セブン裁判 松本オーナー、堂々証言 本部のうそ暴き圧倒

週刊『前進』04頁(3224号03面03)(2021/12/20)


セブン裁判
 松本オーナー、堂々証言
 本部のうそ暴き圧倒


 12月8日、セブン―イレブン東大阪南上小阪店の松本実敏オーナーの契約解除撤回を求める裁判が大阪地裁で開かれ、松本オーナーが堂々と証言しました。
 最初にセブン本部側の証人尋問で、松本オーナーに暴行されたというガス配管業社長Mが、本部が隣のマンションから盗撮していた店舗の動画を指差しながら陳述。しかしそこにMは映っておらず、音声も聞き取れない。Mはインチキな証言に終始し、「松本氏ではなく、本部と示談で解決してもらえるんですよね」と発言。本部が暴行事件をでっち上げるために示談金と引き換えに出廷させていたことが暴露されました。
 次に松本オーナー側の証人として息子さんが感動的な陳述を行いました。息子さんは「関東の大学在学中に母親(店長)をがんで亡くし、東大阪に帰省した。2カ月間休みなしで1日16時間お店をフォローし、バックルームで仮眠する毎日だった」「同僚が心配して、卒業式のために3日間シフトを埋めてくれた。2019年2月からのオーナーの時短決起でだいぶ楽になった」と証言しました。
 本部側弁護士・北浦の「お客様に異常な対応をするオーナーではないか」との反対尋問には、「迷惑なお客様に対してダメなものはダメとはっきりしているので、お店はいい空間が作られていた。オーナーは、お店を和ませる陽気な冗談ばかり言うおじさんです」と回答し、傍聴席が沸きました。息子さんの実直な人柄がにじみ出ていて、地域に愛される明るいお店であることがわかりました。
 午後はいよいよ松本オーナーの本人尋問です。主尋問で、松本オーナーはまず時短営業に至る経緯について、「朝8時から夜8時まで毎日店で仕事をしていた。残業で深夜に入ることもあった。休日は1年で3日取れればいい方。妻が亡くなり、休みはまったく取れなくなった」と語りました。本部に何度も交渉するも、「『首根っこをつかまえてでも24時間やってもらいます』と受け入れられなかった」。そこで松本オーナーは「命より大切な契約はない」と19年2月1日に夜間閉店を決行すると、本部は「契約違反です。違約金は1700万円」と7日に通告。しかしこの時、「クレームが多い」なる12月20日の契約解除理由は一言もなく、本部の指導を受けたこともありません。
 その後、公正取引委員会が24時間営業強制は独占禁止法違反(優越的地位の乱用)と発表すると、松本オーナーの闘いの拡大に恐怖した本部は「暴行」や「異常な顧客対応」をでっち上げる方針に転換します。松本オーナーの証言は、契約解除が完全なでたらめであることを暴き切りました。
 焦りにかられた本部側弁護士・北浦は、反対尋問で「〇月〇日、異常な発言をした」「信頼関係が崩れた」などと連発。しかし信頼関係を損ねたのは本部の方です。松本オーナーは落ち着いて事実を正確に返答し、本部を圧倒しました。
 閉廷後、松本オーナーは「この裁判で多くのオーナーさんが苦しんでいることを問いたい」と発言。裁判のたびに団結は拡大しています。次回は2022年2月18日、結審です。大阪地裁に集まろう。松本オーナーの闘いに続こう!
(コンビニ関連ユニオン委員長・河野正史)
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