池田自衛隊裁判 最高裁の上告棄却弾劾 国の「隊員使い捨て」を容認

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週刊『前進』04頁(3221号04面02)(2021/11/29)


池田自衛隊裁判
 最高裁の上告棄却弾劾
 国の「隊員使い捨て」を容認


 池田頼将・元3等空曹の国家賠償請求裁判で、最高裁第二小法廷(草野耕一裁判長)は11月12日、上告棄却の決定を行いました。不当判決を徹底弾劾し、改憲・戦争に向かう動きを、国際連帯と労働者階級のもとへの兵士の獲得、そして団結の拡大で打ち破っていくことを訴えます。
 イラク派兵中の2006年に負傷した池田さんは、事故とその後の医療不備、公務災害療養給付打ち切り、パワハラ・退職強要など自衛隊の安全配慮義務違反に対し、国家賠償を請求して闘ってきました。2月25日、名古屋高等裁判所(萩本修裁判長)は、自衛隊の違法行為を目撃した同僚の証人申請を却下し審理を終結させ、すべての請求を棄却する判決を言い渡しました。
 池田さんは、この高裁判決を取り消し、審理を再開することを求めて今年5月、最高裁に上告し受理されました。
 政府・自衛隊は「復興支援が目的」「戦闘地域には派遣しない」「石ころにつまずいても公務災害」として中東に隊員を送り出しながら、全てがうそだったのです。池田裁判は、国が隠しておきたいこうした真実に触れ、隊員や家族の側に立って国の責任を追及してきた裁判です。しかし、最高裁は、国・自衛隊の責任を裁きませんでした。「国は約束を守らない」「自衛隊員を使い捨てにする」ことを認めたということで、墓穴を掘った判決です。
 国も自衛隊・防衛省も、人生をかけた池田さんの闘いに完全に追い詰められてきました。池田さんに続いて隊内から「国益のため」「平和のため」「国を守るため」という上官や国の命令に対する隊員の不安、不信が広がっています。
 池田裁判は今回の判決で決着がつくものではありません。改憲・戦争絶対阻止の闘いの中で労働者と自衛隊兵士・家族の団結が広がっていくことに決着点があります。ともに闘いましょう。
(池田自衛隊裁判をともに闘う会)
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