闘う労働組合の全国ネットワークをつくろう 11月労働者集会呼びかけ3労組 新年メッセージ
闘う労働組合の全国ネットワークをつくろう
11月労働者集会呼びかけ3労組
新年メッセージ
11月労働者集会を呼びかける三つの労働組合から、国鉄千葉動力車労働組合の関道利委員長、全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部の武谷新吾書記次長、全国金属機械労働組合港合同の中村吉政委員長の新年メッセージが寄せられました。3労組に応え、階級的労働運動をよみがえらせ、改憲・戦争を阻みましょう。(編集局)
飛躍かけ25周年の11月集会へ
国鉄千葉動力車労働組合 関道利委員長
すべての仲間の皆さん、日頃よりのご支援に心より感謝いたします。
昨年も、関西生コン支部、港合同、国鉄闘争全国運動、改憲・戦争阻止!大行進とともに11月労働者集会を開催しました。「終わらせよう!新自由主義 とめよう!改憲・戦争」のスローガンで開催し、今こそ労働組合のあり方を刷新することが必要だと訴えさせていただきました。多くの仲間の日々の闘いの中で、大きな成功をかちとることができました。
この11月労働者集会は今年で25周年を迎えます。昨年の闘いで切り開いた可能性を、本当に力あるものとしていく1年としたいと考えています。今年は年初から訴えと行動を開始し、これまでの運動からさらに一歩進める挑戦にうってでましょう。
コロナ禍は労働者の意識を大きく動かしています。これまで30年以上にわたって世界を席巻してきた新自由主義が、どれほど医療を破壊し、地域を破壊し、社会を破壊してきたか、誰の目にも明らかになりました。岸田までが「新自由主義からの脱却」と語らざるを得ないほどに崩壊しています。「闘う労働運動の全国ネットワークを」と訴えてきた11月集会運動が大きな力と可能性を帯びる時代が到来しています。知恵と力、職場からの実践をもって、この時代に躍り出る大飛躍を実現しましょう。
JR東日本における3月ダイヤ改定は、鉄道の歴史上、最も重大な転換点をなす攻撃です。鉄道の各専門分野の職名をすべて廃止して、JR本体の業務もグループ会社の業務も全部融合化し、企業の壁をこえて働かせるというのです。「危機」を逆手に取って、前代未聞の極端な合理化攻撃によって乗り切ろうとしています。鉄道の運行と安全を支えてきた各系統のエキスパートを〝価値のないもの〟として扱い、「だから、全部外注化していい」「転籍にする」という攻撃です。
しかし、こんなことを進めれば、そこで働く人間はボロボロに破壊されてしまいます。安全は破壊され、鉄道は崩壊してしまいます。そして、グループ会社の労働者、とくに非正規職の仲間たちに徹底したコストカットと犠牲が強制されています。これが国鉄分割・民営化の行き着いた姿でした。
この攻撃は、「労組なき企業」「労組なき社会」化を狙う攻撃が職場に吹き荒れていることと一体です。職場に闘う労働組合を取り戻すことこそ、最大の反撃の力です。私たちはこの攻撃と断固として対決して闘いにたちあがります。動労千葉は、反合理化・運転保安を掲げて闘ってきました。3月ダイ改に対して総力を挙げて反撃し、JR本体―CTS(千葉鉄道サービス)を貫く組織拡大実現に向けて闘います。
日本における本格的な新自由主義攻撃は、国鉄分割・民営化から開始されました。それは、労働組合解体を通して改憲を実現するための攻撃でもありました。今、岸田政権のもとで歴史的な大軍拡が進められる中、改めて改憲・戦争阻止の闘いが重要です。それは、「平和を求める労働者の特別の任務」です。国鉄分割・民営化粉砕、1047名解雇撤回、改憲・戦争阻止に向けて、全国の仲間とともに全力で闘いにたちあがります。
改めて、すべての仲間に訴えます。25周年を迎える2022年11月労働者集会の成功と階級的労働運動の再生に向けた闘いはもう始まっています。この1年をかけた闘いにともに踏み出しましょう。
本年もよろしくお願いいたします。
弾圧粉砕し産別運動再建する
全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部 武谷新吾書記次長
新年、明けましておめでとうございます。資本と権力に妥協せず、原理原則の闘いを実践する全国の闘う労働者、闘う労働組合の皆さんに敬意を表します。
2018年から始まった関西地区生コン支部への権力弾圧に対して、全国の仲間の皆さんの関生支部への物心両面にわたるご支援に、心からお礼を申し上げます。
関生支部は、産業別の賃金・雇用・福祉を集団交渉で協定化し、その産業別労働条件を組合員だけでなく、生コン産業で働くすべての労働者に拡張適用させました。中小企業と協力する一面共闘では、セメントメーカーやゼネコン、商社など大企業の収奪と闘う体制を確立しました。
これらの成果は、背景資本との闘いと、労働現場ではストライキを中心とした行動を展開したことで得たものであり、大衆闘争の発展によって獲得したものです。
関西地区生コン支部の産業別労働運動が前進すると、資本と権力が一体となった弾圧が、かけられてきました。2018年7月から始まった権力弾圧の狙いは、関生型産業別労働運動が全国に広がることを恐れた攻撃なのです。
関生支部は、昨年の10月10日の定期大会で新体制を確立し、湯川裕司新委員長のもと全組合員が団結し、権力弾圧粉砕、大阪広域生コン協組の組合つぶし粉砕、関生産別運動の再建に全力を尽くすことを確認しました。
大会の2日後には、大阪広域生コン協組に加入する生コン関連企業の労働者2名が関生支部に加入するという組織拡大の成果をあげました。
この成果をつなぎ、労働現場の闘争では、藤原生コン・ナニワ生コン・堺臨海生コン闘争を、関西労働組合交流センターの仲間と共同行動を展開し、解雇撤回・原職復帰に勝利します。
さらに、12月13日の加茂生コン事件控訴審では、一審判決を破棄し、逆転無罪判決を勝ち取りました。この大勝利は、全国労働組合交流センターの仲間をはじめ全国の闘う労働者・労働組合の支援行動によるものです。労働組合活動を刑事事件に仕立てあげ、労働基本権をつぶすという権力の狙いを粉砕しました。
これらの成果は、闘う仲間の皆さんの支援行動によって得たものであり、資本・権力の横暴を許さないことを実証しました。皆さんには感謝しかありません。
港合同・田中機械の大和田委員長は、「受けた支援は運動で返す」と言われました。関西地区生コン支部も、現場闘争と組織拡大を実践して、結果を出すことで、この間の皆さんのご支援に応えます。
大阪広域生コン協組の労働組合つぶしと、資本・権力による産別運動つぶしの弾圧を粉砕し、関生産別運動の再建に向けて、勝利するまで闘います。最終的には、ストライキをはじめとする大衆行動で決着をつけます。引き続き、ご支援をお願いします。
労働者らは、闘う労働組合を求めています。この情勢を私たち労働組合が、どう活(い)かすかが問われています。具体的な計画・実践・点検・再実践のサイクルで活動することで、閉塞(へいそく)して希望を失っている労働者を労働組合に結集することが実現できるのです。
権利侵害反対闘争と組織拡大は両輪です。原理原則の現場闘争をしっかり闘うことで、その闘いを見た労働者が、闘う労働組合の存在を知り、希望を見いだして闘う労働組合に結集するのです。
階級的労働運動の復権と、闘う労働組合の全国ネットワークを実現し、私たちが暮らしやすい社会づくりを目指して共に闘いましょう。
維新と対決し官民連帯で闘う
全国金属機械労働組合港合同 中村吉政委員長
新年に際し港合同の決意を申し上げます。
まず何よりも2年に及ぶ新型コロナウイルスの感染禍の中でご奮闘されている皆様に敬意を表します。港合同も従来の活動は数多く制約を受けてきました。
中止になったメーデーや秋まつり、年末の団結餅つき大会は、いずれも45年を超えて催されてきた港合同の行事でした。かつては、朝の4時過ぎから部隊を編成して、あちこちの争議の現場で餅をつき始め、粘り強く闘い抜く決意を固めあったものでした。元旦行動もまた、社長や理事長の自宅がある兵庫県や和歌山県に遠征して抗議行動が行われてきた歴史があります。ある年は河川敷で、ある時は小さな公園で、吹雪の中で集会が行われたことが何度もありました。
この3年間は関西地区生コン支部の元旦行動が取り組まれているので、ようやく本来の元旦になったと感じています。
さて、私たちの組合は、この数年大きな争議もなく、以前と比べれば平穏な時を過ごしていますが、一歩周りに目を向ければ関西地区生コン支部への異常な攻撃が続けられていますし、大阪府や大阪市をめぐっては、大きな問題を抱えています。
昨年のあいさつは、大阪都構想に反対して勝利した記事を書きましたが、今年は負の記事にならざるを得ません。
衆議院選挙における異常な維新の躍進で、大阪の政治情勢が変化しただけでなく、人数が増えたことによって憲法改正への議論が急速に動き始めたことは大問題です。風になびき国民を愚弄(ぐろう)する維新・国民民主党の政治姿勢を許してはなりません。
その一因には、我々も含めた大阪府民にも責任があり、断固とした姿勢で反対の闘いを築いていく決意です。
さらに、大阪では、2025年に万博を開催することになっていますが、この場所はゴミを埋めてできた人工島で、開催現場の敷地には、数カ所で軟弱な地盤のあることがボーリング調査の結果明らかになっています。
また、万博後には「統合型リゾート」の建設が行われようとしており、定番の「カジノ」設置が取り沙汰されていますが、業者選定を含め具体的にはまだ何も決まっていません。
このようなカジノ建設には市民団体が早くから反対の行動を取り組んでおり、私たちも折に触れ行動に参加しています。
2022年は何と言っても、関西生コン支部闘争の闘いを勝利させることです。多くの仲間が逮捕・勾留され、起訴・裁判と続いてきましたが、昨年の12月13日、大阪高裁では一審判決を破棄して一部無罪、罰金刑に減刑される画期的な判決がありました。日本の中では99・99%が有罪とされる中で、完全無罪の判決を勝ちとったのは、被告とされた組合員の不屈の闘いであり、弁護団の訴訟方針や、支援部隊の熱い連帯の成果であることは言うまでもありません。
コロナを最大限の広告塔にして人気を上げてきた吉村知事や松井市長、口では「身を切る改革」と言いながら、取るものはきっちりと取り、ブーメランになっても恥とも思わない両首長と断固として闘い抜く決意です。
全国労働者総決起集会は本年25周年を迎えます。諸先輩が築いた歴史をかみしめ、今年の秋には、世界から多くの仲間が参加できる集会として希望を持って臨みたい。
また、入れ墨調査アンケートでの懲戒処分撤回闘争は最高裁での闘いとなっています。港合同は南大阪のシンボルである「官民連帯・地域共闘」を柱にして、湯川新体制の関西生コン支部と連帯して、闘争勝利に向けて闘うことを表明し、年頭のあいさつとします。