三里塚反対同盟が旗開き 市東さんの農地死守へ誓い新た
週刊『前進』04頁(3227号01面02)(2022/01/17)
三里塚反対同盟が旗開き
市東さんの農地死守へ誓い新た
(写真 市東孝雄さんの南台の畑から反対同盟が勢いよくデモに出発【1月9日 千葉県成田市】)
1月9日、三里塚芝山連合空港反対同盟の新年デモ&団結旗開きが行われた。全国から労働者、学生、市民130人が結集し、2022年の「農地死守」の誓いを新たにした。
快晴に恵まれたこの日、恒例の東峰神社のしめ縄交換の後、市東孝雄さんの南台の畑に集合。東峰の萩原富夫さんが現地の状況を説明した。続いて決戦本部長の太郎良陽一さんが反対同盟の新年第一声を上げた。「昨年われわれは強制執行を許さず市東さんの農地を守りぬき、勝利した。22年、さらに三里塚闘争の爆発、全国の闘いの勝利へ向けてがんばろう!」。意気高くシュプレヒコールを上げ直ちにデモに出発した。
天神峰農地向かいの開拓組合道路までのデモを貫徹した後、市東さん宅中庭で団結旗開きが始まった。
宮本麻子さんの司会で、最初に事務局員の伊藤信晴さんが主催者あいさつに立った。芝山町の集会場貸し出し拒否を打ち破る勝利を報告し、「戦争切迫情勢のもとで、反戦闘争の爆発を通して市東さんの農地を守り切ろう」と訴えた。
続いて萩原さんが反対同盟の「闘争宣言2022」(4面に全文掲載)を読み上げ、参加者全員が大きな拍手でこれに賛同した。
連帯発言では動労千葉の関道利委員長が、「車の両輪」として反対同盟との連帯を強めて進む決意を表した。さらにJR3月ダイヤ改定で狙われている職名廃止攻撃、成田―佐原間へのワンマン運転拡大攻撃を弾劾し、前日の旗開きで、この攻撃にストライキで立ち向かう闘争宣言を発したことを明らかにした。
全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の西山直洋執行委員は、三里塚闘争への熱烈な連帯を表明するとともに、「強要未遂」でっち上げの加茂生コン事件無罪判決獲得、「白バス」でっち上げ弾圧での違法家宅捜索に対する賠償請求訴訟での勝利判決確定(最高裁が上告不受理)の報告を堂々と行った。
反対同盟顧問弁護団事務局長の葉山岳夫弁護士は、成田空港会社(NAA)の18年にもわたる悪辣(あくらつ)な農地明け渡しを迫る攻撃を打ち返し、「一坪の土地も取られることなく、われわれは今ここに立っている」と勝利を確認。1月19日の新やぐら控訴審への結集を呼びかけた。
市東孝雄さんが発言に立った。「昨年は最高裁で不当な上告棄却が下されましたが、結果はどうあれ今まで通り闘っていきます。反権力のとりでとして56年になる三里塚は、全国の皆さんと共に、また動労千葉、関西生コン支部など闘う労働組合と連帯し、福島・沖縄・三里塚を一つの闘いとして22年も進んでいきます。農民にとって土地は命です。今後もご支援をお願いします」。穏やかな口調だが、自らの農業を守り抜く市東さんの揺るぎない決意に全員が胸を打たれた。
ひときわ大きな拍手を受けて、全学連の赤嶺知晃委員長が発言に立った。米日帝国主義が再び沖縄を侵略戦争の出撃基地とすることに激しい怒りを表し、軍事空港粉砕、中国侵略戦争反対の行動に立つ決意を語った。そして昨年多くの学友たちが援農などで現地を訪れ、三里塚の正義に感動し確信を深めたことを報告し、市東さんの農地を実力で守り抜くことを誓った。
最後に決戦本部に集う仲間が並び、この日発行の「決戦本部ニュース」第20号を読み上げ、農地強奪実力阻止の意気込みを表した。太郎良決戦本部長は裁判闘争、現地集中の行動と一体で、芝山文化センター貸し出しを求めて3・27芝山現地闘争をかちとる決意を述べ、力強く団結ガンバローの音頭をとった。