貸し出し拒否、取り消しを 芝山町集会場問題で意見書
週刊『前進』04頁(3224号03面05)(2021/12/20)
貸し出し拒否、取り消しを
芝山町集会場問題で意見書
三里塚芝山連合空港反対同盟による集会場使用申請に対し、芝山町が貸し出しを拒否した件での審査請求で、町審理員は12月6日、「町は使用拒否処分を取り消すべき」とする意見書を出した。成田空港機能強化を推進する相川勝重町長(当時。同日で退任)による反対意見封殺、集会妨害のための貸し出し拒否は違法・不当だと認めたのだ。
反対同盟が今年2月に機能強化反対集会を開催するため芝山文化センターを借りようとすると、町は「管理運営上不安が生じる」「1984年の芝山町3月定例議会で反対同盟の議場乱入事件が生じた」「施設の損壊が発生する」など理由ならざる理由をこじつけて拒否した。あまりにもひどいでたらめだ!
地方自治法第244条第2項、「正当な理由なく住民が公の施設を利用することを拒んではならない」に違反している。しかも84年事件は相川自身を含む熱田派によるものだった。
反対同盟は伊藤信晴さんを請求人として、行政不服審査法に基づき貸し出し拒否の取り消しを求めて、9月の口頭意見陳述などねばり強く闘ってきた。
その結果、町審理員(当事者である町教育委を除く町職員4人)が出した意見書は、処分について「文化センターの設置・管理条例の規定を拡大解釈」「地方自治法に違反」「取り消されるべき」と明記し、はっきりと違法を認めた。意見書を受け、今後は山武郡市行政不服審査会が答申をまとめた後、町が審査請求に対する裁決を行う。
相川の後継、麻生孝之新町長も、住民の声を無視して空港機能強化を進めようとしている。反対同盟は白紙撤回まで闘う決意だ。