職場からの通信 土曜休配で過酷な労働 郵政 静岡

週刊『前進』04頁(3221号02面04)(2021/11/29)


職場からの通信
 土曜休配で過酷な労働
 郵政 静岡


 普通郵便の土曜休配が始まり1カ月以上経ったが、現在の郵便職場の状況について述べたいと思う。9月までは日曜をのぞく週6日で配達していたのが、10月から週5日で配達しなければならなくなった。「休みが増えて良かったね」と私も言われたことがあるが、一種のペテンで、現場は労働強化そのものだ。
■2件続けて交通事故
 わが局で先日、2件続けて交通事故が発生してしまった。いずれもけががなく、物損事故ですんだのが何よりだった。この原因はすべて土曜休配にある。それによって業務量が倍以上になった。週5日で配達しなければならず、そのしわ寄せでとくに月曜・火曜は郵便物が多くなった。過積載スレスレで郵便物をバイクに乗せるためバランスが悪くなり、それで配達を行うのだから、事故のリスクがこれまで以上に高くなるのは当然である。
 また、土曜・日曜は普通郵便の配達は休みだが、それ以外の書留、速達、レターパック、ゆうパケットなどは通常通りに土曜・日曜も関係なく配達しなければならない。しかも配達員が少ないので、1人の配達量だって半端でない。土曜休配によって配達員の負担が今まで以上に増えたことは間違いない。
■当事者をつるし上げ
 朝礼で毎日のように言わされている「安全最優先の業務を実践し、事故、災害を根絶しよう」だって、ただのスローガンにしか思えない。郵便局では、事故を起こすと1週間以内に「事故事例研究会」と称するものが行われる。当事者が立って事故の内容などを話し、なぜこういう事故が起きてしまったのか皆で意見を出し合い、最後に行動目標(スローガンみたいなもの)を決めて終わるというのがこの会の内容だ。
 管理職は「この会は本人を責めているものではありません」と平然と言うが、実は〝本人つるし上げ会〟であり、当事者を責めているとしか思えない。好き好んで事故を起こす人はいない。事故を起こしてしまった人に責任はなく、責任は会社とJP労組にある。
 最後に、今の郵政の現場は民営化の破綻が目に見えている。今、会社は社員に対し攻撃をかけようとしている。一つあげれば夏、冬の休暇を3日から2日にするなど、ありとあらゆる攻撃をかけようとしている。
 すべての攻撃を皆の力で粉砕し、会社を回しているのは上層部ではなく現場で懸命に働いているわれわれなんだということを鮮明にして、労働者が社会の主人公なんだということを皆の力で証明させましょう。頑張りましょう。
(由利徹)

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