中国侵略戦争阻止の反戦闘争へ 全学連先頭に防衛省デモ 辺野古強行、演習激化、大軍拡に怒り

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週刊『前進』04頁(3223号01面01)(2021/12/13)


 中国侵略戦争阻止の反戦闘争へ
 全学連先頭に防衛省デモ
 辺野古強行、演習激化、大軍拡に怒り

(写真 ミサイル配備反対!沖縄と連帯を【12月7日 東京・防衛省正門前】)

(写真 「中国への侵略戦争を許すな」と訴えて市谷をデモする労働者・学生)


 12月7日夕刻、「改憲・戦争阻止!大行進」の主催で「辺野古への新基地建設阻止! 沖縄をミサイル基地にするな! 防衛省抗議行動」が100人の結集で闘われた。自衛隊の大演習が頻繁に行われ、南西諸島へのミサイル基地建設が急ピッチで進められ、米日帝国主義の中国侵略戦争の動きがかつてなく強まっている。野党や、連合などの既成労組がこれと全く闘わず戦争協力に転落している重大情勢の中で、この日の闘いは、全学連と階級的労働運動勢力が全人民の先頭に立って中国侵略戦争阻止の反戦闘争をかちとる重大な決意を込めて闘われた。

 12月7日は4年前、沖縄・宜野湾市の緑ケ丘保育園に米軍機が部品を落下させ、子どもたちの命を危険にさらした重大事故の日だ。事故から4年たっても米軍は部品落下の責任を認めず、日本政府もそれを擁護し続け、沖縄はますます「基地の島」の現実を強制されている。つい先日(11月23日)も米軍オスプレイが金属製の水筒を宜野湾市の民間地に落とし、青森では30日、米軍戦闘機が燃料タンクを住宅街に投げ捨てた。大惨事になるところだった。住民は死んでも構わないというのか! こうした人命無視の暴挙はすべて中国侵略戦争策動の激化の中で起こされている。絶対に許すな、反戦闘争を今こそ爆発させようと、この日の行動が闘われた。
 全学連が闘いをリードした。午後5時、東京・千代田区の法政大学富士見ゲート前に学生・労働者が集まり、防衛省までデモした。出発前に、改憲・戦争阻止!大行進事務局の本山隆介さんが「昨日の所信表明演説で岸田は改憲を前面に押し出した。『敵基地攻撃能力』の保有も掲げ、対中国の侵略戦争に打って出ようとしている。絶対に止めよう」と訴えた。
 デモ隊はJR市ケ谷駅前を通り防衛省に向かって、全学連のコールで「沖縄を戦場にするな」「大軍事演習反対」などと訴えて進んた。圧倒的注目だ。沿道やビルの窓から、手を振って連帯を表す人もいた。
 午後6時30分から防衛省の正門前で抗議行動が行われた。労働者と学生が横断幕を広げて歩道に並んだ。構内には大きなビルや通信塔が見える。文字通り日本帝国主義の軍事中枢であり、侵略戦争の拠点だ。沖縄の人々の思いを踏みにじり、辺野古基地建設を進めている張本人だ。「絶対に許せない!」と、参加者の間にも怒りが充満した。
 降りしきる雨の中、4団体が防衛省地方協力局の職員に対して抗議申し入れを行った。改憲・戦争阻止!大行進、全学連、百万人署名運動、大行進神奈川の代表が次々とマイクを握り、文書を読み上げた。辺野古新基地建設の即時中止、沖縄へのミサイル配備中止、日米合同軍事演習の即時中止などを申し入れた。退勤する防衛省職員や道行く人々に、「戦争絶対反対、基地・演習反対」を強くアピールした。
 約30分間の申し入れの後、正門前で引き続きリレーアピールを行った。沖縄・宮古島で陸上自衛隊の配備に反対して闘っている「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」の仲里成繁代表が電話でメッセージを寄せてくれた。「島にはまるで戦争有事のような不穏な空気が流れている」「私たちの生活の場で戦争が行われようとしている」「9条の改悪を許さず、平和な日本をつくるため、一緒に頑張りましょう」という仲里さんの訴えに、参加者は熱烈な拍手で連帯した。さらに郵政労働者、自治体労働者、全学連がマイクを握り、職場・大学から反戦闘争を起こして闘っていく強い決意を表明した。
 こうして12・7闘争は、米日帝による中国侵略戦争を絶対に阻止するための反戦・反安保闘争の爆発へ、新たな一歩を踏み出した。

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