦計画を実践するものとして、国家安全保障戦略、防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画(中期防)の3文書を前倒し改定する大軍拡を宣言した。「あらゆる選択肢を排除せず......スピード感を持って防衛力を抜本的に強化する」と打ち出し、「敵基地攻撃能力」や防衛費の2倍化、侵略出兵を合法化する自衛隊法改悪など、戦後的制約を突破し安保・軍事戦略を全面転換させようというのだ。そのために辺野古新基地建設を強行することも宣言した。
岸田演説は、これらを「国民の命と暮らしを断固として守り抜く取り組み」などと言う。だが、中国侵略戦争情勢を一切に優先させ、オミクロン株を在日米軍基地からばらまき、「国民の命と暮らし」を踏みにじっているのが岸田だ。何が〝命を守り抜くための防衛力強化〟か。岸田政権を打倒し改憲と中国侵略戦争を阻止することこそが、人民の命を守り抜く道だ。
「新しい資本主義」の正体
岸田演説のもう一つの柱が、「新しい資本主義の実現」である。その実体は、大崩壊する新自由主義のさらなる破滅的展開にほかならない。中国侵略戦争・改憲に向かって、「労組なき社会」化を激化させる以外にないということだ。
「新しい資本主義の実現」=成長戦略として第一に位置づけるのが「デジタル田園都市国家構想」である。その「実現会議」には、新自由主義の権化・竹中平蔵、JR東日本会長・冨田哲郎、民営化された水道事業を担うヴェオリア・ジャパン会長・野田由美子らが居並ぶ。ここからも明らかなように、この構想は公共交通、医療、教育、農業や地方自治体を食い物にした規制緩和、民営化・非正規職化、労組破壊を推し進め、雇用破壊・地方破壊を一層もたらす。岸田は第一に「運転者なし」の自動運転の例を挙げている。JRが推進しているドライバレス運転はその先端をなす。JR「業務融合化」の大合理化攻撃こそ「新しい資本主義」の突破口だ。
1949年、朝鮮戦争前夜に、国鉄で定員法による大量解雇、レッドパージによる産別会議の解体、在日朝鮮人連盟の解散などの攻撃が襲いかかった。2001年、米帝のアフガニスタン侵略戦争下では、愛国者法でILWU(国際港湾倉庫労働組合)の労働協約闘争が「国益に反するテロ」として攻撃された。外への侵略戦争と内への階級戦争は一体だ。中国侵略戦争情勢下の「新しい資本主義」とは内への階級戦争宣言=戦争国家体制づくりだ。
だが国会は総翼賛である。岸田は対決法案を先延ばしし議会内での野党との対決を避ける一方で、改憲に向けた憲法審査会は毎週開催しようとしている。日本維新の会と国民民主党は17日、改憲論議での連携を改めて確認。立憲民主党も日本共産党も米日による中国侵略戦争を問題にもせず総屈服している。今こそ改憲・戦争国会粉砕の実力闘争が必要だ。
帝国主義の絶望的延命形態である新自由主義の大崩壊に対置されるべきは、プロレタリア世界革命である。イギリスの調査では10~30代半ばの若年層の約7割が資本主義に批判的で、67%が「社会主義の方が望ましい」と回答している。アメリカでも同様だ。〈コロナ×大恐慌×戦争〉の危機の中で、資本家階級を打倒し、自らの力で社会をつくり出していく闘いが、日本でも医療労働者のストライキや全学連の東京五輪闘争、沖縄闘争、反戦闘争への決起を先頭にして始まっている。
国鉄分割・民営化に絶対反対で闘い抜き改憲・戦争を阻んできた地平、階級的労働運動再生へ闘いぬいてきたことに確信を持ち、2・13国鉄集会―JRダイヤ改定粉砕を頂点とする3月春闘へ攻め上ろう。
沖縄を再び戦場にするな
沖縄の本土「復帰」50年の5・15沖縄闘争は、辺野古新基地建設と中国侵略戦争を阻止する大闘争だ。
米帝は沖縄を中国革命―朝鮮・アジアの民族解放闘争圧殺の侵略軍事拠点としてきた。今日においても沖縄米軍基地は日米安保の最大の実体をなし、中国侵略戦争の最前線基地である。基地撤去・安保粉砕と中国侵略戦争阻止は完全に一体だ。とりわけ辺野古新基地建設を阻む不屈の闘いは、日帝による「アメとムチ」の政策を打ち破り四半世紀にわたって日米政府を追いつめている。1月23日投開票の沖縄・名護市長選挙も、新基地建設への渦巻く怒りと沖縄を再び戦場にさせない決意を示した。1・23―24沖縄闘争では、闘う沖縄・本土の労働者・学生・人民が5・15闘争への戦闘宣言を発した。全国で辺野古新基地建設阻止の闘いを広げよう。
沖縄の子どもの貧困率は29・9%で全国の約2倍。シングルマザー世帯の割合も本土の2倍だ。基地と振興策で宿泊・飲食などの観光業と公共事業への依存度が高い産業構造が背景にあり、働いても最低賃金ギリギリだ。しかも米軍由来のコロナ感染爆発が、労働者人民を生存の危機に追い込んでいる。コロナ禍が暴き出した非正規職労働者、青年、女性の現実が沖縄にこそ凝縮している。その上に中国侵略戦争の拠点として「戦場化」する攻撃が襲いかかっている。沖縄は新自由主義と戦後体制の崩壊、〈コロナ×大恐慌×戦争〉の矛盾の集中点だ。今こそ沖縄米軍基地撤去=安保粉砕・日帝打倒へ闘う時だ。
中国侵略戦争阻止を真正面から訴え、集会・デモ、学習会を企画し、職場・地域・学園で大討論を巻き起こし、巨大な反戦闘争をつくりだそう。沖縄・星野・三里塚を一体の決戦として闘い抜き、2・13国鉄集会から3・11福島へ闘おう。