3月ダイ改へ決戦態勢 動労総連合が定期全国大会
週刊『前進』04頁(3224号02面02)(2021/12/20)
3月ダイ改へ決戦態勢
動労総連合が定期全国大会
(写真 投票でスト権を確立【12月12日 千葉市・DC会館】)
動労総連合は12月12日、千葉市のDC会館で第36回定期大会を開いた。
新自由主義攻撃は大崩壊し、JR民営化体制は総破産している。この危機を一層極端な新自由主義的手法で乗り切ろうとするJRの攻撃に、総力を挙げて立ち向かう方針を動労総連合は確立した。
来年3月のダイヤ改定は、明治以来の鉄道の歴史を大転換させる歴史的な攻撃だ。JR東日本が強行しようとしている「業務融合化」は、すべての職名をなくし、職種の区分や会社の壁もなくして、1人の労働者にあらゆる業務を掛け持ちさせるというものだ。JR東日本はまた、2025年以降、山手線にワンマン運転を導入し、いずれは山手線と京浜東北線を運転士のいない「ドライバレス運転」にすると打ち出した。
JRは、安全運行のため職務に励む労働者の行為を「価値のないもの」とおとしめ、労働者から誇りを奪い、その誇りを土台にした職場の団結も根こそぎ破壊しようとしている。
コロナが危機を促進する中、資本はJR西日本を先頭に一時帰休という解雇一歩手前の攻撃を労働者に加えている。
JRによる「労組なき社会」化の攻撃は、岸田政権が中国との戦争を構え、改憲に突進する中、激化の一途をたどっている。国鉄分割・民営化は労働組合を破壊し改憲を実現するという狙いのもとに強行された。これに抗して動労総連合は結成され、今日まで改憲を阻み続ける大きな力になってきた。その全蓄積をかけて勝負を挑む時が来た。
今大会で動労総連合は、①国鉄分割・民営化型の大合理化に立ち向かう、②重大な決戦に入った国鉄1047名解雇撤回闘争の勝利へ、国鉄闘争全国運動を全国に広げる、③すべての闘いをJR―グループ会社を貫く組織拡大に集約する、④全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同、動労千葉の3労組共闘を軸に、闘う労働組合を時代の最先端に登場させる、⑤改憲・戦争絶対阻止・岸田政権打倒へ決然と立つ——を柱とする方針を打ち立てた。
あいさつに立った田中康宏委員長(動労千葉)は、外注化阻止闘争と反合理化・運転保安闘争を再構築しJRの攻撃と立ち向かおうと訴えた。また、最大の矛盾を強いられているグループ会社の非正規労働者が主体となり、JR体制を下から突き崩す闘いの重要性を強調した。さらに、11月労働者集会が25回目を迎える来年を、労働組合の再生で東アジアでの戦争を阻む歴史的決戦にする構想を打ち出した。
討論では、業務融合化を許せば大事故が起きるという危機感や、労働者の意識が急速に変化し闘いを求めて動き始めたという実感が語られた。だからこそ原則を貫く団結をさらに強めようという意見が出され、執念をもって組織拡大に挑む決意が表明された。
満場一致でスト権を確立し、動労総連合は来年3月のダイヤ改定を焦点とする大決戦に踏み出した。